入園シーズンが近づくにつれ「入園祝いはどうしよう」と悩む方もいらっしゃるでしょう。身内や親戚、友人の子へ、どうせなら嬉しいと思ってもらえるものを贈りたいですよね。品物選びやのしなどのマナーは、お祝いの気持ちをより丁寧に伝えるために大切です。本記事では、祝い金の相場や品物選びの注意点、のし袋の書き方などを解説します。入園祝いの定番の品物もご紹介するため、何を贈ろうか迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
入園祝いが必要な続柄は?家族や親戚、友人の場合
入園祝いを贈るべきとされているのは「身内である場合」と「過去に入園祝いをいただいた場合」です。
- 身内
基本的に、入園祝いは身内で幼稚園・保育園に入園する子がいるときに贈るものと認識されています。身内の範囲は、祖父母や叔母、叔父などです。 - 自分の子に入園祝いをいただいた
過去に入園祝いをいただいた場合は、その贈り主の子どもが入園するときにはこちらからもお祝いを贈ることがマナーです。
身内ではなくても入園祝いを贈りたい場合もあるでしょう。入園する子どもや両親と日ごろから親しくしているなら、親戚でも友人でも入園祝いを贈ってもかまいません。
入園祝いを贈る時期はいつ?
入園祝いは3月中に渡しましょう。できれば、3月の中旬ごろまでがおすすめです。入園直前は準備のためバタバタすることが多く、お祝いを贈る時期としては向いていません。
入園祝いに贈る品は直前になると売り切れてしまう可能性もあります。余裕をもって準備しておいた方が良いでしょう。
入園祝いはどんなものを贈るべき?
入園祝いは現金を贈る場合と、品物を贈る場合があります。現金を贈るのであれば相場を把握しておく必要がありますし、品物を贈る場合は適したものを選ぶ必要があります。それぞれのポイントを解説します。
入園祝いに現金や商品券を贈る際の相場
現金を贈る場合は、入園する子どもとの続柄によって金額を調整しましょう。相場よりあまりに高い金額を贈っても、お相手の負担になります。相場はあくまでも目安のため、参考にして金額を決めると良いでしょう。
祖父母 | 1万円~3万円 |
叔父叔母 | 5千円~1万円 |
親戚 | 3千円~5千円 |
友人 | 3千円程度 |
※贈り主の年齢によっても変動します。20代前半なら少なめの金額に設定する場合もあります。
現金そのものではなく商品券や図書券を贈るという方法もあります。商品券や図書券を贈る場合も、上記の金額を参考に贈る金額を決めましょう。
入園祝いの品物選びで気を付けることは?
入園祝いの品物は、なるべく相手に喜んでもらえるものや、使ってもらえるものを考えましょう。
【入園祝い品の選び方】
入園祝いに選ばれる品物の傾向をご紹介します。どういったものを贈りたいか考えるときの参考にしてみてくださいね。
- 園生活で使えるもの
かばんやくつ、タオル、服など、園生活で実際に使用するものです。何が必要か、どういった決まりがあるか、相手に確認を入れてから選ぶと安心です。 - あそびに使えるもの
お絵描きができるクレヨンや年齢に合った絵本などが該当します。おもちゃは脳の発達や知育につながるようなものを選ぶと良いでしょう。 - 入園の記念になるもの
名入れグッズをはじめとした思い出として残るようなものが選ばれます。
【入園祝い品を選ぶ際の注意点】
◇入園準備品は相手に確認を
園生活で必要なものはすでに購入している可能性があります。また、園ごとにルールが決まっている場合も考えられます。園生活で使用できるものは、相手に確認をしてから贈った方が良いでしょう。
◇キャラクターものは注意する
キャラクターものや個性的なデザインは好みに合わない可能性があるため注意しましょう。園によってはキャラクターものを禁止している場合もあります。
◇高額なものは避けた方が無難
高額なものは相手が負担に感じてしまう可能性があります。特に友人や親戚の場合は相場も3千円~5千円のため、高額になりすぎないよう注意した方が良いでしょう。
入園祝いに選ばれる定番の品物をご紹介
・ハンカチ、タオル
長く使えるうえ、選びやすい品物です。何枚かセットにしたり、他のものと組み合わせて贈ると良いでしょう。
・かばん、リュック
