和封筒、皆さんはよく使っていますか?昔は仕事で書類などを送る際に欠かせなかった和封筒ですが最近はメールの機能が向上したこともあり、使う機会は減ってきているかもしれません。
そんな和封筒の正しい使い方はご存じでしょうか?今回は和封筒の宛名の書き方などの正しい使い方をご紹介します。
そもそも和封筒って何のこと?
和封筒は大まかに分けると長形と角形の2種類があります。
長形は縦の長さが横の長さの2倍以上ある封筒です。
長方形の形で、よくB4サイズの書類が三つ折りや四つ折りで畳まれて入っている大きさの封筒ですね。
一方の角形はB4サイズの書類も折らずに入れることが可能なサイズが多く、一般的に横の長さよりも縦の長さが2倍未満で比較的大きい封筒の事をいいます。
角形は正方形に近い形ですね。
この2種類を和封筒といいますが長形、角形でサイズは全て同じという訳ではありません。
一般的に使われている大きさの基準はありますが、それよりも大きい物や小さい物などさまざまな大きさがあります。
サイズがばらばらだとどの切手を貼って良いのか分かりませんよね。
そこで出てくるのが「定形封筒」です。
日本郵政によって定められた条件を満たした封筒の事を「定形封筒」と言います。
長形、もしくは角形それぞれに定形の大きさがあり、その他の定形以外の封筒は「定形外封筒」とされます。
この定形サイズの封筒は日本郵政が定めた条件を満たしていれば、郵便局の窓口に行かなくとも切手を貼って送ることが可能です。
82円切手か92円切手で送れる定形封筒の条件は重さ50グラム以内のもので厚さは1センチ以内、縦23.5センチと横12センチ以内ですね。
封筒の重さを入れて25グラム以下でしたら82円切手で送れますが、25グラム以上50グラム以下の場合は92円切手で送ります。
大体50グラムですとA4サイズの用紙が10枚ほど入るほどです。
ちなみに宅配便などですと届け先によっては遠くなるほどに料金が加算されますが、定形封筒の場合は全国一律の料金で郵便を送ることが可能です。
北海道から沖縄県に定形封筒を送っても料金は変わらないのです。
定形封筒の中でも皆さんの使用頻度が高い封筒は長形4号と呼ばれる横90センチ、縦205センチのサイズではないでしょうか。
こちらは最も一般的なサイズで、B4サイズが三つ折りなどで入れることが可能な大きさです。
他にも長形4号よりも大きいサイズですと長形3号と呼ばれる定形サイズの一番大きな封筒もあります。
こちらはA4サイズが三つ折りなどで入る大きさですね。
角形はほとんどが定形外のサイズになってしまいます。
定形外ですが、角形で多く使われているのはB4サイズの用紙が畳まずに入る横270×縦382の角形1号やA4サイズの用紙が畳まずに入る横240×縦332の角型2号、B5サイズの用紙が畳まずに入る横216×縦277の角型3号などではないでしょうか。
唯一、横119×縦197の角形8号は定形封筒として贈れます。
和封筒、横書きで宛名を書くことはある?
和封筒は縦書きで宛名を記入することが多いでしょう。
日本国内では和封筒を使用するときには縦書きが基本ですので、正式に送られてくるものなどはほとんど縦書きかと思われます。
もちろん横書きでも問題はありませんが、横書きの場合はパソコンなどで印字する際に横書きを使用することが多いかもしれませんね。
横書きに宛名を書く場合、縦書きとは異なる点もあります。
横書きで住所を書く場合、数字は漢数字ではなく算用数字を使用するようにしましょう。
日本国内では縦書きが基本となるとご紹介しましたが、会社によっては横書きで使用することもあるようです。
縦書き用の封筒を横書きで使用するとなるとバランスを取るのが難しいですよね。
そんな時は封筒の少し左の切手の下あたりにそろえて住所を書き、建物名や宛名などは段落を変えて下段に記入すると見ばえが良いかと思われます。
あまり横書きで書く機会はないかもしれませんが、もし横書きでとなった場合は試してみてくださいね。
和封筒への正しい入れ方は?
和封筒に手紙や書類を入れる際、正しい入れ方があるのを知っていますか?
今まで何も考えずに封筒に入れていた!なんて方もいるかもしれませんが、正しい入れ方は相手を気遣い、封筒から書類や手紙を取り出した時に読みやすくなるようにするマナーの意味もあります。
正しい入れ方について簡単にご紹介をします。
まず、長形の封筒に手紙や書類を入れようと思うと折り目を付けないとはいらないでしょう。
簡単に折れるのは四つ折りかと思いますが、正式な書類などは三つ折りにして入れましょう。
折り目が少ない方が読みやすくなります。
三つ折りをする際には下3分の1を上に向かって折ってください。
その後で上3分の1が一番上に来るように下に向かって折ります。
その後、封筒に入れる時に宛名などの反対側の封筒裏面から手紙や書類を入れましょう。
手紙や書類の向きは折り曲げた状態の裏面から見て手紙の書きだし部分が封筒の右上に来るように入れてくださいね。
このようして封筒へ手紙や書類を入れると相手が受け取った際に読みやすくなります。
これが正しい入れ方ですので、今まで違う風に入れていたなんて方は正しい入れ方にしましょうね。
和封筒の差出人はどのように書けばよい?
