人生の晴れ舞台である結婚式。それが我が子の結婚式や披露宴とあれば、喜びもひとしおですよね。しかし、結婚式の服装マナーやNGポイントをきちんと理解していますか?今回は、結婚式・披露宴の親の服装マナーなどについてまとめました。この記事を読んで、お子様の結婚式にふさわしい服装マナーを再確認してみましょう。
親の結婚式・披露宴の服装マナー
このたびはお子様のご結婚、誠におめでとうございます。長い間慈しみ育まれたお子様の晴れの日を迎えられ、親御様もさぞお喜びのことでしょう。大切に育ててきたお子様がついに結婚式を挙げる…なんだか嬉しいようなさみしいような色々な気持ちをお感じになっているかもしれません。でもちょっと待ってください。親が結婚式・披露宴に出席する際の服装マナーについて、きちんと理解していますか?
一般的に結婚式・披露宴に出席するにあたってふさわしい服装は、新郎新婦との関係(親族なのか親族でないのか)、披露宴の形式(結婚式場やホテルで執り行う大規模なものからレストランウエディングなど小規模でアットホームなもの)、時間帯などによっても変わってきます。
ただし、いずれも新郎新婦の服装に従って合わせるのが基本。言うまでもなく、新郎新婦よりも派手な格好をするのはマナー違反ですよね。さらに、結婚式に招待される側のゲストと違って、親はゲストをお迎えする立場でもあるのでとくにフォーマルな服装を心掛けたいもの。
この記事を読めば、親の結婚式・披露宴の服装マナーへの理解が深まり、マナー違反をおかすことなく素敵な式を迎えられることでしょう。近いうちにお子様の結婚式を控えているという方はぜひ参考にしてみてください。
父親の服装の選び方
まずは父親の服装の選び方から見ていきます。親族の中で最も新郎新婦に近い存在であるのは両家の親。そのなかでも父親は結婚式・披露宴での親族代表であり準主役といっても過言ではありません。
新郎側の父親なら披露宴での挨拶、新婦側の父親ならバージンロードでのエスコートなどなにかと出番の多い父親。そのため服装選びには特に気を付けることが大切です。いくら新郎新婦の実の父親だからといっても、あまりにも目立ちすぎる格好はおすすめできません。あくまでも主役は新郎新婦ですから、そのことを念頭に置いて服装を選びましょう。
結婚式・披露宴での父親の服装と聞いてまずイメージされることが多いのが、黒色で着丈の長いスーツである「モーニング」ではないでしょうか。モーニングは日中におこなわれる式典で着用するもので、礼服のなかでも格式の高さが最上級である正礼装といわれています。そのため、結婚式などの慶事にもっともふさわしい装いといえるでしょう。
また、神社などで和の結婚式をおこなう場合には和装を選ぶのがマナーです。和装であれば五つ紋の黒紋付羽織袴などがベター。ちなみに、最近では一般的になったカジュアルウエディングなどの場合はスーツでも◎。会場の種類や結婚式の雰囲気によって服装を選びましょう。
母親の服装の選び方
次に母親の服装の選び方です。父親同様、婚礼にふさわしい正礼装を選んでおけば間違いはないでしょう。具体的な母親の正礼装とは、洋装だと黒のロングドレス、和装だと黒留袖です。カジュアルウエディングなどの場合は少し格を下げて準礼装のカラーロングドレスやアンサンブルスーツでも構いません。
母親の黒い洋装の場合、控えめにしすぎると喪服のように見えることも。そうなると結婚式のおめでたいイメージとは正反対に暗いイメージを与えてしまいますので注意しましょう。服装のデザインや小物などで結婚式らしい華やかさをプラスすると◎。
黒留袖の場合は美しい色や大きめの柄のものを選び、洋装でしたら淡いピンクや淡いブルー、柔らかいパステルカラーなど明るいお色をセレクトしましょう。
ドレスの色が控えめならば素材をサテンのような光沢感のあるものに変えたり、刺繍やレース、スパンコールなどがあしらわれている凝ったデザインで高級感を出しつつおしゃれにしてもよいですね。
