葬儀をする際に「菩提寺」という言葉を耳にします。
菩提寺とは、その家に続く墓を守る寺のことであり、葬儀をする場合にも菩提寺がある方はその寺の住職を呼ぶのが通例です。
今の若い方は自宅の菩提寺がどこにあるのか、どの宗派なのかもわからないという方も多いかもしれません。
通常葬儀の際に「〇〇宗」という宗派を決めるのも、菩提寺の宗派で行うからなのです。
そんな菩提寺について、こちらでは詳しく日常と絡めてご紹介していきましょう。
概要
菩提寺とはその家の先祖代々の墓であり、その墓を守る寺院を指します。
寺を支える側でもある檀家と菩提寺の関係は、日本で葬儀や法事などを執り行う時にきってもきれない繋がりがあるのです。
「菩提」という言葉の意味は、仏教が始まったインド、サンスクリット語の言葉であり、「悟り」というような意味があります。
菩提寺と家
自分ではなく、近しい身内のどなたかが亡くなった際に、菩提寺や菩提寺の宗派を知る家庭もあります。
また、普段お墓参りにいっていることで、日常的に菩提寺を意識している方もいるかもしれません。
基本的に葬儀は菩提寺の宗派で行い、菩提寺から僧侶に来てもらうというように執り行います。
僧侶の感謝の気持ちとして精進料理を出したりし、何らかの理由で断られた場合には、その料理を持ち帰り用にしたうえ、おくるま代を出すのが常識です。
このおくるま代は、菩提寺から僧侶に来てもらうために「車代」です。
何気なく行っている仏壇のお参りや墓参り、法事の仕方も全て菩提寺にならって行っています。
菩提寺がない方は?
最近では菩提寺がない方向けに、僧侶の派遣サービスなども行っています。
安心して僧侶を向けられるうえ、金銭的な相談ができるのも魅力で多くの核家族化した現代ではありがたいサービスとして人気がでています。
そんな僧侶派遣サービスですが、もちろん菩提寺がある方は基本的に頼めません。
そのサービスに話した時点で、断られるということがほとんどです。
また、もしも菩提寺が地方にあり、こちらで葬儀をあげて地方に戻って納骨する場合は宗派が違う位牌などを持っていくと全てなおすように指示されることがあり高額になるケースがあります。
できるだけ菩提寺のことは事前に調べておき、葬儀を執り行う時にもしも遠方である場合は菩提寺に相談をすると良いでしょう。
僧侶や係りの人がどうしたら良いかの相談に乗ってくれたり、またその場所で紹介できる寺を案内してくれる場合もあります。