新型コロナウイルスの影響は、結婚を間近に控えたカップルにも。
本来、今まさに幸せいっぱいの時間を過ごしているはずだった挙式前のカップルが、思いもよらぬ事態に頭を抱えている様子はみていて非常に胸が痛いです。
この記事は、結婚式を予定通り挙げるべきかキャンセルや延期すべきか悩んでいるカップルの皆さんへ向けて書いています。
すでに結婚式をキャンセルしたカップルや予定通り挙げたカップルの実体験を元に、結婚式を控えたおふたりが現時点でできる対応や選択肢などをご紹介します。
結婚式における新型コロナウイルスの影響
あるウエディング専門サイトによるとコロナウイルスの影響で中止や延期を検討しているカップルは30%ほどいるそうです。
半年以上かけて準備を進め、あとは式当日を迎えるだけだった新郎新婦。
前例のないまさかの事態に「予定通り挙式するべきか、それとも今はやめるべきか」早急に判断しなければならない状態のなか、万が一を考え延期や中止するカップルも少なくありません。
また式場の対応も、通常の規定にのとったキャンセル料がかかる式場からキャンセル料無料の式場、延期に柔軟に対応してくれる式場などさまざまです。
挙式を控えた新郎新婦の選択肢
選択肢は大きく分けて3つです。
- 予定通り挙式する
- キャンセル(中止)する
- 日程を延期する
どの決断をするとしても、新郎新婦は通常の挙式では味わうことのない苦労や細かい気遣いが必要です。
パートナーとの相談もちろん、両家の家族や式場担当者ともしっかりと話し合いましょう。
以下、それぞれの決断をした場合にやるべきことをまとめました。
予定通り挙式する場合
この時期に結婚式を挙げることは決して「悪」ではありません。
中には、延期したくても家族の体調や仕事の都合などで日程をずらせないカップル、式場のキャンセル料などの問題でキャンセルできないカップルもいらっしゃるかと思います。
終息の兆しをみせないコロナウイルス。いつまで延期すればいいのか先が見えない状態に不安を感じ、予定通り結婚式を挙げるカップルもいます。
結婚式を挙げる方も呼ばれる方も不安はぬぐえません。
挙式を決めたカップルの対応で最も重要なのがゲストの方に対する気遣いです。
式場と打ち合わせが必要な気遣い
- テーブルに除菌ウエットティッシュを用意
- 会場入り口にアルコール消毒を設置
- スイーツビュッフェやドリンクバーを中止
- 結婚式中の会場の換気
- 式場スタッフのマスク着用
などです。除菌ウエットティッシュやアルコール消毒は、式場と自分たち、どちらが準備をするのかもしっかり確認しましょう。
ゲストの出欠連絡期限を延ばす
すでに返信ハガキをもらっているゲストも含め、「ゆっくり考えてください。欠席になっても致し方ない、無理に出席しなくてもいい」という旨を心を込めて伝えましょう。
ゲストご自身は行きたくても、もしかしたら妊婦さんやお年を召した方と同居しており、不安に感じている方もいるかもしれません。
出席を悩んでいる方に断りやすいタイミングを用意することは大切です。
新型コロナウイルス対策を伝える
結婚式を挙げるにあたり、どのような新型コロナウイルス対策をしているか事前に伝えることでゲストが安心して列席できます。その際は、「なには不安や疑問があればいつでも連絡くださいね」と一言添えるとより親切です。
引き出物などにひと工夫加える
つい先日、結婚式に呼ばれた筆者の友人が引き出物の中に手作りマスクが入っていたと驚き、そして喜んでいました。
もちろん新郎新婦はなにも悪くありません。ですがこの時期にお祝いに駆けつけてくれるゲストに対し、何らかの形で感謝を伝えるとお互い気持ちが良いと思います。
中には、ゲストひとりひとりに個別に連絡をして結婚式出欠に対しての正直な意見を聞き、結婚式を予定通り行うか延期するか決めたカップルもいます。
想像以上にゲストの皆さんが結婚式への出席を望んでくれ、温かい言葉をかけてくれたので挙行へふみきったそうです。
ちなみに筆者(一人暮らし)は、もしこの時期に友人に結婚式に呼ばれていても喜んで参列していました。
ゲストを招く側の新郎新婦はゲストを心配するあまり、気持ちがネガティブになってるかもしれませんが、お二人が想像しているよりもきっと、ゲストは新郎新婦の門出を祝いたいと思っています。
キャンセルする場合
さまざまな事情で延期ではなくやむなく中止にする場合に必要な対応です。
式場にキャンセル料の確認
