両親・義両親へお中元を贈るべきかどうか悩んではいませんか?また、贈ると決めたもののお中元のマナーに馴染みがない場合もあるでしょう。本記事では、両親・義両親へお中元を贈るべきかどうかの考え方や、お中元の相場やのしといったマナーについて解説します。また、お中元におすすめの定番品もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
お中元にはどんな意味がある?
元々は仏教の行事でありお供え物をすることから始まったとされていますが、時代とともに変化し、現代では夏の贈り物というのがお中元の一般的な認識です。
日ごろからの感謝を伝え、普段からお世話になっている人へ贈り物をします。夏の暑さが続く中、相手の体調を気遣うといった意味も含まれていると考えられています。
両親・義両親にお中元を贈るべき?
【両親】へのお中元
両親へのお中元は必ず贈らなければいけないものではありません。常日頃、実家からの力添えをしてもらっている場合には、お中元で感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。
お盆に帰省をする際の手土産で代用するという方法もあります。
【義両親】へのお中元
義両親へのお中元も贈らなければいけないという決まりはありません。ただ、お嫁さんの立場だと失礼にならないか気になるところでしょう。
お中元を家族や親族間で贈るかどうかは地域や家庭の考え方によるところもあるため、夫婦でよく話し合って決めることをおすすめします。
義両親へお中元を贈るか迷う!判断の難しい結婚1年目
結婚1年目でお中元を贈ろうか迷っている場合は「今後ともよろしくお願いします」といった意味を込めて、贈ってみるのも一つの手です。一度贈ることで反応を窺うチャンスにもなり、翌年からのお中元を贈るかどうかの判断材料にもなるかもしれません。
お中元を「いらない」と言われた場合は?
一般的には、両親や義両親から「今年はお中元を贈らなくて良い」と言われた場合、言葉通りお中元を取りやめても良いという意見が多いようです。お気遣いいただいたことへの感謝や、ご厚意に甘えお中元を廃止する旨を伝えましょう。
ただし、地域によっては“遠慮されても言葉通りに受け取らず贈るべきだ”という考え方もあるようです。
特に、結婚してから日が浅く義両親とあまり親しくない場合は、真意をくみ取ることが難しいと感じるでしょう。お断りはされたけれど念のためお中元を贈っておきたい場合は理由付けをし、メッセージとして添えると安心です。
(理由付けの例)
・買い物をしていたら美味しそうだったからぜひ召し上がっていただきたいと思い……
・この機会にお義父さんお義母さんへ日ごろの感謝を伝えたいと思い……
贈った後で本当にお中元がいらない場合は「来年からは贈らなくて良い」と連絡がくる可能性があります。その際はお礼を言い、翌年からのお中元を取りやめても差し支えないでしょう。
お中元を贈る時期はいつ頃?
お中元を贈る適切な時期は住んでいる地域によって変わります。
地域 | 適切な時期 |
北海道 | 7月15日~8月15日 |
関東・東北 | 7月1日~7月15日 |
北陸 | 7月1日~7月15日 |
北陸(富山県・石川県能登町) | 7月15日~8月15日 |
東海・関西・中国・四国 | 7月中旬~8月15日 |
九州 | 8月1日~8月15日 |
沖縄 | 7月13日~7月15日 |
お中元の時期は年々早まっている傾向にあり、北海道や本州では期間のなかでも早めの時期に贈ることを推奨します。
お中元の時期に贈れなかった時は?
お中元の時期に贈れなかった場合は“暑中見舞い”や“残暑見舞い”として贈りましょう。
8月8日頃までにお相手に渡せるなら暑中見舞い、それ以降は残暑見舞いになります。残暑見舞いは8月中に贈るのがマナーのため、タイミングを逃さないよう気を付ける必要があります。
両親・義両親に贈るお中元の相場をご紹介
両親・義両親へ宛てたお中元の相場は以下の金額を目安にすると良いでしょう。
“3,000円~5,000円”
あまり高いものを贈ると贈られた側の負担になることもあるため、相場を超えないよう調整して選ぶことをおすすめします。
また、お中元は年ごとによって金額を変えず、毎回同程度の贈り物をするのが適切とされています。
お中元のマナーをおさらい“のし”と“送り状”
両親・義両親へのお中元にのしは必要?お中元の正しい“のし”
お中元はのしをつけて贈るのが一般的です。
【のしの選び方・書き方】
水引:蝶結び
表書き(上部):お中元、御中元
記名(下部):フルネーム
記名は基本的には夫の名前のみで良いとされていますが、連名で贈りたい場合は夫の名前の左側に妻の名前を書きましょう。
両親・義両親へのお中元に添えたい“送り状”
送り状はお中元には欠かせないものです。送り状は基本的にはお中元の品物に同封でかまいません。
ただし、お中元の品物が果物や生もの、賞味期限が短いものの場合は事前に到着する日を知らせた方が良いため、品物が到着する2~3日前に送り状だけ先に到着するように送りましょう。
