入院しているご家族、またご友人、親戚などへのお見舞いとしてお花を持っていく場合、気を付けるべき点はあるのでしょうか?
たとえばこういったお花はNGまたはタブーであるなど、知らないとかえってお相手にご迷惑をかけることにもなりかねません。
そこで今回はお見舞いとしてお花を選ぶ際の注意点、マナーや、喜ばれるお花の種類、花言葉や金額の相場など、気になるポイントについて解説、まとめました。
お花を選ぶときに迷ったらぜひ、参考になさってみてください。
お見舞いにお花はOK?守るべきマナーは?
ご家族、またはお知り合いが入院しているとき、お見舞いとしてお花を選ぶ方は多いと思います。
しかし、そもそも入院している方へのお見舞いとしてお花はマナー違反にはならないのでしょうか、まずはそこから解説していきましょう。
お見舞いとしてお花を持っていくこと自体はマナー違反ではなく、むしろ好まれるものです。花を見れば気持ちが和む、また、患者さんご自身がお花が好き、という場合にはとても喜ばれるでしょう。
しかし、お花を持って行く際には、まず病院側の方でお花の持ち込みが大丈夫かどうか、必ず確認をとりましょう。
病院によっては、衛生の面から生花の持ち込みを禁止しているところもあります。また、花粉アレルギーの問題などもあり、そういった面に慎重になっている病院も多いです。
ですから、事前に病院側に確認をとることは忘れないようにしましょう。
病院側から了解を得られた場合でも、持って行くお花は注意を払って選びましょう。
まず、病室にお花を飾る場所があるかどうか、入院してらっしゃる方は着替えや日々使うものなど持ち物が多いですからそのあたりの配慮も必要です。もし事前に確認ができるようであればしてみましょう。
また、あまり香りがきついものはずっとその部屋にいらっしゃる患者さんにとって苦痛となりかねませんので避けましょう。
特に大部屋での場合は他の患者さんへの気遣いも必要となります。
また、はっきりした色の花よりは、目に優しいカラーの花を選ぶ、ということも頭に入れておきましょう。
お見舞いのお花はいつ持って行くのがベター?金額の相場は?
それでは、お花はいつ持っていくのがいいのか、ベストなタイミングはいつでしょうか。他のお見舞いに関してもそうですが、入院直後はなるべく避けたほうが良いでしょう。直後ですとご本人もまだ慌ただしく、落ち着かれていない場合もありますし、病状が安定していないこともあるかもしれません。
また、手術などの処置を伴う入院の場合には処置が終わってしばらく経過してから、のほうが良いでしょう。
この場合も直後は避け、できればご家族の方などに経過を伺ってから行かれることがおすすめです。病状が安定し、回復に向かった頃に贈るのがベストでしょう。
次に、お見舞いとして持って行くお花の金額の相場はどれほどでしょうか。
一般的な金額の相場としては3千円くらい、と言われています。
これは、あまり高額なものですとお相手に気を使わせてしまう、という点、そしてあまり立派なお花は病室に飾るには大きすぎてしまう、という点から大体3千円程度、という金額が導きだされているようです。
お見舞いというものはあくまでお相手を思いやる気持ちの表れですから、あまり仰々しくないもののほうがふさわしいですよね。
お見舞いにはどんな種類の花が好ましい?
お見舞いに持って行くお花はどんな種類のものが喜ばれるでしょうか、また、ふさわしいでしょうか。
まず、タイプとして花束とフラワーアレンジメントに分かれるかと思います。
花束を選ぶ場合には、目にやさしい色合いの花を選びましょう。
パステルカラー調のものがとくにおすすめです。お花のことにあまり詳しくない場合は花屋さんにご相談するのもおすすめです。お見舞いのお花に詳しい方ならふさわしい花を選んでくれるでしょう。
ただし、花束の場合、多くは生花になります。上記しましたが生花の持ち込みができない病院もありますので、くれぐれも、事前に確認はしておきましょう。
また、花瓶の水を替えるなど、患者さん側の負担になってしまうこともできるだけ避けた方が良いため、あまりお世話をしなくても大丈夫なお花を選びましょう。
フラワーアレンジメントとはバスケットなどに花が盛られているタイプのものを言います。
このタイプは水替えも必要なく、コップの水をスポンジに含ませればいい、というものが多いので世話も簡単ですから、負担にならずおすすめです。
フラワーアレンジメントは見た目も綺麗ですし、入院している方にとっても喜ばれるでしょう。
とはいえ、あまり大きなものは置く場所がない場合もありますので、配慮が必要です。
また、最近ではプリザーブドフラワーも人気です。
プリザーブドフラワーとは花に特殊な加工がされ、長い間そのままで楽しむことができるものです。
プリザーブドフラワーなら退院後も家に持ち帰って楽しんでいただけますし、見た目は生花と変わらないのに香りもしませんし、手入れの必要もなく、また花粉や花びらが落ちたりなどの心配もいりません。多少お値段は張りますが、退院後も楽しめることを考えるとプリザーブドフラワーも大変おすすめです。
お見舞いにNGなお花は?
