香典返しを贈ることは、人生の中でそうないかもしれません。
なぜなら香典返しにについての知識が欲しいということは、自分たちが喪主となって葬儀を執り行う予定があるということになるからです。
日常的に香典返しについて知識を持っている方はとても少なく、いざという時にどのようにしたら良いのか迷ってしまうという方もいるのではないでしょうか。
実は香典返しには、タブー事項がいくつかあることも意外と知らない事実。
そのタブーを知らないことで、大人として恥をかいてしまうということもあるのです。
そこでこちらでは香典返しで提案したい品物と同時に、タブーとされる品物やその理由をご紹介していきます。
香典返しの品物選びは、どのくらいを相場とする?
香典返しの品物を選ぶ場合、最初に知っておきたいのは香典返しとして基準になる品物。
つまり一般的に無難である香典返しの品物、ということになりますね。
葬儀に参列した経験がある方は、その際のことを思い返してみて下さい。最近は香典返しを葬儀場そのもので渡されることが多く、すでに用意されていることが多いのではないでしょうか。
本来四十九日法要明けに香典返しを改めて渡すものだとされてきましたが、最近はより双方に負担をかけないため葬儀当日に渡してしまうことも。
香典返しはご存知の通り香典を頂いた方へのお返しですので、その金額に見合ったものを返さないといけません。
まず「香典返しが5割返しであること」は頭に入れておくべき項目である、という認識をしておきましょう。
稀に喪主が亡くなった場合などは、3分の1でも良いとされてはいますが悩んだら半額返しをするのが無難でしょう。
通常香典は大体5千円から1万円が相場とされていますが、1万円を持参してくれる方は親族と交流の深い方のみと考えて良いでしょう。
大体は5千円を包む香典が定番であり、半返しというしきたりにより2千5百円から3千円が相場です。
つまりこの相場を参考にして、香典返しを事前に用意しているということなのです。
悩んだらこれ!香典返しの定番とおすすめの品物
3千円前後で気持ちを伝える品物としては、まずお茶のセットや海苔、日持ちのする菓子などです。
なぜお茶が香典返しの定番なのか?と疑問に持たれる方もいることでしょう。
実はお茶にはあの世とこの世の境界線の役割を果たし、亡くなった故人をあの世に送り出すもの、という意味が込められているからです。
だからこそ、お茶が香典返しの品物として選ばれてきた歴史があるのですね。
もしも悩んだらお茶のセットなどを選ぶと、間違いないといえるでしょう。
また食べ物だけではなく良く使われるのは、タオルなどの日常でよく使う品物。
昔は「死に装束」という言葉にならい、白い無地のタオルを香典返しの品物として使うことも多かったのですが、最近はあまり派手な色見のものではなければカラータオルもOKと言われています。
一見色のついた品物はタブーだと思われがちですが、常識の範囲内であれば問題ありません。
さらに陶器や漆器などの食器類も、香典返しとして考慮すべき品だとされることがあります。
以前は結婚式も含め、冠婚葬祭のお返しの品物として食器を贈ることが多かったのですが、最近では持ち帰りの不便さからあまり食器を香典返しとして選定することはなくなってきています。
とはいえ例えば故人が陶器を集めていた、または趣味だったなどという場合は選ぶのも良いでしょう。
古来の日本では土葬が主流だったため、故人の亡骸は土に返ると信じられていました。
陶器には故人が大地に戻るという意味合いがあるため、香典返しの品物としてベターだとされてきたのでしょう。
またそれ以外にも陶器には「不幸を塗り返る」などという意味合いが込められており、二度とこのような悲しみが起こらないようにと願われたのでした。
このようにもしも香典返しの品物について不安になったら、昔の人々があらゆる願いを込めて香典返しとしていた物を探し、定番と化したものを参考にするのも良いでしょう。
最近の香典返しのおすすめはカタログ返し!