通園用のかばんは指定の園もあります。荷物を持ち帰る用の手提げや、園以外でおでかけに使えるリュックなどをセレクトしましょう。
・水筒、弁当箱
水筒はひもがついたもの、直飲みとコップが選べるタイプがおすすめです。弁当箱は年齢に合う大きさを選びましょう。
・レイングッズ
傘や長ぐつも選ばれやすい品物です。レインコートは少し大きめのものだと長く着られますね。
・服、靴下、靴
制服がない園の場合は大量の服が必要です。フードやボタンなどの規定がある場合も考えられるため確認した方が良いでしょう。
・クレヨン、絵本
クレヨンは幼児でも安全に使えるものを選びましょう。絵本は入園児の年齢に合ったものだけでなく、対象年齢が4~5歳のものもおすすめです。
・おもちゃ
指先を使うブロックやパズル、想像力が膨らむおままごとグッズなど、知育につながるおもちゃが選ばれやすいようです。
・ケーキ、お菓子
「入園おめでとう」と書いたケーキは記念になりますね。アレルギーには注意しましょう。
・名入れの品
名入れができる品物は入園祝いとして人気です。バッグや水筒、ハンカチなどさまざまな品があります。
入園祝いに適したのし袋と正しい書き方を解説
入園祝いに適したのし袋、表書きのルールなどをご紹介します。
のし袋 |
水引の色→紅白 金銀 |
表書き (上) |
御祝 御入園祝 入園御祝 ご入園おめでとう |
表書き (下) |
贈り主の名前 名字だけでもOK |
※表書き(上)は、四文字だと縁起が悪いとされる場合もあるため、気になる時は避けるか「祝 御入園」と五文字分の空間を使って記入すると良いでしょう。
【現金を包む時のマナー】
現金を贈る場合は新札を用意しましょう。
中袋がある場合は表に金額、裏に贈り主の住所と名前を記載します。金額は本来は大字で「金壱萬円也」といった書き方をしますが、現代では一般的な漢数字で書いても気にする方はあまりいないようです。
現金を郵送する際は、のし袋に包んだ状態で現金書留用の封筒に入れて送ります。
入園祝いにはメッセージをつけると丁寧な印象に
入園祝いを贈る際は手紙やメッセージカードを添えるとより丁寧です。メッセージを贈る相手は、入園する子ども本人、親、どちらでもかまいません。
メッセージを書く際のポイントをご紹介します。
- 子どもに書く場合はひらがなで、わかりやすい言葉づかいを。
- 間柄によって、文章の雰囲気をフォーマル~カジュアルまで使い分けましょう。
- 幼稚園や保育園生活を明るくイメージできるような内容がGOOD。
入園祝いに添えるメッセージの例
(子どもへのメッセージ例)
〇〇ちゃん(くん)、にゅうえんおめでとう!
ようちえんではどんなすてきなことがまっているかな?わくわくするね。
おともだちと、なかよくげんきいっぱいにたのしんでね。
(親へのメッセージ)
〇〇ちゃんのご入園、誠におめでとうございます。
ここまでの〇〇ちゃんの成長に、ご家族の感慨や慶びもひとしおでしょう。
実り豊かな園生活になりますよう、ご多幸を心よりお祈り申し上げます。
※親御さんへのメッセージは、間柄によってはカジュアルな内容でかまいません。
未満児での保育園入園。お祝いはどうする?
幼稚園では3歳児での入園が一般的ですが、保育園の場合0歳児~2歳児のいわゆる未満児での入園もよくあることです。
未満児での保育園入園は、お祝いを贈らなくても良いとされています。贈りたい場合は相手の負担になりにくいプチギフトもおすすめです。ただし、他の孫、他の甥姪に入園祝いを贈ったことがあるならば、差を付けないためにもきちんとお祝いを贈った方が無難です。
贈る品物は子どもの年齢によって、さまざまな配慮が必要です。
例えば…
→幼い子は服のサイズの変化が早いため、少し大きめを選ぶ
→おもちゃは口に入れてしまう可能性を考え細かいものを避ける、など。
幼い子どもに与えるものにはより注意が必要なため、可能なら先に親御さんへ確認すると安心です。
まとめ
今回は入園祝いを贈るにあたってのポイントをご紹介しました。
入園祝いを贈る相手は親しい場合が多く、マナーをすべて踏まえなくても気にならないこともあるでしょう。ですが、マナーを守ることで相手への敬意を示し、お祝いの気持ちを丁寧に伝えられます。
心のこもった入園祝いで、子どもの新たな生活のスタートをお祝いしましょう。