差出人の住所や名前、会社名などどこに書けばよいのか悩んでしまうこともあるかと思います。
一般的に和封筒の差出人の記入場所は宛名を書く表面ではなく、裏面です。
はがきなどの場合は表面に宛名と差出人と記入することもありますが、和封筒は真ん中に合わせ目がついている裏面に記入するようにしましょう。
差出人の記入場所はこの真ん中の合わせ目を挟み、中央でまとめるパターンと左側に記入するパターンもあります。
差出人を書く際には以下の手順のように書くと良いでしょう。
① 右から郵便番号(縦書きの場合は漢数字で記入し、“〒”か“郵便番号”と記載しましょう)、所在地(仕事で送る場合は会社名、所属部署、課名、役職)、名前を記入しましょう。
② 差出人の名前は住所から少し下がったところで書き始め、少し大きめに書くと良いでしょう。
③ 郵便番号の記入場所がある場合は枠内に算用数字で記入してください。
④ 会社で和封筒を使用して書類などを送る場合は会社の封筒は既に社名と住所が入っているでしょうから、社名の印字の下に部署名や氏名を手書き書くようにしましょう。
和封筒の裏面にもマナーがある?
差出人の住所や名前を書く和封筒の裏面ですが、実は正しいマナーがあります。
例えば封筒に書類や手紙を入れて封をする時、セロハンテープを使っている方は多いのではないでしょうか。
実は正式なものの場合、セロハンテープを使ってしまうと失礼となってしまいます。
封をする際にはのり付けか両面テープを使いましょう。
ホチキスも使わないようにしてくださいね。
封をした後は、開封していない証拠でもある封字を記入しましょう。
一般的に多く使われているのは「〆」でしょう。
×印を使っている方も多いですが×ではなく、締めるという意味の「〆」を使ってくださいね。〆の他にも儀礼文書などには「封」や閉じるという意味の「緘(かん)」を使用します。
「封」は履歴書を送る際に使用すると改まって印象を与えますし、「緘(かん)」は重要な書類などを送る際に使うことがほとんどです。
他にもお祝い事には「寿」や「賀」を使っても良いですし、女性だけが使うことの可能な「蕾」もあり「つぼみ」と平仮名で記入することも可能です。
平仮名の「つぼみ」を使用する場合は縦書きにしましょう。
また、和封筒の裏面には左側の余白に小さく漢数字で投函日を縦書きで記入してください。
もし左側に差出人の住所などを寄せて記入している場合は、右側の余白に書いてくださいね。
和封筒の場合、宛名はどうやって書くの?
和封筒の宛名にも書き方があります。
① 切手は左上に貼るようにしましょう。
② 住所は郵便番号の一番右側にそろえて書き始めてください。
書き始めは郵便番号にぴったりと付けずに、一文字分空けるようにしてくださいね。
③ 住所の番地は漢数字で記入し、ビル名や階数も忘れずに入れましょう。
④ 会社宛てに送る場合、名前の前に会社名と所属部署を記入します。
※会社名と所属部署は一行で書く場合は、つなげずに一文字分スペースを空けましょう。
会社名と所属部署を2行に分けて書いても問題ありません。
⑤ 役職名がある場合、役職名が4文字以下でしたら名前の前に小さめに書いてください。
5文字以上の場合は行を増やして書きます。
名前の右側に小さめに役職名を書きましょう。
パソコンならば自動的にきれいに修正してくれますが、手書きですと文字の大きさやバランスを考えながら書かなければいけませんね。
少し大変ですが心を込めて手書きで書いてみてください。
パソコンよりも手書きの方が丁寧で第一印象も良いでしょう。
郵便でも日付指定できるって知っていましたか?
有料にはなりますが、手紙や郵便を日付指定で送ることが可能です。
日付指定は誕生日などのお祝い事にピッタリですね。
日付指定の方法はいたって簡単で、郵便局の窓口に行き「配達日指定のシールをください」と伝えてシールに希望の指定日を記入しましょう。
配達指定のサービスは通常の切手代以外に指定日が平日ならば31円、休日では210円を支払う必要があります。
窓口で支払うか有料分の切手を貼って投函してくださいね。
ただ、このサービスは投函日から10日以内しか日付指定は不可能です。
遠方に送る場合は2日以上かかる場合がありますので、余裕をもって送るようにしましょう。
間に合うか分からない時は郵便局の窓口で相談してくださいね。
まとめ
和封筒は日本人になじみ深い封筒ですよね。
最近メールばかりという方がいたらぜひ、和封筒を使って手紙などを送るのはいかがでしょうか。
現代はパソコンで宛名などもきれいに印刷することが可能ですが、会社用にしても私書にしても手書きで送ると受け取った相手もうれしいものですよ。
ぜひ、和封筒を利用してみてくださいね。