香典返しは、故人のために香典を持参してくれた方への感謝の気持ちでもあります。
だからこそ親族として気持ちを込めた品物を贈りたいですよね。
ですがだからといって、漆器などの食器類が絶対に良いのかというとそんなこともありません。
葬儀は遠方から来る方もいますので、あまりに重い品物は移動に適していないとも言えますよね。
そこでおすすめなのが、カタログギフトです。
カタログギフトは香典返しだけではなく、結婚式の引き出物としても重宝されていますよね。
用意した金額分だけの品物がカタログ内にズラッと並び、その中から参列者が気に入った品物を選ぶというシステムです。
カタログであれば雨の日など、天候不順の葬儀後でも、そこまで厚みがないので持ち帰りやすいのが特徴。
しかも相手がどれが良いのかを、選ぶことが出来るのも魅力ですね。
また金額でカタログの中身も選ぶことができるので、心配ならば3千円前後と5千円前後のものをいくつか用意しておくのも良いでしょう。
最初から3千円のものだけを用意しておくのは心配だという方も、少し値段の高いものを要しておくことで香典の金額に応じて対応することができますよね。
またカタログを香典返しの品物に決める最大のメリットは、タブーを自分で気にしなくて良いということではないでしょうか。
実は香典返しには、送ってはいけないタブーとされている品物がいくつかあります。
それらが守られていないと、贈られた側も困惑しますし、何より大人としてタブーを犯してしまった人という印象を参列者に与えてしまう可能性がありますよね。
だからこそ、しっかりとした知識を持っておく必要があるのです。
香典返しの品物で絶対タブーなものはカタログを利用!
香典返しを選ぶ時に大事なのは、タブーが何なのかを知っておくことにあります。
それでは香典返しの品物を選ぶときのタブーとは、どんなものがあるのでしょうか。
まずは「消える品物」を選ぶことが大事。
消える品物とは、いわゆる消費してしまうもののことをいい、先ほどご紹介したようなお茶や海苔のことなどをいいます。
そしていよいよタブーですが、これは生ものです。
肉や魚などの生ものは、古来より香典返しとして相応しくないとされてきました。
これは「四つ足生くさもの」と呼ばれており、昔の日本では四十九日が終わるまで生ものを口にしないという家庭も多かったことに由来しています。
もしも鮮度品を贈りたい場合は生ものそのものではなく、カタログギフトにしましょう。
そうするだけでタブーは避けることができますし、選ぶ選択肢を先方に提示しているだけですので問題はないでしょう。
カタログギフトから生ものを選ぶこと自体は、タブーとは関係ないのです。
祝い事を連想させる品物が香典返しのタブー
また「香典返しのタブー」とされている品物が、お酒です。
お酒はお神酒と呼ばれることもあり、祝いごとの際に飲むイメージがあります。
香典返しとして選ぶことはおすすめできない品物なのです。
ただ故人と親交が深い相手であり、お酒の飲み友達であったなどという場合は、故人に変わって遺族が敢えてお酒選んで香典返しにする、という演出も粋かもしれませんね。
また同じく祝い事のものとして使われる鰹節や昆布などを贈ることも、タブーを犯してしまうことになります。
特に昆布に関しては結婚式などの慶事に使われることも多いですよね。
良く「よろこんぶ」などと、「昆布」と「喜ぶ」をかけて表現する言葉を聞いたことはありませんでしょうか。
このように実は慶事で使う食べ物やお酒などは、当然のごとく香典返しとしてはタブーである品物になりますので注意が必要なのです。
選んだ品物が香典返しとしてタブーであるかどうかは、祝い事で使う品物なのか、生ものではないのか?などを気にするのがおすすめです。
まとめ
こちらでは香典返しのタブーである品物をご紹介すると共に、どんな香典返しが現在おすすめであるのかについてご説明してきました。<
香典返しには昔から適している物だとされているものもあり、伝統的な品物を用意することも良いでしょう。
ですがもしも悩んだらタブーなどを見極める手間が省ける、カタログギフトを選ぶのはいかがでしょうか。
相手の方に欲しい物が何かを決めて頂くスタイルのカタログは、現在とても人気があります。
故人の意思をつぎながら、より参列してくれた方へ感謝の気持ちを表してみましょう。