弔問と聞くとむずかしく考えてしまいがちですが、意味を知らなくても「不幸があった」というイメージが付く方が多いかもしれません。
大人になるとどうしても弔問に訪れることも増え、知らないと困ることが山ほどあります。
その中の1つが弔問マナー。
実際弔問に出かけ、あたふたしてしまったなんて経験は誰にでもあるのではないでしょうか?何も知らずに弔問に行くと恥をかくことだってあるはず。
そこでこちらでは、ぜひ参考にして欲しい弔問のマナーを、項目別に詳しく解説していきます。
まずは基本事項を確認!弔問とは?
そもそも弔問がどんなものだかを知らないのに、マナーを理解することは難しいですよね。
弔問とは字のごとく、「弔う」に「問う」と書きます。
弔うとは、「人の悲しみを悼む」ということになること。
つまりどなたかが亡くなった時に、駆け付けるという意味合いがあります。
この場合の「駆けつける」は、故人との関係性により時期が変わることを覚えておきましょう。
例えばとても身近な方の場合は、通夜の前に自宅を訪れ弔問することも良いということです。
ただし逆もありますよね。
訃報の連絡はもらったものの、そこまで近しい存在の方ではない場合は通夜まで待ち、葬祭場を弔問するのがベスト。
亡くなった後の遺族の心情や、タイトなスケジュールでの葬儀の段取り決めの大変さなどを考えると、そこまで親しくないのに自宅を訪れるのは失礼にあたるので控えましょう。
また弔問に訪れる際に気を付けたいことがいくつかあります。
①故人の葬儀などの日時と場所
これらは間違えると大変。
一緒に行く知り合いがいる場合は良いですが、いない場合は聞き忘れてしまうともう1度どなたかに聞き直さなければいけないので注意しましょう。
②故人の正確な名前と関係性
そんなことを調べなくても大丈夫だと思われる方も多いかもしれませんが、故人が自分と必ず関係があったとは限りません。
遠方の親戚だったり、会社の方だったりすると面識がない中の弔問という事も大いにあります。
そこで故人の正確な名前と、自分との関係性をしっかり把握しましょう。
③喪主がどなたか
弔問に訪れる際に遺族にあいさつをすることもありますので、誰が喪主かは知っておくのがおすすめです。
④故人の宗教が何か
弔問に行く際に宗教で香典袋なども変わります。
仏式のものであれば問題はありませんが、神式やキリスト教式だと蓮の花などはタブーなので故人の宗教も確認事項の1つですね。
弔問時の服装・入室マナーとは?
弔問に訪れる際の服装ですが、一般的な喪服で問題ありません。
通夜前に弔問に行こうと主追うほど故人と深い親交のあった方は、平服でももちろん大丈夫です。
また通夜の場合も、一般参列者は平服でも問題ないとされています。
というのも訃報は急に飛び込んでくるために喪服でいくと「予期していた」などとされ、逆に失礼だとみなされてしまうこともあるから。
このマナーは香典の際にもいえることです。
香典の中に入れるお札は、結婚式の様にきれいなお札は入れない様にしてください。
事前に用意していたということになり、マナー違反です。
できるだけそのままのお札を入れる、またはきれいな新札しかない場合は少し折り目をつけるなどの配慮をしておくと無難です。
ただし弔問に行く場合の「平服」は、完全にいつも通りの私服で良いということではないので注意しましょう。
一番良いのはグレー系のスーツや、シャツ、ワンピース、セットアップなどの色の暗い物。
明るい色やあまりに派手な洋服は場違いであるので、1度着替えに戻ることをおすすめします。
次に部屋に入る時のマナーについてです。
通夜の前に自宅を訪れ弔問する場合は、玄関に入りあいさつをして遺族の方を待ちましょう。
そこで遺族の方が「中へどうぞ」と招くようなら、室内に入ります。
もしもそこで室内へ促されない様なら、お悔やみをいいすぐに退散しましょう。
中へ入れない理由があるものだと思い、速やかに家を出るのがマナーです。
またこの際、絶対タブーなのが故人の死因や闘病期間を聞くこと。
遺族の悲しみは計り知れないものなので、根掘り葉掘り質問をするのはとても失礼ですよね。
向こうが話しをしてくる内容以外は、お悔やみや遺族を気遣うあいさつだけに留めておきましょう。
入室を促された場合でも決して長居をすることはせず、タイミングを見て自宅を出るのがマナーです。
通夜前の弔問時の供養・お供え物のマナー
お通夜などのマナーは一般的に良く見かけます。
では通夜の前に弔問に訪れる際の供養のマナーとは、どのようなことをすれば良いのでしょうか?
