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結婚のお祝いを頂いた相手にお返しする内祝いに、お菓子を送るのはマナーに適っているのか、悩んでしまうことはありませんか?どんなお菓子が一般的に選ばれているのでしょうか。また、送る相手によって選ぶお菓子は変えた方がいいのか、などなど悩みは尽きないものです。結婚式で選ばれることの多いお菓子について由来を紹介します。また、タブーがないのかなど、内祝いにお菓子を選ぶ場合のマナーについて紹介します。
結婚内祝いの由来からお返しを選ぼう
結婚のお祝いをいただいた場合にお返しとして贈る内祝い。実は内祝いは、単なるお祝いへのお返しではなく、『お祝い事のある家が、親しい方にお祝い事・おめでたいことのおすそ分けをするための贈り物』という意味があるのです。結婚はおめでたいことです。おめでたいというのは称賛するほかないような素晴らしいことという意味で、そのような素晴らしいことがある家が親しい方におすそ分けするのです。
おめでたいこと、幸せのおすそ分けという意味を踏まえて内祝いを選ぶといいですね。ただ、贈り物は相手があるため、受け取った方が困るようなものは避けましょう。
- 幸せの押し付けになるような目立つところに名前が入った置物や食器など
- 使う方の個性で選ぶ雑貨類
- 賞味期限の短い食品や嗜好性の強い食品
また、結婚内祝いの金額ですが、いただいたお祝いの半額から3分の1程度と相場が決まっていますので、その範囲で品物を選ぶのがマナーです。いただいたお祝いに対して内祝いの額が多くても、受け取った方は不愉快な思いをしますし、反対に少なすぎるお返しは贈る方の常識を疑われかねません。せっかく内祝いを贈ってもかえって失礼なことになってしまいますので、注意が必要です。
さらに、内祝いは直接うかがって渡すのが大原則です。遠方の方などでうかがうことができない場合には、郵送することもOKです。最近は、購入したお店からそのまま配送することも増えていますが、本来の渡し方が直接手渡しで、その簡略版が配送だということは覚えておいてくださいね。つまり、送料や、お礼状作成にかかる費用は内祝いの金額には含めて考えません。
相手によりお返しは変えてもいい?マナーにかなったお返しとは?
内祝いの品物を選ぶ際は、受け取られる方に合ったものを贈るのが大原則です。そのため、親戚や上司、職場、友人など相手により贈る品物が違っても全く問題はありません。そうはいっても受け取る方の好みに合わせたものを贈るのは、そんなに簡単なことではないですよね。
せっかく内祝いを贈るのですから、受け取られる方に喜ばれるような品物を選びたいものです。お返しの品物を選ぶ際のマナーや気を付けた方がいいことをご紹介します。
物には色々な性質がありますね。例えば人の好みにより楽しむ飲食物などの嗜好品と日々の生活で実用的に使用する日用消耗品、繰り返し使えるものと使うことでなくなるもの、日々の生活で使う実用品と使わずに飾るなどして鑑賞するものという分け方などです。
贈り物と定番といわれる品物は日用消耗品や実用品、嗜好品でも食べてなくなってしまうもので、いわゆる『消えもの』です。飾り物や雑貨は使う方の好みや使うことを良しとしないと、受け取った方にしてみればありがた迷惑な品物です。そのため、好みが物を使用するときに大きく影響するものを贈るのは避けた方がいいのです。
その点、日用消耗品はその名の通り消耗してなくなってしまうので、多少好みの違いがあっても受け取った方も困らないでしょう。また、普段使う洗剤、タオル、シーツなど寝具も日々使うものなので、複数あっても困りませんし、同じものを相手が持っていても問題ありません。そして、『消えもの』のメインはなんといっても食品です。お肉やお魚、調理済みの食品やお菓子などですね。中でもお菓子は、結婚の内祝いにはよく選ばれる品物です。
お菓子を選ぶ時のポイント
お菓子といっても和菓子から洋菓子までいろいろなものがあり、何を基準に選んだらよいか迷いますよね。考え方のポイントを紹介します。
属性
お菓子を選ぶ場合は、受け取る方が、年配なのか若いのか、女性か男性か、家族構成、受け取る方の人数を考慮に入れます。それにより選ぶ、素材、外観や量が変わります。例えば同じチョコレートでも丸い形とバラの形があった場合に形には興味がない人もいれば、女性だったらバラの形の方が喜ばれるかもしれないということです。家族の人数が少ないご家庭や年配のご家庭では数は少なくていいので質にこだわりましょう。
