結婚式の準備を進めていくとぶつかる悩みのひとつに引出物があると思います。“どんなものを選んだらいいのだろう”や“予算はどれくらい”、“宅配の方がいいのか”など考えだすといろいろな選択肢があるため迷ってしまいます。そこで今回はそもそも引出物とは何かというところから金額相場やおすすめのアイテムや選び方をご紹介します。
概要
引出物とは結婚披露宴の列席者にお祝いのおすそ分けと感謝の意を込めて贈る品物を指します。引出物は平安時代に由来します。当時、招待した客にお土産として馬を贈るのが習慣でした。馬は庭に引き出してから贈ったため、のちに「引き出す」という言葉が物を贈る意味で使用されるようになったと言われています。また、近年の引出物は元来、結婚披露宴の後に余った料理をゲストが持ち帰ったものでした。しかし、現代では料理を持ち帰ることはなくなったため、その代わりに引出物が用意されるようになったとされています。
引出物の相場
引出物を贈る際に一番に気になるのはいくらの物を贈ったらいいのか、ということではないでしょうか。贈る相手や地域によっても変わりますが、相場は4千円~6千円です。引出物と引菓子で組み合わせる場合、引出物:3千円~6千円、引菓子:1千円~2千円で組み合わせます。
◇贈る相手別の金額相場
先ほど相場は4千円~6千円とお伝えしましたが、結婚式には親戚や友人、上司などさまざまな方が列席されます。関係性によっていただくご祝儀の金額が異なるため引出物の相場もそれに応じて変わります。ここでは贈る相手ごとの金額相場をご紹介します。
【友人・同僚】 4千円~6千円
【上司・目上の方】5千円~1万円
【親族】 7千円~1万2千円
親族はご祝儀の金額が増える場合や夫婦での列席も多いため上司よりも金額が高くなる傾向があります。また夫婦や一家族に一つの贈り物を贈るのが一般的なためその場合は少し高価なものを贈りましょう。
引出物の選び方
◇どこで引出物を買うか
1、式場を通して選ぶ
式場で用意されているリストから予算や好みに応じて選びます。
メリット:式場手配のため、スムーズに渡すことができるなど
デメリット:選べる品物が少ない、持ち帰りの紙袋が有料など
2、ネットで選んで持ち込むor贈る
ネットで頼んだ商品を持ち込む場合
メリット:品ぞろえが多くこだわりの品が選べる、結婚式場よりも安い
デメリット:持ち込み料がかかる
ネットで頼んだ商品を贈る場合
メリット:品ぞろえが豊富、ゲストが持ち帰る必要がなく楽
デメリット:送料分割高
式場とネットでメリットとデメリットがあります。このメインの品物はネットで引菓子はネット、など組み合わせて使うのも便利です。条件を十分に確認してよりよい方法で準備しましょう。
◇引出物の数
引出物の品数はメイン+引菓子+縁起物の3品が一般的です。2品の場合もありますが、偶数は「割り切れる数のため縁起が悪い」とされています。会費制の多い北海道では引菓子のみや豪華な結婚式で有名な名古屋では5品が定番となっており、地域によって違いもあります。
◇引出物の品物のマナー
・NGワードを連想させる品物はダメ
「壊れる」や「切れる」などを連想させる割れ物や刃物などは敬遠されていましたが、最近ではブランドものなどを選ぶ人も増えており気にしない人も増えています。
・持ち帰りにくい品物はNG
ゲストが持ち帰るのに大変な「重いもの」や「かさばるもの」はふさわしくないとされています。遠方からくる方などに重いものなどを持たせてしまうと帰りに大変な思いをして式の思い出が嫌なものになってしまいます。
・相手や自分がもらって嬉しいものを考える
自分たちの大好きなものを贈っても相手が必ず喜ぶとは限りません。人を選ぶものではなくもらっても困らないもの、うれしいものを選びましょう。
・贈り分けの場合は見た目や金額に注意
以前は披露宴のゲスト全員に同じものを贈る習慣がありましたが、最近では贈り分けするのが一般的です。しかし、見るからに大きさが違うものや値段の違いが分かるものは避けましょう。
◇選ばれている品物
・カタログギフト
カタログギフトはゲストが自分の好きなものを選べるため非常に人気があります。半数以上がカタログギフトを選ぶようです。新郎と新婦も余計な気を使わなくてすみますね。持ち帰りが楽なのも選ばれる理由の一つです。デメリットとしては形に残らないので思い出の品にはならないことです。
・食器類
ブランドものの食器などが人気です。ティファニーなど憧れのブランドの食器をもらえれば喜ぶゲストも多いはずです。場所をとる大きなものや形が奇抜なものだと使い道がなくゲストを困らせてしまうので無難なものを選びましょう。
・タオルや傘などの生活用品
タオルなど生活用品であれば外で使わないため、ゲストはデザインをあまり気にせず使うことができるため人気があります。しかし、場所をとったりすでに持っていたりすると使い道がなく困らせてしまう場合もあります。
・インテリア
部屋に飾るおしゃれなインテリアを贈るケースも人気があります。デメリットとしてはその家の内装に合わないものや趣味が違うなど相手の趣味を把握していないと難しいかもしれません。
◇もらって困る引出物
・食器セット
食器は引出物の定番ですが、食器一式のように種類が多いと持ち帰るのも大変ですし、収納場所にも困りますね。
・名前入りグッズ
名前が印字されていると使いにくく、また捨てるに捨てられないなどもらった側が困ります。
・低価格のカタログギフト
カタログギフトが定番になっておりいつも同じようなものばかりで欲しいものがなく困るといった意見もあります。カタログギフトを選ぶ場合、いろいろな会社から出ているのでオリジナリティのあるものを選ぶと喜ばれます。