「内祝い」を貰うことはあっても贈るのは初めての方も多いかと思います。
今回は、内祝いの中でも「結婚内祝い」について詳しくご紹介しましょう。
みなさん、内祝いのことを「お返し」と認識してしまっていませんか?
内祝いとは
内祝いを「お返し」と認識している人が多いですが、内祝いはもともと「内(身内)で起こった嬉しいことやおめでたいことをみなさんにおすそ分けする」という意味の言葉です。
本来は、日頃お世話になっている方や、親戚、付き合いのある方々に、幸せのおすそ分けという気持ちを込めて贈り物をすることを「内祝い」と言い、「お返し」ではありません。
しかし最近では、「お祝いをくださった方にお返しとして贈り物をする」という意味に変わりつつあります。
また、内祝いを「お返し」と認識している人も多く、お祝いを頂いていない方に内祝いを贈ると、「お祝いを催促されているのか」などと誤解を招く恐れがあるので、お祝いを頂いていない場合は贈らない方がベターです。
しかし、いくら「お返し」という認識が強くなっても、内祝いは「お返し」ではなく「おすそ分け」なので、内祝いを贈る際に「お返し」を連想させる言葉はつかてはいけません。
結婚内祝いは誰に渡すの?
結婚内祝いを贈るのは、結婚式に招待はできなかったけれどお祝いをくださった方や、結婚式を挙げなかったけれどお祝いをくださった方に贈ると良いでしょう。
結婚式に参列してくださったゲストの方に贈る必要はありません。
理由は、結婚式の場合は引き出物や食事が内祝いの意味を持つからです。
結婚内祝いを贈る時のマナー
結婚式の内祝いを贈る時のマナーをご紹介します。
いつ贈る?
内祝いは、挙式から1ヶ月以内、結婚式を挙げない場合は入籍から1ヶ月以内、もしくはお祝いを頂いてから1ヶ月以内に贈りましょう。
贈り方
贈る時はできるだけ手渡しします。遠方などでどうしても手渡しが厳しいのなら郵送でも問題ありませんが、必ずお礼状を添えましょう。
内祝いの金額
基本的には頂いたお祝いの半額程度の品物を選びます。
しかし、親戚などから高額の結婚祝いを頂いた場合は、3分の1程度の内祝いで問題ありません。
もし不安であれば、関係にもよりますが相手の方に相談しても良いと思います。
熨斗(のし)の種類
結婚内祝いには熨斗(のし)をかけるのがマナーです。
熨斗にはいくつもの種類がありますが、結婚内祝いには「結び目が簡単に解けないので一度きり」という意味がある紅白の結び切り(水引10本)を選びます。
表書きには【寿】もしくは【内祝い】と書きます。
名入れは旧姓ではなく新姓のみか、新姓の下に夫婦の名前を並べて書きますが、どちらがいいかは家によって変わりますので、両親、義両親に相談しましょう。
内祝いにおすすめの品物
いざ内祝いを選ぶとなると、品物の多さに驚きますよね。
ここでは結婚内祝いにふさわしく、そして喜んでいただけるギフトをご紹介します。
カタログギフト
一番おすすめはやはりカタログギフトです。もらった側が好きなもの、その時に必要なものを自分で選ぶことができるので、失敗がありません。
どれくらいの金額にするかもこちらで選べるのでとっても便利です。
少し高級なタオル
消耗品のタオルは毎日使うものなのでいくつあっても助かります。
特に自分では買わないような少し高級で肌触りのいいものを贈るとなお喜ばれます。色合いなどが派手ではないシンプルなものを選びましょう。
ブランド食器
こちらも自分ではなかなか買わない品なのでギフトには最適です。
ただし、大きな食器は場所をとるので、小さい食器の中から選びましょう。
名入れギフト
夫婦の名前が入った名入れギフトもおすすめです。しかし、名入れギフトを贈る時は、食べ物やお酒、洗剤などの消耗品のパッケージなどにしましょう。
お二人の名前が入った食器や家具をもらっても、貰う側はとても困ります。
名入れギフトは、残らないもので考えましょう。
コーヒーや紅茶
少し高級な紅茶やコーヒーはとても喜ばれます。
もし相手がコーヒーメーカを持っているか、ティーポットを持っているかがわからなければ、器具なしで淹れられるものを選びましょう。
お菓子の詰め合わせ
贈るものに悩んだら、お菓子の詰め合わせがおすすめです。
特にお子さんがいるご家庭には喜ばれます。
贈る方の年齢や家庭環境によって、洋菓子にしたり和菓子にしたりと選ぶとより良いでしょう。
ハンドクリームやバスソルト
結婚祝いをくれた人が女友達なら、バスソルトやハンドクリーム、ボディークリームなどもおすすめです。
特にお風呂グッズは人気が高く、喜ばれます。
小分けされたお菓子
会社や連名でお祝いを頂いたら、みんなで分けられるよう、小分けされたお菓子や飲み物を選んで贈りましょう。
結婚内祝いに避けるべき品物
逆に、結婚内祝いに避けるべき品物をご紹介します。
日本茶
これは知らない方が多いのでご注意ください。日本茶は弔事に使われることが多いため、お祝い事では避けます。
飲み物を送りたいのであれば、紅茶やコーヒーにしましょう。
ハンカチ・手ぬぐい
ハンカチや手ぬぐいは「手巾」と書きますが、これが「てぎれ」と読めることから、縁を切るという意味を含ませてしまうことがあります。
また、日本では亡くなった方の顔に白い布をかけるため、白ハンカチは特にご法度です。
割れ物
グラスなど割れるものは縁起が良くないため、避けたほうが無難です。
ただ最近は食器やグラスの内祝いも増えてきているので神経質になる必要あありません。
刃物
包丁などものを切ることから「縁が切れる」という意味を含むため、結婚内祝いに限らず贈り物には相応しくありません。
靴下や靴
「踏みつける」という意味から特に目上の人への贈り物としてはあまり良くありません。
贈る時に気をつけること
最後に内祝いを贈るうえで気をつけることをご紹介します。
贈り漏れに気をつける
「ついうっかり…。」があっては大変です。頂いたらすぐにメモに書きましょう。
名簿を用意しておくと便利ですよ。
贈る時期に気をつける
内祝いは遅くなってはいけません。特に結婚内祝いだと「少しルーズなのかしら?」と思われてしまう可能性もあります。
マナーですので必ず1ヶ月以内に贈りましょう。
地域独特のしきたりをチェックする
内祝いは地域によって独特のしきたりがあることがあります。
事前に贈る方の地域に独自のしきたりがないか調べておいたほうが無難ですし、何よりお相手に喜んでいただけます。
高すぎるものは贈らない
とても嬉しくて張り切って良い品物を贈りたくなるかもしれません。
しかしあまりに高価なものを贈ると相手に気を使わせてしまいます。
また、頂いたものより高価な品物を贈るのは「頂いたものに満足しなかった」などの嫌味を含むことがありますので、注意が必要です。安すぎず高すぎず、頂いたものの半額程度の品物を贈るとよいでしょう。
まとめ
結婚内祝いは、結婚のご挨拶と「これからもよろしくお願いいたします」の意味を含みます。
人生の門出のご挨拶ですので、贈り漏れ、贈るタイミング、のし、品物に気をつけて幸せのおすそ分けとお礼をしましょう。
もし不安でしたら、デパートなどに直接出向き、販売員さんにご相談すれば間違いがないのでおすすめです。