新型コロナウイルスによる結婚式のキャンセルや延期に対する対応は式場によってさまざまです。ご好意でキャンセル料を無料にしてくださる式場もあれば、通常の規定通りキャンセル料100%の式場もありますので、まずはしっかり確認しましょう。
もしキャンセル料が100%と言われた場合、モヤっとするのはわかります。結婚式を挙げる予定だったお二人に非はありません。悔しいですよね。しかし、同じく式場にも非がないことを頭の片隅に入れておきましょう。
ブライダル保険の内容確認(延期の場合も)
思いがけないアクシデントや震災などで結婚式をキャンセルもしくは延期する際に補償してくれるブライダル保険。加入率は40%ほどといわれています。
補償条件は保険会社によって違いますが、今回の新型コロナウイルスの影響によるキャンセルや延期に対しては保険対象外とする保険会社が多いのが現状です。
しかし、念のため一度は問い合わてみることをおすすめします。全額は無理でも一部対象になる条件が出てくる可能性もゼロではありません。
発注先に電話(延期の場合も)
引き出物やブーケなど、結婚式のために注文している物があると思いますが少しでも早く連絡しましょう。会社によっては製作を中止してくれ、すでに作り終えた分だけの料金にしてくださるところもあるようです。連絡漏れがないようしっかり確認することが大切です。
ゲストに連絡
中止が決まったらすぐにゲストに連絡をします。
結婚式まで1週間前後の状態なら電話やメールで、1ヶ月前後であれば詫び状を送ります。詫び状はハガキではなく封書で送りましょう。
詫び状の例文
謹啓
早春の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび
〇〇(新郎の名前)
〇〇(新婦の名前)
の婚礼に際しましてはご祝福をいただき、お忙しい中ご臨席のお返事を賜り誠にありがとうございます。
突然のことでございますが、感染拡大が報告されている新型コロナウイルスの影響により ◯月◯日予定の挙式を中止いたしますことに相成りました。
日時が迫ってからの中止の連絡となり、ご迷惑とご心配をおかけいたしますが、何卒今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
このたびは心よりお詫び申し上げます。
謹白
日程を延期する場合
ありがたいことに新型コロナウイルスが原因の場合、延期料金を無料にしてくれる式場もでてきました。
延期をする場合はキャンセルよりもしっかり確認すべきことが増えます。
式場に細かく確認
延期をして、後日同じ式場で挙式する場合は必ず確認してほしい項目があります。
- 延期にかかる費用
- 希望していた料理や会場内のコーディネート、ドレスなどはそのまま引き継げるか
- 延期後の結婚式の希望日は空いているか
- ゲストの人数が変わっても問題ないか
などです。
式場側も中止延期対応、問い合わせ対応、新郎新婦のフォローと大変お忙しい状況です。
確認漏れなどないようにあらかじめメモに書いて用意しておくなどしっかり準備し確認しましょう。
ゲストに速やかに連絡
結婚式を中止する場合と同じく延期が決まったらすぐにゲストに連絡をします。
結婚式まで1週間前後の状態なら電話やメールで、1ヶ月前後であれば詫び状(ハガキではなく封書で)を送ります。
詫び状の例文
謹啓
早春の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび
〇〇(新郎の名前)
〇〇(新婦の名前)
の婚礼に際しましてはご祝福をいただき、お忙しい中ご臨席のお返事を賜り誠にありがとうございます。
ここに突然のことでございますが、感染拡大が報告されている新型コロナウイルスの影響により ◯月◯日予定の挙式の日時を延期いたしますことに、相成りました。
◯月頃に結婚式を挙げたいと考えておりますが 改めて日にちが決まり次第、またご連絡いたします。
その時はぜひご臨席賜りますようよろしくお願い申し上げます。
謹白
(日取りが決まっている場合は明記します。)
後悔しない決断をするために
今の時期に挙式を予定している新郎新婦のお二人は、心身ともに本当に大変な思いをされていると思います。お二人はなにも悪くありません。
ネットやテレビではいろいろな情報が交錯しておりますが、まず大切なのはご自身と身近にいる方々です。パートナーや両家の家族、大切な友人と焦らずしっかり話し合い、後悔のない選択をしてください。
人生の晴れ舞台、大切な大切な1日がどうか笑顔と幸せ溢れるものになるよう心から願っております。