出産祝いでトラブルになったという話を聞いたことがありますか?人生で大きな転機となる出産ですが、その御祝いで揉め事になってしまうことがあるのです。では、具体的にどんなトラブルがあるのでしょうか?ここでは、具体的な事例と、どうすれば回避できるのかを中心にご紹介します。
出産祝いはトラブルが起こりがち!?それはなぜ?
親族や友人知人に子供が産まれると、出産祝いを渡すことがあります。御祝いの喜ばし気持ちで贈るものですが、実はトラブルが起こりやすいものなのです。特にトラブルの多い年代は20代~30代で、身近に出産する友人知人が多い年代に多いことが分かります。身の回りで出産ラッシュが起こると、何をどう贈って良いのか迷うこともあるでしょう。一般的に出産祝いでのトラブルと聞くと、贈る側と頂く側との二者間でのものと感じるかも知れませんが、広く捉えるとそれだけでないこともあるのです。例えば、仲の良い友人数名で幾らかずつ出し合い出産祝いを贈る際、誰か1人だけなかなかお金を払わないというのもトラブルになってしまいます。大小問わず起こり兼ねませんので、人間関係を壊さないために留意する必要があります。
出産祝いで揉めることになるのはここに原因が!!
出産祝いで揉めるということは何が原因なのでしょうか?
一番考えられる原因は、産後の母親がナイーブになっていることです。産後はホルモンバランスの乱れや、慣れない育児での疲れ、赤ちゃんを守らなくてはならないという本能から、普段なら何でもない事でも過剰に反応してしまう人が多いのです。ですから、周囲がいつもの調子で声を掛けても「相手に悪意があるのではないか?」とマイナスに捉えられてしまうことがあるのです。お互いに大らかな気持ちで居られれば良いのですが、産後という不安定な時期ですので、あまり極端な言動は避けましょう。出産祝いの贈り物やメッセージの内容には、気を配る気持ちを忘れないようにしましょう。
出産祝いの相場は相手との関係性で決まる!
出産祝いの贈り物は、相手との関係性で決まります。相場も異なりますので、贈る側も受け取る側もそのつもりでいることが重要です。例えば、自分の両親や義理両親(赤ちゃんにとって祖父母)からは少し高額な御祝いをいただくことがあるでしょう。でも、兄弟姉妹や他の親族、友人知人からはそんなに高価な御祝いはいただけないかも知れません。そこを間違えて期待してしまうと、押しつけがましい感じになったり、要求する形になり相手に不快感を与えてしまいます。贈る側も相手との関係を考慮し相場を著しく下回るものは、がっかりさせてしまうため避けるべきでしょう。
出産祝いを贈る時期
出産祝いを贈る時期は、生後7日目のお七夜から生後30日前後に行われるお宮参りの頃までがベストです。
お宮参りを無事に済ませてから出産の報告をされた場合には、知った日からなるべく早く(目安は1週間以内)に贈れると良いでしょう。通常、出産を終えた母親は7日前後入院をします。そのため、退院した頃を見計らって贈ると安心です。もし、実家に里帰りをしている場合には、贈り物が荷物になるのを避けるため、一ヶ月検診を終え自宅に戻った頃を目安に贈ると良いでしょう。自宅に戻ったらオムツケーキが届いていた!というようなサプライズを演出すると非常に喜ばれます。
出産をすぐに知れる近親者であれば、生後すぐに御祝いを渡すことができます。
御祝いには熨斗と記名を・・・
御祝いには出産祝いの熨斗を付け、贈り主の名前を必ず記載するようにしましょう。近年では、ネットの普及により品物を見なくても贈ることができます。熨斗の欄は選択できるようになっているのですが、間違えてしまっては台無しです。また、自分の名前を記載し忘れるというトラブルも起こります。贈り主が分からない御祝いが届くと、相手もお礼ができないので困ってしまいます。ショップに情報開示をしても、個人情報保護の観点から教えて貰えないことが多いので、名前の記載忘れだけはしないようにしましょう。
実際にあった!非常識エピソード
では、実際に起こった出産祝いを巡る非常識エピソードを紹介していきます。
「名入れ商品なのに名前が違う」
頂いた御祝いが名入れの品物の場合、名前の間違いには十分注意しましょう。使うに使えず・・・という悲しい結果になってしまいます。
「性別を間違えた贈り物」
近年増えつつあるトラブルです。名前の多様化が進み、名前だけでは性別の判断が付かなくなっています。
必ず確認してから用意しましょう。もし、確認できない場合には、黄色などどちらの性別も使えて、動物柄など性別を問わないアイテムを選ぶと良いでしょう。
「あきらかに使用済の衣類」
ママ友から御祝いと言われて使用済み衣類を大量に贈られたというエピソードを聞くことがあります。
上の子同士が仲良しなら「是非着てほしい」という気持ちは分かりますが、相手の確認無しにリサイクルアイテムを贈ってしまうのは、失礼にあたります。「状態が良いものがあるので、もし良かったらいかがですか?」と事前確認しましょう。
「出産前に御祝いをくれる同僚」
よく耳にする出産前の御祝いです。産休育休を取る前に渡したい!と考えての事かも知れませんが、貰った方は出産に対しプレッシャーを感じてしまいます。元気に産まれた報告を受けてから贈るのが常識です。もし、どうしてもという場合は、海外で行われるベビーシャワーというイベントを取り入れてみてはいかがでしょうか?
