手紙を出す際に欠かせないのが便箋と切手かと思います。
皆さんは最近、使った記憶はありますか?現代ではメールの機能が向上していますので、あまり使っていないという方の方が多いかもしれませんね。
そんな便箋と切手にもさまざまな種類や正しい使い方もあります。
今回は便箋と切手の種類や正しい使い方をご紹介したいと思います。
便箋の正しい入れ方、知っていますか?
普段何も考えずに便箋を封筒に入れていませんか?実は便箋には正しい入れ方があるのです。
マナーを重んじる方に出す場合、間違えた入れ方をしてしまうと恥をかいてしまうこともありますので注意しましょう。
封筒の種類によって入れ方は異なります。
縦型で長方形の和封筒ですと、大体の大きさの便箋は折り目を付けなければ入りませんよね。簡単に折れるのは四つ折りかと思いますが、改まった手紙などは三つ折りにして入れましょう。折り目が少ない方が読みやすくなります。三つ折りをする際には下3分の1を上に向かって折ってください。
その後で上3分の1が一番上に来るように下に向かって折りましょう。封筒に入れる時に宛名などの反対側の封筒裏面から便箋を入れ、便箋の向きは折り曲げた状態の裏面から見て手紙の書きだし部分が封筒の右上に来るように入れてくださいね。
横向きの洋封筒の場合、三つ折りの仕方は和封筒と同様ですが洋封筒に入れる際は封筒の表面から見て手紙の書きだし部分が右下に来るように入れるようにしましょう。便箋の大きさによっては二つ折りに出来るかと思いますのでその場合は山折りになっている方を下にして便箋の表面と封筒の表面を合わせて入れてください。
封筒の種類によって少々入れ方は異なりますが、相手の事を気遣うことがマナーであるので、受け取った相手が読みやすくなるよう配慮しましょうね。
切手はいつから日本で使われているの?
切手は世界各国で使われていますよね。
そんな切手が世界で初めて使われたのは1840年のイギリスです。
その後、数十年の間に切手は世界各国へ広がっていきました。
初めて日本で切手が発行されたのは郵明治4年のことです。この頃の日本では明治政府によってさまざまな文明開化が行われていました。そんな中で1円切手に描かれている前島密が明治4年に東京と大阪間で官営の郵便事業を開始しました。東京・京都・大坂に現代の郵便局の基盤である郵便役所を設けたそうです。この郵便制度を皮切りに全国に郵便役所が全国に広まっていきます。
そして日本で“郵便切手”が使われるようになったのです。切手は当初“竜文切手”が発行されました。“竜文”の“文”は江戸時代の通貨の単位です。明治4年では通貨改革が行われおらず、江戸時代の通貨の呼び名を取って“竜文切手”が発行されたようです。この“竜文切手”は薄手の和紙で作られていたようで裏側に糊もなく、19.5mmの小さな正方形だったそうですよ。
その翌年の明治5年には銭に変更された“竜餞切手”が登場します。
“竜餞切手”は切り取りやすいよう目打ちが付いたもので、後から裏面にのり付けがされているものも発行されました。
その後の明治16年に円の切手が登場し、現代ではさまざまな種類の切手が発行されています。シールタイプやハート形、キャラクターなどもありますので皆さんもぜひお好みの切手を探してみてくださいね。
切手はたくさんの種類があるのを知っていますか?