【送り状の形式】
送り状は手紙やハガキが一般的で、最も丁寧な印象を与えるのは“手紙”です。ただし、形式ばったものは不要とされる関係性なら簡単なメッセージカード、電話で一報を入れるといった方法でもかまいません。
【送り状に書きたい内容】
両親・義両親への送り状は以下のような流れで送り状を書くと、必要事項を盛り込みやすいでしょう。
1.時候の挨拶
時候の挨拶の中でも、なるべくカジュアルな表現がおすすめです。
2.日ごろの感謝の気持ち
日ごろからの気遣いや力添えに対するお礼を述べます。
3.品物を贈った旨
送り状を品物に先駆けて送る場合は、いつ品物が到着するのかを記しておきましょう。
4.締めの文
今後もよろしくお願いしますといった挨拶や両親・義両親の健康を願う文章で締めます。
(送り状の例文)
本格的な夏となってきましたが、お元気にされていますでしょうか。
いつも私たち家族を支えて下さり、誠にありがとうございます。
おかげさまで家族全員、健やかに過ごせております。
日ごろの感謝の気持ちを込めて、ささやかながらお中元をお贈りいたします。
お父様お母様に気に入っていただけたら嬉しいです。
暑い日が続きますが、どうかお体にお気をつけてお過ごしくださいね。
両親・義両親に贈るお中元の選び方
◆両親・義両親の好みや生活スタイルに合わせる
例えば、温泉が好きなら入浴剤、甘いものが好きならお菓子など、両親・義両親の好みに合わせた品物が喜ばれます。
また、生活スタイルに合ったものを選ぶのもおすすめです。旅行によく行く、仕事をしている、同居家族の有無などによって選ぶものも変わってくるでしょう。
◆季節感を感じられるもの
お中元は夏の暑い時期に贈るもののため、季節感のあるものや清涼感を感じられるものが向いています。旬の果物もお中元ではよく選ばれています。
◆量と賞味期限に注意
期限内に消費できない量を贈らないように注意する必要があります。最近では核家族化が進んでおり、実家には両親が2人で暮らしているという家庭も多いでしょう。もらったものを消費するまで日にちがかかる可能性もあるため、配慮して選ぶことをおすすめします。
お中元に向いていない品物はある?
両親・義両親に贈るお中元としては向いていない品物もあります。
①贈り物には向いていない意味を含むもの
刃物類やハンカチ、靴や靴下など足に履くものは避けた方が良いとされています。金券や商品券も失礼に当たるため避けた方が無難です。
②体質に合わないもの
食物アレルギーがある人、持病により塩分や糖分を控えている人、薬との飲み合わせにより摂取してはいけない食材がある人もいます。事前に把握しておくか、わからない場合は日用品を選ぶと安心です。
両親・義両親へ贈りたい!おすすめのお中元の品
おすすめのお中元①お酒
両親・義両親がお酒好きならばお酒の詰め合わせがおすすめです。特に、ビールの詰め合わせはお中元の品物として定番です。普段飲むものより少し高価な商品が贈り物に向いています。ビールの他にも、ワインが好き、日本酒をよく飲むなど、好みに合わせたお酒を選ぶと喜ばれるでしょう。
おすすめのお中元②お惣菜・グルメ
普段はあまり買わない上質なハムやソーセージ、海鮮などもお中元に選ばれやすい品物です。季節柄、うなぎやそうめんも人気が高い食品です。賞味期限がいつ頃か、購入前に吟味する必要があります。
おすすめのお中元③コーヒー
コーヒーを飲む習慣のある両親・義両親にはコーヒーギフトが喜ばれるでしょう。キリマンジャロやブルーマウンテンなど有名なブランドの上質なものが贈り物に適しています。両親・義両親が日ごろからミルを使っている場合はコーヒー豆を、手軽に飲めるものを贈りたい場合はドリップコーヒーがおすすめです。
おすすめのお中元④お菓子・スイーツ
和菓子や洋菓子もお中元の定番です。中でも、アイスクリームやゼリーは清涼感もありお中元に適しています。お菓子の詰め合わせを選ぶ際は、同居家族の人数に合わせる配慮が必要です。
おすすめのお中元⑤果物
夏に旬を迎える果物もお中元に向いています。スイカや桃、メロンなどがありますが、同居人数と量が見合うか注意して選びましょう。最近ではシャインマスカットも人気があります。
おすすめのお中元⑥洗剤
食べるものはアレルギーや好みがわからないから控えたいという人は洗剤がおすすめです。さまざまな種類の洗剤が詰め合わせされたギフトが発売されているため、調べてみると良いでしょう。ただし、洗剤は香りの強いものもあるため、心配な場合は無香料か石鹸の香りなど清潔感を感じる香りがおすすめです。
まとめ
今回は両親・義両親へのお中元についてお伝えしました。
普段お世話になっている存在だからこそ、喜ばれるお中元を贈りたいですね。丁寧にマナーを守ることで感謝もより伝わりやすくなるでしょう。
両親や義両親へお中元を贈らない選択をした方も、帰省時やお盆にプチギフトを贈ってみるのもおすすめですよ。
ぜひ記事を参考に、両親・義両親へお中元で感謝を伝えてみてくださいね。