お花を選ぶ時、花言葉を意識しますか?花にはそれぞれ、花言葉があります。良い意味を持つものから、あまり良くない意味を持つものまでさまざまです。今回は、花言葉の由来や起源から、主に良い意味をもつ花をまとめ、ご紹介しています。あわせて、良くない意味を持つ花も紹介しながら、プレゼントやブーケにするならどんな花がおすすめかもまとめました。ご自分でお花を選ぶ時、またどなたかにお贈りする際に参考になさってください。
花言葉とは?由来や種類を紹介
お花をプレゼントする際などにふと、この花にはどんな花言葉があって、どんな意味があるのだろう、と考えたりすることがありますよね。現在、花言葉は普通にわたしたちの間にも浸透し、馴染んでいるものですが、そもそもいつ、どこで生まれたものなのでしょうか。その起源や由来を見ていきましょう。
花言葉の由来や起源については諸説ありますが、有力なのは17世紀のトルコが発祥、という説です。当時トルコでは花には神様からのメッセージが宿っていると考えられ、そこで花にそれぞれ意味を持たせるようになりました。そして、そのメッセージの宿った花を恋人に贈るという習慣(セラムといいます)があった、ということです。その習慣が、当時イギリスのトルコ大使の夫人だったメアリー・モンタギューという女性によって本となりました。それによって18世紀前半にヨーロッパでブームを巻き起こすことになります。
さらに19世紀、1812年にフランスのシャルロット・ド・ラトゥールが「Le Langage des Fleurs(花言葉)」という本を出版、それがフランスで大ブームとなりました。そしてその流れで、明治時代の日本にも入ってきたのです。
ところで花言葉にはたくさん種類があります。例えば、「愛情」「幸福」「誠実」「純粋」などいい意味のものから「裏切り」「復讐」「悲しみ」「嫌悪」などの、あまりよくない意味のものまで、数多くの種類があります。また、同じ花でも色によって意味が変わる、というものもあり、薔薇やカーネーション、チューリップやガーベラなどは、花の色によって大分意味合いが変わってきます。ここから詳しく、まとめていきましょう。
カスミソウなど感謝の意味の花言葉を持つ花
「感謝」の意味の花言葉を持つ花には、ダリア(白)やガーベラ(ピンク)、カスミソウなどがあります。ダリアは夏から秋にかけて咲く花で、ナポレオン一世の王妃であるジョセフィーヌがとても愛した花として有名です。また、メキシコの国花でもあります。ダリアも、色によって意味合いが違う花で、白は「感謝」、赤は「華麗」、黄色は「優美」などがあります。
カスミソウは花嫁の持つブーケに、というイメージが強いですね。それから、小さくて白い可憐な花を咲かせることから、バラなど大きな花の隣に添える花としてもよく選ばれています。まさに「名脇役」とも言える花ですね。そんなカスミソウには「感謝」の花言葉があります。他にも「無垢の愛」「清らかな心」という意味もあります。
ガーベラは、色の種類がたくさんありますが、その中でもピンクのガーベラには「感謝」の言葉がつきます。ガーベラは見た目もかわいらしく、また花束だけではなく、アレンジメントにも向いている花なので人へのプレゼントとしても大変人気の花です。ちなみに、オレンジのガーベラは「冒険心」、赤は「神秘」、白は「希望」など、色によって様々な言葉があるようです。お贈りする目的によって選び分けをするのもおすすめです。
バラなど愛情や恋の意味の花言葉を持つ花
「愛」や「恋」などの意味の花言葉を持つ花には、バラ、カーネーション、ポピーなど、挙げ始めるとキリがないくらいに沢山の種類の花があります。やはり、恋や愛のメッセージを贈るため、というのが花言葉の始まりというだけあって、愛や恋の意味を持つ花は多いのですね。
「愛情」という花言葉の代表ともいうべき花はなんといってもバラかと思います。バラには「愛情」の他に、「熱烈な恋」「情熱」「あなたを愛す」といった意味があり、告白の手段に用いるのにもこれ以上の花があるだろうか、という感じですね。また、バラは本数によっても持つ意味合いが変わってくる花でもあります。どなたかにプレゼントする場合にはそのあたりも考慮してお贈りすると喜ばれるかもしれません。
