デパートに行けば特設会場に沢山の魅力的な夏ギフトが並んでいます。
今年もお中元の季節がやってきましたね。
今年は新型コロナウイルスの影響で長い期間自由に外出もできず、会いたい人に会えない日々が続きました。大変な思いをされた方も多いでしょう。この苦難を助け合いながら乗り越えようとしている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
その分、例年にも増してお中元を贈るのを楽しみにしている人も多いのではないしょうか。
この記事では、地域ごとに違うお中元の期間や、贈る相手によって変わる品物の相場などをお伝えします。
お中元の時期が地域によって違う理由
お中元の時期は基本的にお盆と同じに設定されています。
お盆の日にちは地域によって異なり、それに合わせてお中元があるので、必然的にお中元の時期も地域によって異なります。
ちなみに、お盆休みは全国同じ日程で8月13日から8月16日までの4日間です。
筆者は九州出身で、お盆休みの時期とお盆が同じ日にちなので、お中元を始める前は日本全国この4日間がお盆だと思っていました。
地域ごとのお中元の時期
それでは日本各地のお中元の期間ご紹介します。
北海道
旧盆の時期である7月15日から8月15日までといわれています。
1ヶ月間と期間が長いのでいつ送るべきか悩む場合は、全国的なお中元の期間と重なる7月15日を目安に送ると良いでしょう。
うっかり8月15日を過ぎてしまったら、「御中元」ではなく「残暑見舞い」「残暑御伺い」にしましょう。
東北・関東
青森・宮城・岩手・福島・秋田・山形、そして東京をはじめとする関東は7月初旬から7月15日までです。
最近では東京を中心にお中元の時期が徐々に早まっており、6月後半から贈り始める人が増えています。
本来お中元はご挨拶に伺い手渡しするのがマナーとされてきましたが、実際にところは郵送が主流です。
特に関東はお中元の期間が短く、そして配送が集中するため、送るつもりの場合はできるだけ日程に余裕を持って注文して、配送日程を予約しておきましょう。
北陸
新潟・富山・石川・福井県(新潟は入れない場合もある)の北陸地方は地区によって7月初旬から7月15日の場合と、7月15日から8月15日の場合に分かれるので注意が必要です。
例えば新潟県は7月1日から7月15日、富山県では7月15日から8月15日ですし、石川県に関しては同じ県内でも地域によって期間が変わります。
なので贈る前に相手先に時期を確認しておくことをお勧めします。
また、確認しにくい時や時期がはっきりわからない時はどの日程でも問題ない7月15日に贈ると無難です。
東海・関西・中国・四国
7月15日から8月15日までです。
しかしお中元の時期が早い関東の影響で贈る期間は年々早くなっている印象です。
それに伴い、これまでは9月上旬まで贈ることができていた残暑見舞いも、9月に入ってから贈ると先方に「遅い」という印象を持たれてしまう場合もあります。
どうしても8月15日までに贈ることができない時は、できるだけ早めに残暑見舞いを届けましょう。
また、静岡県や愛知県では同じ県内でもお中元の時期がずれている地域があるので事前に確認することをお勧めします。
九州
九州のお中元の時期は8月1日から8月15日です。
東北・関東より1ヶ月も時期早いため忘れないように気をつけましょう。
だだし、近年は九州でも関東に合わせてお中元の時期が早まっていて、7月に贈る方も年々増えています。
沖縄
沖縄は他の地域と比べて特殊です。沖縄は行事などを執りおこなう際に旧暦で数えることが多い地域なので、お盆も毎年旧暦の7月13日から7月15日が基準になり、その年によってお中元の時期が変わります。2020年は8月31日から9月2日がお盆であり、お中元の時期です。
お中元の相場
お中元は安すぎても失礼になりますが、高価すぎると相手に気を使わせてしまいます。
ここではお中元の品物の平均的な相場をご紹介します。
両親や兄弟・義理の実家などの親族
最近は兄弟に贈る方は少ないですが、両親や兄弟など関係性の濃い相手には5000円前後、その他の親族には3000円程度が一般的です。義両親は両親と同じく5000円前後の品物を送りましょう。
家族間は贈り合わない家庭も少なくないので無理に贈らず他の家族に合わせると良いと思います。
友人・知人・先輩
仕事関係などではなく、純粋に仲の良い相手に贈る場合は、相手の負担にならないよう3000円程度の品物を送るのがちょうど良いでしょう。
もし、プライベートでお世話になっている(支えてくれる)目上の方宛なら3000円から5000円程度の範囲内で選びます。
取引先
どれくらいお世話になっているかにもよりますが、付き合い程度に贈るなら5000円程度、お得意先やかなりお世話になっているような相手なら1万円程度の品を選ぶと失礼がありません。
しかし、相手が公務員の場合はお中元などの贈与が禁止されていますので控えましょう。
また、最近ではお中元やお歳暮を禁止している企業も少なくないので、贈る際は事前に確認をしておくと良いでしょう。
上司
職場の上司には3000円から5000円以内に収めます。
たとえあなたが上司に強く感謝していても、その上司のことを心から慕っていても、それ以上の金額品物は選ばないようにしましょう。
お中元はあくまで日頃からお世話になっている方に感謝の気持ちを伝える機会です。高価なものを贈ってお相手に気を使わせてしまうことはよくありません。
スクールや習い事教室の先生
ご自身が通われている場合、またお子さんが通っている場合があるでしょう。
特にピアノ教室に通っている方からの質問が多いですが、最近ではお中元やお歳暮を受け取らないスクールや教室も増えています。
通っているところにお中元の習慣がなければ送る必要はありません。
もし贈る際は3000円から5000円が相場です。
仲人
結婚する時にお世話になった仲人さんへのお中元の相場は5000円前後です。
ただ、仲人さんへのお中元は、贈り続けるのが前提の通常のお中元と認識が違い、結婚してから3年間のみ贈るのが一般的です。
お返しの相場
お中元は本来、「お返しはしないでいい」のが常識ですが、最近では友人同士でも贈り合うなどその意味や用途の幅が広がったため、以前よりも「お返しはするもの」という意識が強くなっています。
もちろん、お返しはしなくてもマナー違反ではありません。
贈った側はお返しを期待したりしていませんので、大丈夫。
あくまで、お返しはしておきたいという方に向けて書いています。
お返しの品の相場
基本的にはお返しは半額もしくは同等の金額の品物を選びます。
例えば3000円の品物をいただいたら、1500円から2000円ほどの品物でお返しをします。
いただいた品物より値段が高い物を返すのは相手に対して失礼な行為になり、マナー違反です。
気をつけてくださいね。
お礼の品物を贈る時には是非お礼状もしたためてください。ただ品物を贈り合うよりも気持ちが伝わり、お相手はとても喜ばれる事でしょう。
まとめ
日頃お世話になっている方に改めて感謝の気持ちを伝えるお中元。
最近は禁止する企業もありますが、筆者はとても良い風習だと考えます。
日本の風習には古くから決められたしきたりやマナーが多く存在します。
せっかくの素晴らしい機会ですので、是非マナーやしきたりを守りつつ、気持ちの良いやり取りをしてくださいね。