「結婚式の引き出物」と聞くと、結婚披露宴には欠かせない大切な物というイメージがあります。
引き出物の選び方で新郎新婦や結婚式の印象まで変わってしまう重要アイテムなのですが、皆さんはどのように選んでいるのでしょうか?
ここでは、結婚式の引き出物についてを詳しくご紹介します。
結婚式には引き出物が欠かせない!金額の相場は?
結婚式と聞いて思い浮かぶものの中に、「引き出物」というものがあります。
引き出物は、披露宴に参加いただいたゲストに渡すお土産のようなものになります。
引き出物は披露宴のおよそ3分の1の金額を目安にすると良いといわれています。
例えば、ゲスト1人にかかる披露宴の飲食代が12,000円の場合は、4,000円となります。
世間的な相場は1人7,000円前後となっています。
結婚式の引き出物は、結婚式場提携のショップで手配する場合、外から持ち込みする場合とがあります。
式場によっては、一品何円と持ち込み費用が掛かってしまうことがあり、提携外で購入して持ち込む場合には注意が必要です。
引き出物はどういう意味があるの?
結婚式の引き出物には、一体どういう意味があるのでしょうか?
引き出物には、「新郎新婦からゲストに対してのおもてなしや感謝の気持ちを伝えるもの」という意味があります。記念品や幸せの御裾分けという捉え方もあります。
かつては、紅白まんじゅうやかつお節など、いわゆる「縁起物」と言われる物を主に贈っていましたが、近年では、よりオシャレな物が選ばれる傾向にあります。
また、昔は披露宴の料理を一部持ち帰っていましたが、現在では、その代わりに引き菓子を贈っています。
いずれにしても、ゲストへの感謝の気持ちはケチらないことが大切です。
引き出物をケチってしまい、贈らない、粗末な物を贈るなど失礼な事をしてしまうと、新郎新婦とゲストのその後の関係に影響が出てしまう可能性もあります。
結婚式の引き出物にはどんなものが人気?
では、結婚式の引き出物はどんなものが人気なのでしょうか?
なかなか自分自身では買わない、おしゃれなギフトショップの引き出物セットも人気です。
引き出物セットは、カタログギフト、焼き菓子、紅茶などがワンセットになっていますので、選ぶのも楽ですし、テイストが揃っているので見た目も良いのです。
昔ながらの縁起物とはいえ、かつお節はちょっと・・・という人も、有名店の上質なダシのセットならオシャレです。
また、引き出物は定番の紙袋ではなく、おしゃれなエコバックなどに入れて渡す式場も増えています。
紙袋よりも雨風に強く、使い道があるという理由から人気が高まっています。
結婚式の引き出物にかけるのしは?
引き出物には、「熨斗(のし)」を掛けるのが一般的です。
のしの水引は紅白、もしくは金銀10本の結びきりを使用します。
結びきりを使う理由は、「一度結べば解けない結び方」だからです。
何度も結び直せる蝶結び(花結び)は、何度起きても嬉しい出来事(出産など)に使用します。
表書きは上段に「寿」を書き入れます。
下段は右が新郎、左側に新婦の名を書きますが、その方法は様々です。
例えば、新郎新婦の名前だけを書く場合と、新郎の姓、新婦の旧姓を書く場合、新郎の姓名と新婦の名を書く場合などがあります。
引き出物は、両家の親族にも贈りますので、新郎新婦が自分達だけで勝手に決めてしまうと揉め事が起こることがあります。
そのため、のしの発注の前に両家両親に確認することをおススメします。
引き出物を贈らない地域はあるの?全員に贈るべき?
引き出物を贈らない地域も存在します。
北海道の結婚披露宴が御祝儀では無く、基本的に会費制というのは近年有名な話です。
そのため、北海道の会費制披露宴では、引き出物ではなく、2,000円程度の金券を御礼・お返しに贈っています。
また、出席するゲスト全員に引き出物を贈るのかどうかを迷う人も多いのではないでしょうか。
特に、親族、夫婦、世帯全員で出席してもらうような場合には、どうすれば良いのか悩むでしょう。
一般的に夫婦で出席するゲストは、2人で一つのご祝儀を持参します。
そのため、引き出物も夫婦に一つで良いのです。
また、夫婦と子供など世帯全員で出席してもらう場合も、御祝儀は一つに纏めて持参されると考えられるため、引き出物も一つにします。招待状が一つで招待していれば、引き出物も一つに纏めるのが一般的なのです。
兄弟姉妹や親に対しての引き出物は、その家庭の考え方によります。
既婚の兄弟姉妹が夫婦で出席いただく場合には引き出物も必要です。
独身の兄弟姉妹や両親などへは引き出物を贈らず、新婚旅行のお土産を奮発するという人も多いものです。
そのため、事前に両親へ相談しておくと安心です。
引き出物の数は幾つにしたら良いの?
