出産は女性にとって非常に大きな人生のイベントです。
そう何度も気軽に経験できるものでは無いため、後悔しないよう、できるだけ自分や家族の意向に沿った、満足のいく出産をしたいと願うのではないでしょうか。
ここでは、産院の選び方、出産準備品の内容などを中心にご紹介します。
産院選びは最重要!
妊娠が分かったら、喜びに浸るのもそこそこに、次から次へと考えなくてはならない事が出てきます。特に、分娩方法、分娩場所、分娩予約は、なるべく早めに決めなくてはなりません。
なぜなら、人気のある産院は早めに予約をしておかないと受け入れてもらえない可能性があるからです。
人気の産院ほど分娩予約が早く埋まってしまうのです。
出産は予定日が決まっており、自分の意思で早めたり遅くしたりできないものです。
産院では部屋数やベッド数が決まって居るため、およそ一日に何人まで受入れできるかはあらかじめ決まっています。
予約なしの人が飛び込みで入ってしまうと、その分が予約者にしわ寄せとして影響してしまうため、完全予約制になっているのです。
「まだまだ産まれるまで時間があるから大丈夫だ」とタカを括っていると、産める場所がなくなってしまう可能性もあるのです。
そのため、予定日が分かったら必ず分娩予約はしておかなければなりません。
分娩予約の重要性が分かったら、次は産院選びです。
産院は総合病院、個人病院、助産院など様々な規模で存在します。
少しでもリスクがある妊婦は、総合病院でしか出産できないという場合もあります。
それぞれの病院に様々な特徴があるため、気になる産院があれば、受入れが可能か聞いてみると良いでしょう。
里帰り出産は要注意!
出産の際には、実家へ里帰りをして親兄弟が見守る中、近くの病院で産みたいと考える妊婦さんも少なくありません。
特に、母親や姉妹など出産経験者が近くに居れば、それだけで安心できます。
また、産後の入院中や育児に慣れるまでの間、上の子の面倒を見て貰えるのも大きな安心です。
床上げまでは約一ヶ月と言われ、産後一ヶ月は育児以外の家事をなるべくしない方が肥立ちが良いとも言われています。
必ず誰かに面倒を見て貰わなければならない訳ではありませんが、可能であれば里帰りをしたいと考えるのではないでしょうか。
いざ里帰りをしようとしても、田舎の病院では、里帰り出産を受入れしている所ばかりではありません。
産科医不足のため、里帰りを一切受け入れていない病院もあります。
まず里帰り出産を受け入れているかどうかを確認する必要があります。
また、里帰り出産の場合は、病院によって30~34週頃までに完全里帰りをして、定期受診を必ずして欲しいという規約を設けている所も多いようです。
もし、仕事を持っていて出産ギリギリまで働きたいという希望がある人も、里帰りに合わせて産休時期を調整するなど準備が必要となります。
病院を選ぶ場合のポイント
出産を扱う病院には、総合病院や大学病院、個人病院があります。
総合病院や大学病院の産科のように、大きな病院であればあるほど、先生の数も多く、自分と相性の合う先生や看護師さんが実際の出産に立ち会えない場合も多いのが特徴です。
しかし、NICUやGCUといった、治療が必要な赤ちゃんにとって重要な施設があり、出産にリスクを抱える母子にとっては非常に安全安心な場所となっています。
一方、個人病院は、病床数が少ないところも多いところもあります。
産科だけでなく、婦人科や不妊治療などを扱っている病院も多いです。
個人病院でも多い所は年間数千人の子供を取り上げており、出産に関するベテラン医師や助産師が揃っています。
不測の事態が起こった場合は、殆どが提携する総合病院や大学病院にスムーズに搬送できる対応をとっています。
近年では、産前産後のエステが付いていたり、部屋が綺麗、食事が豪華など、様々な特徴をウリにする病院もあります。
助産院を選ぶ場合のポイント
出産する場所は、病院の他に助産院があります。助産院は助産師が出産の手伝いをする場所です。
基本的に助産院では、自分を担当してくれる助産師が赤ちゃんを取り上げますので、信頼関係が築ける点がメリットです。
そうしても、信頼できる相性の良い助産師に出産を見守ってほしいという人にはおススメです。
助産院では、バースプランを大切にしてくれる所が多く、自宅出産をしたい人、和室出産が良い人、水中出産をして見たい人など、産む際のスタイルも選べることがあります。
病院の様な無機質な空間で産むのに抵抗がある人や、分娩台で横になって産むのが嫌な人は、自然体で産める助産院の方が気持ち的に余裕が持てて、安産できるという場合もあります。
助産院は病院ではありません。
医療行為はできませんので何かトラブルあった場合、すぐに大きな病院と連携が取れるかどうかが非常に重要です。
どの病院と連携しているのかを確認しておくと安心です。
また、産む前には病院にも妊婦検診へ行く事になります。そこでの結果を助産院に連携します。
そのため、少しでもリスクのある妊婦の受入れはできませんし、妊娠の経過によっては総合病院を紹介され、そちらで産むこともあり得るのです。
産院の特徴と通い易さが重要
産院選びで重要視したいことの1つに、出産の方法があります。
産院には様々な特徴があり、分娩方法が異なる場合があります。
日本では自然分娩が一般的ですが、近年では、和痛分娩や、無痛分娩ができる病院も増えてきました。
リスクのある妊婦には使えない薬もあり、必ず全員に和痛や無痛が適用される訳ではありませんが、それらの実施が有るか無いかは、最初の病院選びの大きなポイントとなるでしょう。
また、アロマオイルを使い陣痛を促進する手法を取る産院や、ソフロロジーという音楽とイメージトレーニング・呼吸法などでリラックスして出産を促す産院などもあります。
ここ数年では、キャサリン妃が行ったヒプノテラピーという催眠療法を使った催眠出産も人気です。
無痛出産のように特別な薬を使う事無く、自己催眠や呼吸法、食事やマッサージなどで出産に対しての恐怖心を失くし、陣痛を楽にする方法です。
その他にも、産前産後エステやマッサージ、マタニティヨガなどが充実している所もありますので、そう いった点で検討してみるのも良いかも知れません。
但し、1つ注意しておきたいのが、通いやすさです。
バスや電車、車を使って何十分も掛かる場所にある病院はおススメできません。
なぜなら、急に産気付いた場合や、何かトラブルがあった際に自力ですぐに駆け込めないと困るからです。
できるだけ生活圏内の病院を探すようにしましょう。
・2人目以降は計画出産ができる病院がオススメ1人目を帝王切開で産んでいる人は、2人目以降も陣痛が来る前に手術を予定します。
一方、自然分娩では予定を立てるが難しいのでは?と感じますが、実は自然分娩でも臨月に入れば計画出産を行えるのです。
しかし、計画分娩を行う病院とそうでない病院とがあるため、事前に確認しなくてはなりません。
実家の協力が得られない上に、多忙な夫という協力者がいない状況では、小さな子供を抱えて夜中に急な陣痛が起こると困ってしまいます。
そこで、計画的に入院し出産が出来る病院が好ましいのです。
中には、日中上の子を預かる一時保育が付いていたり、付き添い者も食事や宿泊ができるという産院もあります。
入院にはどんな準備品が必要なの?