「相場以上の物を要求してくる義理姉妹」
親族だからといって、相場以上の商品を要求するのは非常識です。産後はベビーカーやベッドを始め、家族の人数が増えるため家電や車の買い替えなども必要になるかも知れません。出費が多く大変なのは分かりますが、それを親族に頼るのが当たり前と思ってしまってはいけません。いくら親族でも、非常識な家庭とは距離を置きたくなってしまいます。
「必要だからと言われて新生児用オムツを大量に贈ったのに・・・」
なかなか手に入らない、買いに行けないからといって、一時しか使用しない物を大量に贈ったり依頼するのは考えものです。結局使用せず、ゴミになってしまう可能性もあります。特に、紙おむつや洋服は成長によりサイズが変わります。産まれて一年程度の期間で大きく変わりますので、消耗品は足りなくなりそうなら買い足す、少し大きめを用意しておくというのを基本に考えましょう。
「出産祝いを渡していないのに内祝いが届いた」
頂いた御祝いを管理し、しっかり確認しないと頂いてない人にまで内祝いを贈ることになってしまいます。届いた方も驚きますし、「御祝いを催促しているのでは?」と感じてしまいます。
「御礼の連絡が来ない」
出産報告を受けたので御祝いを贈ったものの、受け取った連絡も御礼も無い。ということがあります。後日、内祝いを贈るかといってお礼の連絡を省くことは非常識ですので避けましょう。近年ではLINEやメール、SNSで簡単に連絡が取り合えます。簡単で構いませんので受取りと御礼は必ずしましょう。
出産祝いを失敗しないためには?受け取る側もマナーが大切!!
出産祝いを贈る際は、その時期、相場、熨斗をきちんとわきまえることが大切です。これらを間違えてしまうと揉めることがあります。ナイーブな時期ですので、メッセージを付ける際も、なるべく無難なものにし余計な事を付け加えない方が安心です。
また、マナーが大切なのは贈る側だけではありません。受け取る側も勿論、最低限のマナーを守りましょう。特に内祝いは基本です。相手がお返し不要と申告してこない限り、頂いた御祝いには必ず内祝いを贈りましょう。内祝いの相場は貰った御祝いの三分の一程度を目安にして選びましょう。
どんな御祝いが喜ばれるの?
出産祝いで喜ばれるものは、少し大きめサイズの紙おむつやamazonギフトカードなど実用的な物です。服や小物も良いですが、相手の好みを良く知る人でないと難しいかも知れません。その場合、少し成長してから使える靴下や兄弟姉妹間でもなかなかお下がりにしない下着・肌着などを選ぶと良いでしょう。保冷・保温のできるストロー付き水筒なども子供に長く使えます。
目上の人が贈る場合には、紙おむつやおしりふきを「お返し不要」で渡すのがスマートで喜ばれます。
相手の好みや家族関係などを考慮し、使い易い物を選ぶと安心です。
まとめ
出産祝いは実はトラブルになりやすいものです。赤ちゃんのいる生活は想像以上に大変なので、周囲もその事情を理解し大らかな気持ちで接することが大切です。
そもそも、出産祝いは贈り主が産まれた子どもを祝う気持ち、出産を終えた母親をねぎらう気持ちで贈るものです。強要できるものではありませんので、その点を良く理解し、頂いた御祝いには感謝することも大切なのです。今後の関係を崩さないために、お互いが最低限のマナーを守りましょう。