結婚式の表書は普段、見慣れていないので、どう書けば良いのかわかりにくいですよね。ですが、結婚式は一生に一度の物ですので、相手の方に失礼のないようにしなくてはいけません。
表書は注意しながら書けばそう難しい物ではありません。いくつか決まりはありますが、心を込めて書くことが大切なのです。お祝いの気持ちがきちんと届くように、表書を書きましょう。良い結婚式を迎えられるように、失礼のない表書の書き方をご紹介いたします。
結婚式の表書ってどう書けば良いの?
結婚式の表書では毛筆か筆ペンで書くのが正式なマナーです。どうしても苦手な方はサインペンでも良いとされていますが、ボールペンや万年筆は違反です。筆ペンの場合は濃い墨と薄い墨の物が販売されています、結婚式はお祝い事ですから濃い墨で書きましょう。薄い墨は慶事に使う物で、「悲しい涙で文字がにじんだ」ということを表現しています。ですので間違えないようにしましょう。
まずはお祝いの名目を書きましょう。結婚式の表書の場合には「壽」か「御結婚御祝」を書きます。「寿」という文字でも良いのですが、旧字体の「壽」の方が一般的です。普段書きなれていない感じですので、表書に記入する前に練習しておくと安心です。
四文字の文字は「死文字」と考えられており、結婚式の場合には縁起が悪いと考えられています。「結婚御祝」という言葉は四文字で縁起が悪くなりますので、「御結婚御祝」というように五文字にしましょう。御祝儀袋に書くまえにどこかに下書きをしておけば間違いはありませんね。
御祝儀袋にあらかじめ短冊がついている場合には短冊に書きます。短冊には印刷されている物もあり、文字を書くことが苦手な方には便利です。「壽」や「御結婚御祝」なら良いのですが、それ以外のカジュアルなお祝いのメッセージが書かれてある場合は目上の方には使用しません。
水引の下には氏名を書きましょう。「壽」や「御結婚御祝」よりも小さめに書くとバランスが良く見ばえも抜群です。肩書を書く場合には、氏名の右上にさらに小さく書きましょう。肩書が長くて一行におさまらない場合には二行に分けてもかまいません。夫婦の連名で書く場合はまず中央に夫の名前を書き、左側に妻の名前を書きましょう。名字はそれぞれにつけても良いですし、一つでも構いません。
家族で結婚式に招待された場合にも書き方があります。家族全員の名前を書きたいところですが、御祝儀袋に書く人数は3名までです。短冊に書く場合は2名までです。水引の下に世帯主の名前を書きましょう。その左側に2名か、1名の名前を書きましょう。
人数が多すぎる場合や、誰の名前を書けば良いか悩む場合には世帯主だけの名前を書きましょう。その左側に小さく「他家族一同」と書きましょう。家族の名前は別の紙に書いて、中袋に入れておけば大丈夫です。
別の紙を横に置いて、中央の上に「壽」と書き、その下に紙の右側から夫、妻、子どもの名前を書きましょう。
外国人の名前や会社名が英語の場合にはカタカナで書くのが一般的です。どうしても書きにくい場合には縦書きの英語で書きましょう。団体の場合は団体名を送り主の所に書けば大丈夫です。
包む金額に相場はあるの?
御祝儀として包む金額は相手によって変わります。親しい友人と遠い親戚や上司では、それぞれ渡す金額が違います。結婚式に出席できない場合にはまず早めに相手の方に連絡しましょう。出席できない場合の相場は1万円です。お祝いの言葉と共に贈りましょう。
友人や後輩などの親しい間柄なら2万円から3万円です。一緒に出席する友人と相談して金額を決めた方が安心ですね。お金で渡すのが味気ないようでしたら金額を2万円にして、残りの1万円を他の友人と合わせて何か贈り物をするのも良いですね。結婚後の生活に使える物が喜ばれるでしょう。会社の関係や親族などでしたら3万円、個人や夫婦の連名でしたら5万円以上です。夫婦の場合は一人分の倍より少し少なめと考えるとよいでしょう。
結婚式の御祝儀袋は包む金額と関係があるの?