お見舞いにもっていくのにNG・タブーなお花というのもありますのであらかじめ知っておくことは大切です。
まず、鉢植えのものは「根がつく」ことから「寝付く」を連想させてしまいますのでタブーとされています。
そのほか、首から落ちてしまう花、例えば椿なども縁起がよくないとされ、お見舞いの花としてはふさわしくありません。
菊や真っ白い花は告別式を連想させるという理由でお見舞いには適していません。
また、赤いバラなども血の色を思い起こさせてしまいますので選ばない方がよいでしょう。
花の色については、上記しましたように目に優しい、やわらかなパステルカラー調の色合いを選ぶのがおすすめです。そして、シクラメンなどは「死」「苦」など漢字の語呂があまりよくないので敬遠されています。
また、上記しましたが、入院している方にとって負担になるようなお花はやはりNGです。
花瓶が必要なもの、こまめに世話が必要なものは選ばないほうが良いでしょう。
また、花粉が飛び散るような性質の花もご迷惑となりますので避けましょう。
香りがきつい花、たとえば代表的なものとしてユリなどは見た目も綺麗でつい選びがちですが、ユリは香りが大変強いので好まれない場合が多いです。
たくさん羅列しましたが、これらは全て「選ぶ側」が考えるNG・タブーなポイントであり、他の方にご迷惑にならない範囲であれば、入院されている方のご希望のお花を持っていってあげるというのが一番ベストです。
お花を見てご気分が和むのであれば、そしてその方が元気を貰えるというのであればお好みのお花を選びたいですよね。
花言葉の意味を伝えればきっと喜んで貰える!
ところで花には花言葉というものがそれぞれありますよね。
お見舞いに持って行く前にちょっと花言葉を意識し、ぴったりの意味を持つお花を選んでみませんか?
その花言葉とかけて、お見舞いの花として人気があるのがガーベラです。
ガーベラの花言葉は「希望」「前進」「美しさ」という意味があり、まさに入院している方を元気づけるような花言葉で、お見舞いにはぴったりの花と言えますね。またガーベラは色の種類も豊富なので、お好きな色を選んでもらうのも良いでしょう。
スイートピーもよく選ばれている花の一つです。
スイートピーには「門出」「至福の喜び」「優しい思い出」といった花言葉があり、ご友人へのお見舞いの花としておすすめです。スイートピーは淡い優しい色合いのものが多く、見た目もかわいらしいですから、そういった観点からも喜ばれる花です。
そのほか、お見舞い向きの花言葉を持つ花としてダイヤモンドリリーなども人気です。
ダイヤモンドリリーの花言葉は「また会う日を楽しみにしています」「忍耐」「繊細でしなやか」という意味があります。
まさに、お相手の回復を、そして退院を心待ちにしている、という意味になりますね。
また、オレンジのバラもおすすめです。
オレンジのバラには「絆」という花言葉があります。入院している方とご自分との絆、愛情をお伝えするのにぴったりのお花と言えるでしょう。
また、オレンジ色は暖色なので飾ってあるだけで元気が貰えるイメージもあります。入院している時はなにかと気分が沈みがちですから、オレンジのバラをお贈りすればお元気になってもらえるのではないでしょうか。
まとめ
今回はお見舞いとしてお花を選ぶ際のマナーや注意点、どんなお花が喜ばれるか、や、どんなお花がNG・タブーなのか、また金額の相場などもまとめました。
お見舞いのときの定番ともいえるお花ですが、昨今では病院側が持ち込みを禁止したりすることもあります。とはいえ、プリザーブドフラワーのように、匂いも花粉も飛び散らず、退院後も家で楽しんでいただけるような花もありますので状況などを踏まえてふさわしい種類のお花を選べば迷惑をかけることもなくお花を喜んでいただけるのではないでしょうか。
あわせて花言葉の意味なども考えてお贈りすれば回復を願う気持ちも伝えることができるでしょう。