カーネーションは「熱愛」「無垢の愛」といった意味を持ちます。カーネーションといえば母の日に贈る花として知られています。ちょうど花の時期が5月ごろ、ということもありますが、母親への愛を伝えるもの、という意味でもあるのでしょう。また、カーネーションも色ごとに違う意味の花言葉があり、白は「純粋な愛」、ピンクは「女性の愛」、紫は「気品」など、さまざまな意味があります。
ポピーには「恋の予感」などという言葉が与えられています。見た目もかわいらしく、ポピー畑を楽しめる公園なども多くありますね。もちろん家で育てることも可能な花です。
胡蝶蘭など幸福の意味の花言葉を持つ花
「幸せ」「幸福」などの花言葉をもつ花には、胡蝶蘭、スズラン、ブルースターなどがあります。一口に「幸せ」といっても、そのかたが幸せになるのか、こちらが幸せを祈る、という意味なのか、さまざまな捉え方がありますよね。
胡蝶蘭には「幸せが飛んでくる」という意味があります。花の形が蝶に似ている、ことから「飛んでくる」という表現になったのだと言われています。胡蝶蘭というとよくお店の開店祝いなどで飾られていることが多い印象ですが、それはこの「幸せが飛んでくる」にちなんでいるのですね。
スズランは「幸せが訪れる」「幸福の再来」という意味が与えられた花です。スズランが咲く時期が4月から5月にかけて、ということもあり、春の訪れを知らせる花、ということとかけて「幸福が訪れる」という花言葉になったと言われています。花束にもよく添えられる花として人気ですし、欧米では聖母マリアの花としても知られています。また、イギリスのキャサリン妃のブーケにもあしらわれていたことでも有名です。
ブルースターには「幸福な愛」という花言葉があります。見た目も綺麗なブルーでかわいらしいこの花は、花束などのアレンジにもぴったりで人気の花です。また、結婚式のときに身につけると幸せが訪れる、とも言われ、ブーケに彩を添える花としても使われます。
ブーケに人気の花は?
もっともよく花言葉を意識する花束として、結婚式のブーケが挙げられるかと思います。ブーケにふさわしい意味の言葉を持つ花をご紹介しましょう。
ブーケとしてよく使われる花に、上記してきましたが薔薇やブルースター、スズラン、ガーベラなどがあります。上記した以外ですと、「わたしはあなただけを見つめる」という意味のひまわりや、「魅力的」「光を放つ」の言葉があるラナンキュラス、「愛らしさ」「優美」の言葉があるジャスミンなど、結婚式のブーケとしてよく選ばれているようです。
見た目のかわいらしさだけでなく、花言葉にも目を向けて、大切な幸せの日をもっと素敵に飾りたいものですよね。
間違った使用をしないように気を付けることは?
ここまでは、「幸せ」や「愛情」、「感謝」といった、良い意味を持つ花ばかりをご紹介してきました。ですが、良い意味を持つ花ばかりではありません。中にはあまり良くない意味をもつもの、悲しい意味をもつもの、縁起がよくないものもありますので注意が必要です。
例えば、「愛情」という意味のある薔薇ですが、黄色い薔薇には「嫉妬」の意味があります。黄色のマリーゴールドには「絶望」の意味が、そして黄色いカーネーションには「軽蔑」などの意味があります。ここまでご覧になって、ある一つのことにお気づきになった方もいらっしゃると思います。黄色い花にはあまり良い意味がつけられていないのです。
これには実は理由があり、イエスキリストを裏切った弟子、ユダが着ていた服が黄色だった、という説があります。また、英語の「yellow」には腰抜け、という意味がある、などそういった理由から、黄色い花にはあまりいい意味がない、とされています。
花それぞれの花言葉を覚えることは難しいですし、そこまで気にしている人も多くはないのかもしれませんが、プレゼント用にお花を選ぶなら、黄色い花は避けたほうが良いのかもしれません。
まとめ
今回は花言葉について、その由来や起源、そして主に良い意味をもつ花をご紹介し、まとめました。あわせて、プレゼントなどに間違った選び方をしないためのコツもご紹介しています。せっかく、花の一つ一つに意味が込められているわけですから、選ぶ時にちょっと意識するのも良いですよね。特にプレゼントするのであれば、少し念頭に入れてお選びするのもおすすめです。こちらがメッセージを込めてお贈りした花が、お相手にもその気持ちが通じたら、きっとお互い嬉しいでしょう。