地味に見られてしまいがちなスーツも、華やかな色のコサージュなどをワンポイントに加えて華やかさをアップ。アクセサリーやバッグ、帽子などの小物でアレンジすれば素敵でおしゃれな母親に変身できること間違いなしです。
いまさら聞けない親のNG服装
主役の新郎新婦以外が白い服装を着るのは絶対にNGです。その理由は新婦の純白のウエディングドレスを際立たせるため。親族を含むすべての女性ゲストは白いドレスはもちろん、全体が白っぽく見える可能性があるコーディネートも避けるようにしましょう。
白でなくても淡いベージュやゴールド、ピンクなども光の加減によっては白く見えてしまうことがあるため、服装の候補に入れているのであれば外しておいたほうが無難です。
父親の場合もシャツ、ネクタイ、ベスト、手袋は白でも問題ありませんが、つけても白チーフまでが常識の範囲内とされていますので気をつけましょう。
また、肌の露出を少なくした控えたコーディネートを意識するようにしてください。母親であれば、スカートの丈は座った時に膝の上にあがって来ないように丈が長めの膝下丈のドレスを選ぶようにしましょう。袖のないノースリーブドレスの場合は、ケープやボレロ、ジャケットなどの羽織物が重宝します。肩や腕の露出をおさえるようにしておくと安心ですね。
結婚式の親の服装選びは手を抜けません。マナーを守らないと自分を含めた親族をはじめ、何より主役である新郎新婦が恥ずかしい思いをすることになってしまいます。マナーはきちんと守るようにしましょう。
親が服装で注意するポイントは?
父親と母親に共通する服装マナーとして、両家の服装を揃えたものにすることが大切です。揃えるといっても和装か洋装のどちらかに合わせる程度でOK。
結婚式・披露宴では新郎新婦と両家の親が並ぶ場面が多々あるため、両家の服装の雰囲気がバラバラだったり両家に差があったりするとゲストに乱雑なイメージを持たれてしまう可能性があります。かといって上から下まで両家の親が全く同じコーディネートでもおかしいので、お互いがどのような礼装を着用するのかを確認し合い、両家のそれぞれの親に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、新郎新婦であるお子様から結婚式に合った親の服装を指定される場合もあります。「黒留袖を着るつもりだったのに、ギリギリになって洋装をお願いされた!」と慌てないように、あらかじめ両家で服装について話し合っておきましょう。
父親と母親ともに基本の色は黒ですが、黒一色ですとどうしても暗く見えてしまいます。そんなときは小物などで結婚式らしさを演出しましょう。父親ならポケットチーフやカフスボタン、母親なら靴やバッグ、ネイルやアクセサリーといったもので華やかさをプラス。地味な印象の黒でも、ほんのちょっと意識するだけで結婚式にぴったりの華やかな黒にまとめることができます。
まとめ
こちらでは結婚式・披露宴での親の服装の選び方やNG服装をご案内しました。結婚式でどんなものを着用するかのイメージがふくらんだのではないでしょうか。考えてもみてください、もし新郎新婦の親がマナーに反した服装で結婚式・披露宴に出席してしまったら…。相手側の親族からはもちろん、周りの方たちからもお子様が冷ややかな目で見られてしまうでしょう。
自分の結婚式ならまだしも、これから結婚して新しい生活を始めようとしているお子様の結婚式なのですから、絶対にお子様に恥をかかせるわけにはいきませんよね。そういったことを避けたいのであれば、親としてきちんと結婚式のマナーを理解し、結婚式に合った服装を着用することが大切です。
あまりにもマナーをわきまえずに常識はずれの服装で出席した場合、「こんな非常識な親族がいる相手とは結婚させられない!」と結婚破談につながってしまう可能性も最悪の場合には出てくるかもしれません。
そのため、新郎新婦の親として結婚式・披露宴に出席する際には細心の注意を払って服装選びをする必要があります。これからお子様の結婚式に出席するご予定の方は、ぜひこの記事を参考にして新郎新婦の親としての服装選びを楽しんでみてください。