出産時の入院には、どんな準備品が必要なのでしょうか?
【入院時手続きに必要な物】
- 母子手帳
- 診察券
- 保険証
- 三文判の印鑑
これらは入院時に必ず必要です。
大きな入院バッグに入れてしまうと探すのに時間が掛かりますので、母子手帳ケースや小さなバッグに分けて入れておきましょう。
入退院時に掛かる費用については、大きなお金になるため、妊婦自身ではなく家族に持参してもらうと安心です。
【産まれた赤ちゃん用に必要な物】
- 新生児用のおむつ
- おしりふき
- 赤ちゃんの肌着や産着
- おくるみ
- 赤ちゃんのミルクや哺乳瓶
- ガーゼハンカチ
赤ちゃんのおむつやおしりふきは、入院中は病院からいただける場合が多い様です。
しかし、帰宅途中で変えることも有るかも知れませんし、病院から頂いた分が足りなくなる可能性もありますので、念の為準備しておくと安心です。
また、赤ちゃんのミルクや哺乳瓶、産着も入院中は借りれる場合が多いです。
しかし、退院時に着せる物が無いと困ってしまいますので、季節に合わせた洋服を持参しておきましょう。
おくるみがあると、体温調節の苦手な赤ちゃんに便利です。
入浴や吐き戻しの処理にガーゼハンカチが数枚あると便利です。
【ママが使うために必要な物】
- パジャマ
- 授乳下着
- 母乳パッド
- 産褥下着
- パッド
- 生理用ナプキン
- 洗浄綿
- 歯ブラシ
- コップ
- シャンプー&コンディショナー
- ボディソープ
- ティッシュ
- スリッパ
- 授乳クッション
- ドーナツクッション
- 骨盤ベルト
- バスタオルや身体用タオル
- 退院時の着替え
- ビニール袋
- スキンケア用品
産院によっては、院内で着るパジャマや下着、シャンプー&コンディショナー、ボディソープなどが揃っていて、ほぼ手ぶらで入院できるところもあります。
そのため、病院によって準備品は異なります。産院を決めたら、準備品のチェックも忘れないようにしましょう。
産院で様々なものが揃っていても、寒い冬の出産後はレギンスや靴下、カーディガンなど身体を温めるグッズもあると便利です。
また、いつもはコンタクトでも入院中は眼鏡が便利です。携帯の充電器なども忘れず持参しましょう。
入院時の荷物は一つにまとめて、玄関に置いておくと非常に安心です。
入院準備品は、臨月に入る前には揃えておきたいものです。
仕事などでなかなか手が空かない場合は、産休に入ってすぐに準備したいですね。
産院へのお礼はどうしたら良いの?
出産後や退院時に産院へお礼をした方が良いのかどうかを迷う人も多いでしょう。
感謝の気持ちを込めて、菓子折りなどを持参する人も多いようですが、折角用意しても受け取って貰えないという場合がほとんどです。
事前の説明書にも、お礼の品は受け取れないという旨が書かれている病院も多いものです。
今でも個人病院では受け取る所もあるため、近くに同じ病院で出産をした人がいる場合には確認してみると良いでしょう。
また、基本的に病院へのお礼は不要ですが、その代わりに、障害のある子供達を支援する「おぎゃー献金」という団体に献金をして欲しいという案内が配られる病院もあります。
産院に置かれた募金箱のようなものにお金を入れても良いですし、後から振込やクレジットカード払いで献金をしても構いません。クレジットカード払いの場合、一口500円から可能です。
産院では、自分たちにお礼をする代わりに、世の中の子供達のためにこういった寄付をして欲しいと願っています。
感謝の気持ちをそのような形で支援してみてはいかがでしょうか。
まとめ
出産は人生最大のイベントの一つです。
出産ができるのは病院と助産院があり、どちらを選ぶかはその病院の特徴や通いやすさ、信頼関係など様々な点から総合して選びましょう。
自分が信頼出来て、安全に産める場所が一番です。
出産時には、お気に入りのグッズなどリラックスできるものと、テニスボールなど陣痛を緩和するのに便利なもの、ストローで飲める水分と軽食なども入院グッズに合わせて準備すると良いでしょう。
出産に利用したものは、産後使わないため徐々に家族が持ち帰れます。
産院に借りれる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。