切手はたくさんの柄や形がありますよね。小さな紙に描かれた切手はとても魅力的なのでコレクションしている方も多いのではないでしょうか。そんな切手には通年、購入できるものや期間限定などたくさんの種類がありますので簡単にご紹介をしたいと思います。
まず一年中、郵便局で購入することが可能な “普通切手”があります。コンビニエンスストアなどでも販売されているものもあるので皆さんが目にする機会は一番多いのではないでしょうか。
普通切手は20種類ほどが常時販売されており、最少額は1円切手で最高額は1000円切手です。普通切手の中には弔事用62円普通切手と慶事用62円普通切手(2種類)、慶事用92円普通切手もあります。
結婚式の招待状などを出すときは慶事用の普通切手を使うことが多いようですね。
普通切手の他には記念切手があります。
その名の通り、国家的な行事を記念して販売される切手で皇室などの慶事を記念して作られます。この切手は枚数制限のない普通切手とは異なり、一定数だけが発行され販売期間や取り扱う郵便局、使用期間まで制限されることがあるのです。記念切手は期間限定という事もあり、ものによっては購入までに長蛇の列に並ぶ必要があるようですね。
他には特殊なテーマで発行される特殊切手というものがあります。特殊切手は鉄道やアニメなどさまざまなテーマのシリーズものや、自然や文化遺産などの紹介の為にキャンペーンとして発行されることもあります。販売枚数や期間などが制限されていることから、記念切手の一種でもあるようです。
日本の地方シリーズの“ふるさと切手”や年賀状に使用する“年賀切手”もあります。ふるさと切手は1989年かに地域限定で販売されていましたが2008年以降は全国販売されています。
他には寄附金切手というものも存在します。通常の郵便料金に寄附金を上乗せし、発行された切手です。寄附金切手が初めて発行されたのは1937年の「愛国切手」です。国内に飛行場を作るために資金集めとして販売されました。その後は東京オリンピックなどの国家的な事業のサポートにために発行され、地震の被災者や被害に対する支援のために発行されたこともあります。
こうしてみると日本の切手は種類もたくさんありますね。
ぜひ皆さんもいろいろな切手を使って手紙を出してみてください。少し変わった切手だと手紙を受け取った相手も驚くかもしれませんよ。
便箋の用途は?何を選べばいい?
便箋を簡単に説明すると“手紙を書くための紙”ですよね。その種類は豊富で色付きやキャラクターもの、模様があるものなどさまざまな種類があります。そんな便箋、皆さんはどうやって使い分けていますか?実は便箋にもTPOがありますので送る相手との関係や手紙の内容によって使い分けが必要となるのです。
便箋は“罫線が入っているもの”と“色・柄模様がある物”で大きく分けられます。
罫線は皆さんもご存じかと思いますがそろえて書けるように引いてある線の事ですよね。そんな罫線ですがその有無によって送れる相手が異なります。
横書きの横罫線の便箋は親しい相手へ送る場合に使用するもので、カジュアルな印象を持っています。そのため、親しい人へ送る場合は問題ありませんが目上の方へは控えておいた方が無難ですね。
罫線がない便箋や縦書きの縦罫線でしたら、親しい人から目上の人でも誰へでも送ることが可能ですので、迷った場合はこちらを使いましょう。また改まった内容の手紙などは白無地や白色の縦罫線の便箋が基本です。罫線が入っていないので文字が書きにくいですが罫線の入っていない便箋の場合、付属として線が入った下敷きが入っていることがほとんどです。書きにくい時は便箋の下に付属の下敷きを敷いて書きましょう。白色無地の便箋は親しい相手へも送ることが可能ですが、やや堅苦しい印象を与えます。親しい相手へは色柄模様が入っている便箋でも問題ありませんのでそちらを使っても良いでしょう。
ただし、色柄模様は親しい相手へ送る場合でも弔事や御見舞いにはふさわしくありませんので注意してくださいね。
封筒には一重と二重があるのを知っていますか?
実は和封筒には一重と二重の種類があります。二重封筒は中身が二重になっている封筒で、改まった文書やビジネスでの栄転などのお祝い状、お礼状などに使われます。内定や面接のお礼にも使用できる封筒ですね。
ちなみにお礼状などを送る際は白い色を使いましょう。茶封筒は主に事務的なものに使いますので、目上の方などへ送ってしますと失礼となってしまいます。
この二重封筒には使ってはいけないシーンもあります。例えば、お悔やみ場やお見舞い状などを送る際に使ってしまうと「不幸が重なる」とされてしまうので避けましょう。このようなシーンでは手紙の内容も“重ねがさね”などと入れてしまうと不吉となので注意してくださいね。お悔やみ状や葬列の文書やお見舞い状を送る際には一重封筒を使うようにしてください。
まとめ
意外に知らない便箋と切手のマナーがありましたね。マナーを覚えておくと、いざという時に役に立ちますので覚えておいて損はないでしょう。現代ではパソコンやスマートフォンの機能が発展していますので、便箋や切手を使う機会はあまりないかもしれません。メールも便利ですが久しぶりに便箋や切手を使うものおすすめですよ。相手を想ってさまざまな種類の切手や便箋を選ぶのも楽しいものです。
ぜひ皆さんも便箋や切手を使って手紙を出してくださいね。