人生の新しい門出となる住まいの新築。ご両親からお祝いをいただくこともありますよね。お祝いのお返しをと思っても、一番近しい身内なだけに相談先に困ってしまうことも多いのではないでしょうか。
ご両親からの新築祝いには、言葉では言い表せない色々な思いが込められています。いただいたお気持ちに対する感謝の気持ちを新築内祝いにのせて伝えてみませんか?今回は、ご両親への新築内祝いの具体的な例を交えて詳しくご紹介していきます。
新築内祝いとは
まず最初に、新築内祝いとはそもそもどのような意味を持つのかご説明します。新築内祝いは、新しい物件を購入した時にいただいたお祝いに対してお返しすることをいいます。新築で一軒家を建てた場合はもちろんですが、中古物件やマンションを購入した時にもあてはまります。
ひと昔前は、新築祝いにご近所や親戚の方をたくさんお呼びして、新しい家が建ったことを一緒にお祝いしていました。遠方に就職する機会が少なかったことや、近所に住む人が家を建てる時に協力してくださったことも大きく影響しています。出来上がった新しい家のお披露目会をして、一緒に祝うことで地域のコミュニティに参加し、感謝とお礼の気持ちを伝えていたのです。
時代が進みご近所中が集まることはほとんどなくなりましたが、それでもお披露目会は新築祝いとして残っていきました。新しい家を建てるために親戚中が協力し、新築内祝いとしてお披露目会が催されるようになったのです。
核家族化が進んだ現代では、遠方に住んでいるご両親やご親戚を簡単にご招待することができません。さらに、ご両親から生前贈与なども兼ねてかなりの金額をいただいている場合、お披露目会だけではお返しにならないこともあります。
ご両親からのお祝いだとつい甘えてしまいがちですが、応援してくださったことへの感謝の気持ちを込めて、ご両親にも喜んでいただける新築内祝いを考えてみましょう。
両親への新築内祝いの相場
新築内祝いの相場は、いただいた金額の3分の1程度とされています。ただし、相場はあくまで平均的なマナーとしての目安ですので、ご両親から高額な新築祝いをいただいている場合には当てはまりません。では、高額な金額とは一体どの程度を目安にすれば良いのでしょうか。
ご両親から子どもへの新築祝い金を調べてみると、平均して約5万円〜10万円前後が一番多い金額ですから、ご両親への新築内祝いは約2万円〜3万円が相場ですね。確かに、2万円〜3万円であればかなり良いギフトセットがありますから、選ぶのも問題がありません。
高額な新築祝いとは、5万円〜10万円を大きく超えた金額です。具体的な金額としては、20万円や30万円、場合によっては100万円を超えることも少なくありません。生前贈与の意味が込められていることもありますが、それにしてもあまりに大きい金額だと、新築内祝いも迷ってしまいますよね。
もしご両親からの新築祝いが相場よりも高額な場合いは、2万円〜5万円を目安にギフトを贈ったあとで、あらためてお食事や旅行にご招待するなどの方法をとるようにします。ご夫婦それぞれのご両親からいただいた金額に差がある時には、高い金額に合わせて同じギフトを贈るようにしましょう。
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両親への新築内祝ではお披露目もした方が良い?
新築内祝いといえば、お披露目会を絶対しないといけないのかが気になるところですよね。もともと新築内祝いはお披露目をすることが一番の目的なので、可能であれば新居でお披露目会をすることが理想的ではあります。
かといって、次のような問題がある場合、なかなかお披露目会までは手が回りません。
- 両親が高齢で長距離の移動が難しい。
- 遠方に新居を構えたので簡単に招くことができない。
- 共働きで時間が取れない。
- 両親もまだ現役で働いているので簡単にお呼びすることができない。
- お互いの両親の都合が合わず一同に集まることが難しい。
もし上記のような理由でお披露目会ができない時には、それぞれの両親を個別にお招きして新居をみていただくのも一つの方法です。とくにご両親から高額なお祝いをいただいている場合には、次のような方法でお招きするとお返しにもなります。
- 温泉旅行をプレゼントして一度新居に立ち寄っていただく。
- 新居までの交通費やチケットを送る。
- 時間がある時に新居へ来ていただき、観光を兼ねて一緒に旅行にいく。
- 共働きで夫婦の休みが合わない場合、それぞれのご両親をご夫婦別々にご招待する。
- レストランや料亭などでお食事会の予約をし、新居見学→お食事会へご招待の流れを作る。
