結婚式(披露宴)や二次会では、列席者がスピーチをする場面が何度かあります。
特に友人代表スピーチに関してはお願いされた経験がある人も多いでしょう。
結婚式は新郎新婦の親族や仕事関係の方々も多く集まる祝いの場ですので、スピーチという大役を任されることにプレッシャーを感じてしまったり悩んでしまう人は少なくありません。
でも大丈夫。
この記事では結婚式の司会者歴10年の筆者が、列席者がお願いされるスピーチの種類や基本情報、例文までを詳しくご紹介します。
結婚式を控えた新郎新婦さんはこちらの記事をどうぞ。
押さえておきたいスピーチマナー
結婚式にはお年を召した方も多く列席するのでマナーは押さえておきたいところ。
冠婚葬祭には独自のマナーやしきたりがあるので事前に確認しましょう!
忌み言葉を使わない
忌み言葉とは結婚式で使うべきではない縁起が良くない言葉のことで、例えラフな結婚パーティーや二次会であっても使ってはいけません。
忌み言葉は大きく3つに分けられます。
- 「別れる・捨てる・去る・壊れる」などの別れを連想させる言葉
- 「終わる・消える・絶える・滅びる」などの不幸や不吉を連想させる言葉
- 「かさねがさね・たびたび・ますます」などの繰り返しの言葉
特に繰り返しの言葉はスピーチの時にうっかり使う人をよく見かけますのでお気をつけください。
ふさわしくない話はしない
下ネタや下世話な話はもちろんのこと、限られたほんの一部の人にしか面白さがわからない内輪話、新郎新婦のプラベートに突っ込みすぎた話、いじるつもりで新郎新婦を落とす話はどは絶対に避けましょう。
子供の話をしない
新郎新婦に対し、子供について触れるのも良くありません。
「結婚の次は子作りですね。」「子供を産んでこそ一人前」「スタートは子供ができて親になってから」などと耳を疑うような、とんでもない発言をする人がまだまだいます。
妊娠・子育ては繊細な話です。考え方は人それぞれで、状況や環境、事情もさまざまです。
何気ない発言が新郎新婦だけでなく、もしかしたら式場の列席者の誰かのことまで傷つける可能性があるので、そのような発言は控えましょう。
姿勢良く笑顔ではっきりしゃべる
大勢の前でスピーチをするので緊張してしまいますよね。ですが、おめでたい場ですのでできれば、しっかり背筋を伸ばして、笑顔で、はっきりとお祝いの気持ちを伝えましょう。
もし余裕があるのであれば、新郎新婦の顔を見ながら伝えるとより気持ちが伝わり喜ばれます。
スピーチの基本についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
それではここからはスピーチの種類ごとにご紹介していきましょう。
主賓祝辞
新郎新婦それぞれの列席者の中で一番立場が高い人が行うスピーチで、結婚式の最初にあります。
新郎新婦の勤め先の上司にお願いするパターンが一番多いですが、学生時代の恩師などにお願いする場合もあります。
スピーチは5分以内に収めましょう。
基本構成と例文
基本的な構成は、
- 自己紹介と祝辞
- 新郎新婦の人柄や仕事ぶりの紹介
- はなむけの言葉と結び
です。
自己紹介と祝辞
簡単な自己紹介と、新郎新婦との間柄を話します。
この時、新郎新婦は起立しておりますので、「どうぞお座りください」をお声がけするのを忘れずに。
新郎新婦の人柄や仕事ぶりの紹介
ここでは、新郎、もしくは新婦の仕事ぶりを話しながら人柄をご紹介します。
はなむけの言葉と結び
人生の先輩として二人を励ましたり勇気づける言葉を贈ります。
はなむけの言葉で、本に書かれているような、よく使われるような名言やことわざを引用する人が多いですが、どんな偉大な人が残した言葉より、信頼する上司であるあなたがかけてくれる言葉の方がきっと新郎新婦には響きますし喜ばれます。ぜひオリジナルのアドバイスを差し上げてください。
乾杯のスピーチ
乾杯のスピーチは披露宴が始まるスタートの合図の役割を持つので、特に緊張することかと思います。
しかし、主賓祝辞に比べると時間も短く、そこまでかしこまる必要もないのであなたが思っているほど大変ではありません。
大事なのは、「元気にはつらつと!」とスピーチすることです。
みなさんグラスを片手に立ち上がっている状態なのでスピーチは1分〜1分30秒程度に収めましょう。
基本構成と例文
基本的な構成は、
- 自己紹介
- 祝辞
- 新郎新婦のエピソード
- はなむけの言葉
- 乾杯の音頭
です。
自己紹介
この時に僭越の意も述べます
祝辞
新郎新婦のエピソード
入社当時から本当に頑張り屋で、あっという間に信頼と実績を得て、最近では大きなプロジェクトも複数任されるような、弊社にとってなくてはならない頼もしい存在です。
はなむけの言葉
乾杯の音頭
ご唱和のタイミングがわかるよう、分かりやすくハッキリ伝えましょう。
友人代表スピーチ
おそらく一番頼まれる機会が多いのがこの友人代表スピーチ。
友人代表スピーチは最低限のマナーさえ守れば、かしこまる必要は全くありません。
時間は5分程度にまとめましょう。
基本構成
- 挨拶と自己紹介
- 新郎新婦のエピソード
- お祝いの言葉
です。
挨拶と自己紹介
新郎新婦のエピソード
ここは、ぜひ例文ではなく、ご自身と新郎新婦の思い出をオリジナルの言葉で伝えてください。
新郎新婦が望んでいるのは、あなたが綺麗にそつなくしゃべることではなく、大好きなあなたからの心のこもったお祝いの言葉です。
特に思い出に残っている話や、印象的だった出来事、一緒に頑張ってきたこと、新郎新婦の人柄がわかるような出来事などを振り返りながら綴ってみてください。
お祝いの言葉
二次会のスピーチ
結婚式の二次会は親族や上司が来ることは少なく、結婚式に比べるとかなりラフなので、スピーチも素直にお祝いの言葉を述べれば問題ありません。難しいことは考えず、新郎新婦に対して思っている感謝の気持ちやお祝いの気持ち、二人の幸せが自分のことのように嬉しい気持ちをそのまま伝えましょう。
ただし、忌み言葉は使わないように!
まとめ
大勢の前でスピーチをすることに緊張を覚えるのは当たり前です。
しかし結婚式のスピーチは時間も短いので始まってしまえばあっという間です。
できれば例文だけに頼るのではなく、新郎新婦に対する想いをお伝えして、新郎新婦の人生の門出をお祝いしましょう。