結婚式のご祝儀袋にはいくつかの種類があります。御祝儀袋は好みの物を選べば良いという物ではなく、結婚式の御祝儀袋は金額によって選ばなくてはいけません。
豪勢な御祝儀袋には、それにふさわしい金額を入れ、簡素な祝儀袋にも、相当の金額を入れます。見た目である程度の金額がはかれてしまいますが、御祝儀袋と中身の金額は合わせる必要があります。包む金額の相場はある程度決まっているのですが、相場よりも低めの1万円の場合もあります。結婚式を欠席してしまった場合にはこの金額です。御祝儀袋も最も簡素な物になるのですが失礼にはあたりません。
手渡しではなく現金書留で送る場合もあります。
次は包む金額が2万円から3万円の場合です。この金額は結婚式では最も多い金額で、御祝儀袋は最も基本的な物を使用します。上司や目上の方に贈る場合には基本的な物を使用しますが、友人にはデザインの凝ったおしゃれな物でも大丈夫です。紙の質が個性的な物や、飾りのついたものもあるので友人の好みに合わせて使いましょう。
現在はバラエティショップで販売されているキャラクター物や、デザイン製の高い物も人気があります。その方に合ったイメージの物が選べるのが良いですね。
次は包む金額が5万円から10万円の場合です。紅白の装飾がついている御祝儀袋を選びます。豪華で華やかになるため、大きい金額を入れるにはぴったりです。紙も3万円までの物とは異なり、質の良い和紙が使われている場合がほとんどです。
最後に10万円以上の場合です。10万円以上ですと御祝儀袋も一気に豪華で派手になり、水引で亀や鶴の飾りがつけられています。以上のように、金額によって御祝儀袋を選びましょう。
御祝儀袋で気をつける所は?
お店に行くと御祝儀袋だけではなく、たくさんののし袋がそろっているので購入する時に迷いますよね。ですが御祝儀袋にはきちんとした決まりがいくつかありますので、調べてから購入しましょう。まずはのし袋がついている物を選びましょう。
最も間違えてはいけないのが、水引の結び方です。結婚式は1度だけの方が良いので、結婚式の御祝儀袋は「結び切り」か「あわじ結び」の物を選びます。結婚式を現すかのように白くて模様のない、シンプルで清潔感のある物を選びましょう。水引の色にもいくつか種類がありますが、結婚式の御祝儀袋では「金銀」か「赤白」です。水引の本数もいくつかあります。結婚式の御祝儀袋では10本ですので良く見て購入しましょう。
時々中袋のない御祝儀袋もありますので、中袋がついてあるかどうかを確認しましょう。中袋がない場合や紛失してしまった場合には他の紙で代用することも可能ですが、結婚式では避けたほうが良いでしょう。きちんと中袋のある物を選びましょう以前の結婚式で使った残りの御祝儀袋が使えない場合もあるので注意しましょう。中に入れる金額と、御祝儀袋の格はきちんとそろえることが大切です。
表書の種類にはどんな物があるの?
表書はお祝いだけでも種類がたくさんあるので、間違えないようにしましょう。一般的なお祝い事の表書は「御祝」です。よく使われる物ですので、覚えておくと便利です。他には「内祝」、「粗品」、「七五三御祝」、「祝還暦」など、お祝いの数だけの表書があります。四文字は「死文字」として考えられ、あまり良くないので三文字か五文字になるようにしましょう。その他には一般的な贈り物に使う表書があり、「御年賀」、「暑中御見舞」、「御挨拶」などがそうです。
贈り物の季節や状況によっても表書は異なります。弔事の場合にも表書はあります。「御霊前」、「御仏前」、「志」などがあたります。弔事の宗派によって異なるので注意しましょう。慶事の場合には濃い墨で表書を書きますが、弔事の場合には薄い墨で書きましょう。弔事でも場合によっては濃い墨でも良い時がありますが、薄い墨が無難です。
まとめ
結婚式の表書は字が苦手でも丁寧に書くことが大切です。普段、書きなれていないので、練習してバランスよく書けるようにしておきましょう。
もともと表書を印刷している御祝儀袋もありますが、手書きの文字はやはり良いものです。字を書くことが苦手な方は印刷も良いですが、伝えたい気持ちは手書きの方が伝わりやすいですね。表書はあなたの心を現すことのできる大切なものです。心を込めて表書をし、結婚式を御祝いしましょう。