通夜の前には故人のご遺体が部屋にある場合が多く、お顔に白布が被っています。
入室したらまずは遺族にお悔やみをいい、その後は故人の前に座ります。
お悔やみを言う際ですが、和室なら入室してすぐに膝をつくのが良いでしょう。
故人の前に小さな祭壇が用意されていることが多いので、その上に置かれている線香をとり、ろうそくから火を付けます。
線香の本数や立て方は仏式の場合は宗派によりますので、心配な方は遺族の方に直接聞きましょう。
次に遺族の方に故人のお顔を見るように促された場合は、故人の枕元より少し下がった所に正座をします。
遺族が白布をとったら、一礼し少し前へ。
お顔を拝見したら一礼し合掌、終わったら後ろに下がって遺族の方に一例をします。
香典についてなのですが、たいてい弔問に訪れる方は、通夜や葬儀に参列する場合が多いはず。
弔問時に渡さずに、通夜などで渡すのが一般的です。
ですがもしも何かの理由で参列できないという場合は、弔問時に渡して来ましょう。
お供え物に関しても、持参するか悩むところですよね。
通夜などの式前に弔問をする場合は、基本的にお供え物はいりません。
もしも気持ちで何かを持っていきたいと思う場合は、果物やお花、菓子などが一般的。
ですが急な連絡のため仕事などが忙しく、お供え物の用意までできない場合がほとんど。
弔問時はその後式に参列できない場合を除き、何も持たないで出かけても問題ありません。
また神式・キリスト教式の場合は、遺族のやり方に習うのが良いですね。
弔問の注意点を簡単に解説
弔問時にはマナーを重視しないと、とても失礼に当たります。
もちろんその場でのマナーも大切なのですが、行く前にまず「本当に弔問にいって良いのか」について考えてみましょう。
・妊婦さん・身内の結婚式当日・病気療養中・高齢者以上の方は訃報の連絡をもらったからといって、必ず弔問に訪れなくても問題ありません。
故人の自宅が遠方であったりする場合は弔電を打ったり、香典をお手紙と共に郵送するなどして対応するのがベストです。
葬儀場も季節によってはとても冷え、体調を崩す場合もあるので事前に確認して無理はしないこと。
もしも葬儀の際に体調を崩すなどあったら、迷惑をかけてしまうこともありますよね。
できるだけ現在の状況により、弔問するかどうか検討しましょう。
ただし身内以外の結婚式などの慶事と弔事が重なった場合は、一般的に弔事を優先するのがマナーとされています。
また自宅に弔問に行った際に故人のお顔を見るよう促された場合、対面を希望する場合は速やかに。
もしも対面を希望しない場合は「別れをするのがつらい」という理由を述べ、辞退しても大丈夫です。
ただし遺族が促さない場合は、自ら希望して催促するようなことは控えましょう。
葬儀後の弔問の期間とマナー
訃報の連絡は人により、いつ聞くかわかりません。
通夜などに参列するほどの仲なら連絡もくるものですが、遺族が交友関係を知らずに連絡が来ないという事もありますよね。
しばらくたってから聞いたという場合でも、もちろん弔問に行くことは問題ありません。
その場合は遺族に電話などで連絡をし、都合を必ずうかがいましょう。
弔問に訪れる時の服装ですが、葬儀後まもなくであるなら喪服ではない暗めの服が良いとされています。
弔問は喪服で参加するものと思ってしまいがちですが、遺族の悲しみが薄れてきている時にまたぶり返させるのを控えるため、できるだけ喪服ではないものを言われているのです。
お供え物は故人の好きだった食べ物などを知っている場合はその物を、もし知らなかった場合は果物を青果店でかごに入れてもらったり、または仏式であれば線香などもお供えにできます。
香典についてなのですが、49日までの間でしたら不祝儀袋で大丈夫。
その際の表書きは「御香典」や「ご霊前」とし、名前は薄墨で書きましょう。
それ以降は「ご霊前」とし、濃い墨で名前を書くのが一般的です。
神式では「御玉串料」、カトリックでは「御花料」などと書きます。
もしも葬儀5日後以降に弔問をする場合は、菓子折りと香典などを持参していくとマナー人だと思われるかもしれません。
まとめ
こちらでは弔電のマナーについてお話ししてきました。
訃報の連絡を受けると気が動転し、どうしたら良いかわからないということもあるでしょう。
ですが大人のマナーとして、知っておかないと困ることもありますよね。
弔問のマナー、葬儀前・葬儀後のマナーについての知識があると、いざというときも安心。
ぜひ知識を蓄えておき、どんなシーンでも困らない様にしておきましょう。