定番
質はいいけれど自分で購入するのはちょっとためらってしまうお菓子。日持ちのするものがベストで、マドレーヌ、フィナンシェやクッキー等の焼き菓子が人気。結婚関係ではバウムクーヘンが選ばれることが多いです。
賞味期限
生菓子や賞味期限が短いお菓子は絶対NG。配送に時間がかかることもあり、受け取ったら、すぐに賞味期限が来てしまうことにならないようにしましょう。
個包装
職場や予め分けることが分かっているような場合は、個包装のお菓子を用意しましょう。
和菓子
洋菓子だけでなく和菓子ももちろんOK。和菓子の老舗の定番商品は特に年配の方には特に人気です。
バウムクーヘンの由来
結婚などの慶事の内祝いの定番と言えるのがバウムクーヘンです。バウムクーヘンは、ドイツ発祥のお菓子で、名前自体がドイツ語ですが、日本ではドイツ語のまま定着していますね。これは、バウム(der Baum)が木を表し、クーヘン(der Kuchen)がケーキや焼き菓子の意味で、全体で『木のケーキ』という意味です。そしてこのお菓子の断面が木の年輪のようになっていることから、『木のケーキ』と名づけられました。
バウムクーヘンは、通常のケーキの作り方とは異なり、専用のオーブンと熟練の技術が必要で、芯となる棒に生地を塗って、棒を回転させながら焼き固める作業を20回程度繰り返すことで断面に層ができ、これが年輪のように見える、とても手間のかかるお菓子なのです。
そしてこの年輪のような形が、繁栄が続くと捉えられて、日本では結婚式などの慶事の贈りものに選ばれています。発祥の地であるドイツでは、日本のようにバウムクーヘンに特別な意味を持たせることはなく、更に手軽に自宅で作れるわけでもないため、あまりメジャーなお菓子ではありません。年輪が見える丸い切り株の形で販売されるほかスライスして個包装になっているものもありますが、バウムクーヘンは日本で独自の意味を持ったお菓子になったとも言えますね。
金額別の定番と引き出物との関係
内祝いの品物にお菓子を選ぶことが多いのは、種類が豊富で選びやすいということの他にも、お返しする金額に合わせやすいこと、そしてオリジナル感を演出する名入れギフトにしても受け取った方の迷惑にならないなどの理由があります。内祝いの金額別に定番のお菓子を紹介します。
1万円~6千円程度
- フルーツ専門店のフルーツポンチ、フルーツを使用したゼリー、アイスなど
- 高級ホテルのフルーツ、焼き菓子の詰め合わせ
- 老舗和菓子店の羊羹など
5千円程度
- フルーツ専門店のフルーツを使用したゼリー、マドレーヌ、フィナンシェ、クッキーなどの焼き菓子
- 高級ホテルのマドレーヌ、フィナンシェ、クッキーなどの焼き菓子
- バウムクーヘン
- 話題や人気のあるお店のマドレーヌ、フィナンシェ、クッキーなどの焼き菓子
- 和菓子
3千円以下
- バウムクーヘン
- 話題や人気のあるお店のマドレーヌ、フィナンシェ、クッキーなどの焼き菓子
金額に応じて個包装の焼き菓子の数量を調整することで必要な価格の内祝いを準備できます。
職場へお返し
職場へのお返しとしての内祝いは、和菓子でも洋菓子でもOKで配りやすいように個包装のものを選びます。また、選ぶ品物は、特に人気のあるお菓子や話題性のあるお菓子が喜ばれます。中でも購入にひと手間かかる数量限定品やネットでは買えずに店舗でしか購入できないものなどはばれます。
結婚式に参加していない方への内祝い
引き出物と同じものを用意してお渡しすることができます。引き出物は、ラベルやラッピングに記念日や二人の名前を入れることができる場合がありますので、これを追加またはあらかじめ余分に用意して内祝いとして贈るのもよいです。
まとめ
- 結婚内祝いは、趣味や嗜好性の強いものは避ける
- 日持ちのするお菓子を選ぶのがマナー
- バウムクーヘンは繁栄を表し、慶事の贈り物の定番
- 和菓子と洋菓子どちらもOK
内祝いの品物を選ぶ際には、受け取る方の立場に立って品物を選ぶことが最大のマナーです。慶事の贈り物の定番『バウムクーヘン』など贈り物の由来やマナーを知ったうえで、相手にも喜んでもらえる納得のいく品物を選んでいきたいですね。