昔のようなお披露目会は、現代ではなかなか開くことが難しく、事前の用意などで負担が掛かることも少なくありません。しかし、新居のお披露目をすることはご両親への最大のお礼にもなりますし、新しい住居を見ることで安心してもらえるというメリットもあります。
自分名義の新しい不動産を持つという人生の節目は、ご両親にとっても大変喜ばしい出来事です。可能な限り予定を調整し、一緒にお祝いできる機会をもうけるようにしてみましょう。
新築内祝いをする時期
新築内祝いは、新築祝いをくださった方へ欠かせない礼儀です。では、新築内祝いを贈る時期はいつを目安にするべきなのでしょうか。
まず基本的な考え方として、新築内祝いは家の引き渡し直後ではなく新居に引っ越してからです。新居への荷物の運び入れは数日で終わるとしても、引っ越し後は生活状況が整うまで時間がかかりますよね。各市町村役場への手続きやお子さんの転入手続き、ご近所へのご挨拶などのふくめると、早くても1ヶ月弱、遅ければ2ヶ月以上の時間が必要です。
新築内祝いは大切なお礼ですから、できれば引っ越し後1ヶ月か2ヶ月以内には贈りたいところです。とはいえ、忙しい中で贈り物を吟味するのはとても難しいですし、まして慣れない土地でお食事会の手間を掛けるのも大変労力がかかります。
もし新築内祝いを贈る時期で悩むのであれば、何かしらのギフトを贈る手配を引っ越し前から整えておくのも一つの方法です。例えば、旬の食材を贈るのであれば事前予約をしておくのも良いですし、転居先にギフトを頼むお店がなければ転居前に通い慣れたお店で手続きをすることもできます。特にご両親から高額な新築祝いをいただいているのであれば、早めに対応しておくことが重要です。
新居でのお披露目会を予定しているのであれば、手土産として一律の金額で同じ物を人数分用意しておくのも良いですね。お披露目会をやる場合でも、ご両親にだけは個別に新築内祝いの品物を贈っておくと、それだけでも感謝の気持ちが伝わりやすくなります。贈り物のやり取りを通して連絡をし、近況を伝えるのも良いですね。
1ヶ月か2ヶ月以内という目安はありますが、転居後すぐに生活が落ち着くのであれば、早めに準備しても問題はありません。ご両親の好きなものをリサーチしながら、目安となる時期に引っ越し内祝いが届くようにしてみましょう。
両親への新築内祝いの実例をご紹介
ご両親への新築内祝いをどうするか、あれこれ調べても想像がつかなくて、結局悩んでしまう人も少なくありません。そこで、実際にご両親への新築内祝いをおこなった人の例をみていき、具体的なイメージを掴んでみましょう。
ケース1 新居でのお披露目会
夫の両親から100万円以上のお金を援助してもらったので、夫婦の親兄弟を招いてお披露目会を行った。妻側の両親は平均的な金額だったのであえていただいた金額は言わず、お披露目会の時には全員に同じお皿のセット新築内祝いの品物として用意。お披露目会が終わったあと、あらためて夫の両親には温泉旅行をプレゼントした。
ケース2 それぞれに旅行をプレゼント
新築祝いとして、夫婦双方の両親から高額な援助をしてもらった。お互いの実家が遠方なのでお披露目会は行わず、ひとまず先に3万円を目安に品物を贈った。生活が落ち着いた頃、あらためてお互いの両親と予定をすり合わせ、夫の両親には観光がてら新居にご招待し高級ホテルに泊まっていただいた。妻側の両親はどうしても来ることができなかったので、再度お礼として旅行に使えるギフト券をプレゼントした。
ケース3 リフォーム代でお返し
妻の両親から高額な新築祝いをいただいたが、品物は贈ったものの旅行やお食事会などはタイミングが合わずできていなかった。しばらくして妻の実家をリフォームすることになったので、リフォーム代を援助させてもらうことにした。一般的な新築内祝いの時期は過ぎてしまったが、お返しをすることができたのが嬉しかった。
いかがですか?ほんの一例ではありますが、実際にご両親へ新築内祝いを行った人の話をみると、どう動けば良いのか具体的にわかりやすくなりますね。もし友人や仕事仲間など相談できる人がいらっしゃるようでしたら、ぜひ一度話を聞いてみるのも良いでしょう。
まとめ
今回は、ご両親への新築内祝いについて詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたか?新築祝いがご両親からの心遣いであるのに対し、新築内祝いはご両親への感謝の気持ちを表すものです。品物で感謝を表すことももちろん大切ですが、新居をみていただくことで、より一層感謝の気持ちも伝わります。今回ご紹介した内容を参考にして、ご両親への新築内祝いをどのようにするか検討してみましょう。