引き出物の数に決まりはあるのでしょうか。
偶数の引き出物は、「2つに割れる」という良くないイメージがあるため、3や5や7の奇数が良いとされています。但し、奇数でも9や13は良くないといわれています。
引き出物の内容は、記念品、菓子、縁起物を入れるのが一般的です。
結婚式の引き出物は、地域により様々な特色があります。
東北の一部地域では、引き出物に寝具、香川県では「おいり」と呼ばれる色とりどりのぽん菓子、赤飯やかつお節を必ずつけるという地域も多いものです。これらを含めて、なるべく奇数になるようにしているのです。
引き出物の贈り分けがトレンド
贈る引き出物は、一律同じものではなく、相手の年代や関係性により異なるものを贈る「贈り分け」がトレンドになっています。
若い友人と年配の上司を同じ引き出物にしようとすると、必ずどこかで妥協しなくてはなりません。
ですが、全ての人に喜んでもらいたいと考え、贈り分けをすることで、自分自身もスッキリするのです。
御祝儀を多く包んで来そうな人や、上司、主賓などにはランクアップした引き出物を選ぶ場合が多いのです。
また、大勢の子供を持つ親族には、数が多い焼き菓子、高齢ご夫婦には上質な和菓子、1人暮らしの友人には日持ちのするはちみつやジャムの小瓶など、記念品だけでなく引き菓子なども贈り分けることもあります。
貰って嬉しいかどうか?を考えるのが大切
結婚式の引き出物を選ぶポイントは、やはり、贈られた相手が嬉しいかどうか?を考えることです。
遠方からのゲストが多いのに、嵩張ったり重すぎる物を贈るのはやはり迷惑になりますし、単身者に消費期限の短い菓子折りを贈るのも迷惑になります。
前述の様に、贈り分けをすれば、相手のことを考えた引き出物を選ぶ事ができます。
贈り分けにより、女性には女性が喜びそうなものを贈れますし、男性には実用的な物を贈ることも可能です。
近年では、引き出物の宅配便サービスもあり、後日自宅に贈られるように手配しておくこともできます。
大荷物を持ち帰らずに済むから嬉しいとゲストに好評です。
好評の引き出物と困った引き出物
その昔、新郎新婦の名前や写真が入った食器やマグカップセットなどを贈るのが流行ったこともありました。
でも、貰った方は「一体どういう気持ちで使えば良いのか分からない・・・」と日常生活で使い辛く、迷惑な想いをしていたに違いありません。
中には、新郎新婦の家紋入りの升を貰って非常に困ったという人も居ます。
お酒を飲まない人がワイングラスを貰い困ったという話も耳にします。
こういった、自分達だけの趣味に走ってしまったり、自己満足してしまうような引き出物は困るという意見が多いです。
一方、自分ではなかなか買わない、ブランドの食器などは喜ばれます。
一般的なカタログギフトも同じ様なものばかりと案外評判は良くないのですが、近年では特定のブランドやセレクトショップ、雑貨店、キャラクターのカタログギフトなどもあり、そういったものを選ぶことでマンネリ化が防げます。
まとめ
結婚式の引き出物も、昔と比べると少しずつトレンドが変わってきています。
そもそも、引き出物はゲストへの感謝の気持ち、幸せを御裾分けする気持ちが込められており、なるべく相手の喜ぶものを贈りたいものです。
世の中には様々な考えの人がいるため、中には驚くような引き出物のチョイスをする夫婦もいますが、それはそれでインパクトが大きくて良いのかも知れません。
でも、やはり、喜んで使ったり、食べて貰えるものを贈りたいですね。
限られた時間の中で選ぶのは大変ですが、引き出物も結婚式を彩る重要アイテムと考え、じっくり選ぶようにしましょう。