親族、知人、友人が自宅を新しく家を建てた時お祝いすることを「新築祝い」といいます。
贈るのも、もらうのも一生に何回も経験することではないと思いますが、めったにない新築祝いをすることになった時、恥をかかないためにもマナーは知っておきたいですね。
今回はそんな新築祝いの基本的なマナーについて紹介します。
新築祝いを渡す時期はいつ?
新築祝いは、新しく建てた家のことをいいます。
新しく建てずにすでに建ってから何年か経過しているところを買った場合は、新築には当てはまりません。
「新しく建てた」ということがキーポイントです。
同じような意味合いで新宅という言葉も使います。
母屋から独立して新しく建てた家のことですね。
新築祝いは、お披露目の時に渡すのが基本です。
しかし、お披露目の日にうかがえないなどの場合はお祝いを「早め」に贈ります。
「早め」の目安は新居完成から30日間くらいをいいますが、最近では新居も30日くらいでは、まだ片付いてない頃ですから、1か月から2か月の間に贈るようになってきています。
新居をお披露目する場合も、転居して落ち着いて来たころ、2か月くらいしてから行うのがいいでしょう。
新築に転居して落ち着いたころには、何が足りない、何が欲しいという贈り物のヒントもいただけるかもしれません。
もし、贈り物で欲しいものがあれば、それを贈ってあげれば喜ばれるでしょう。
喜んでもらえる贈り物を贈りたいですよね。
お祝い金の相場はどれくらい?
新築のお祝いで気になるのは、お祝い金の相場ですよね。
新築祝いなんてそう何度も経験することでもないことですから、相場がどのくらいか見当をつけるのは難しいでしょう。
そうかといって、相場よりも高すぎる金額を包めば、相手に気を遣わせてしまうし、逆に相場よりも少なすぎても、相手から常識のない人と思われてしまうかもしれません。
ちょっと相場を知らなかったがために、常識のない人と思われるのは嫌ですよね。
今日で恥をかかないためにも、一般的な相場をご紹介しておきます。
一般的に、新築祝いは親、兄弟姉妹、親しい友人に贈りますよね。
近親者でないと、新築を建てたということ自体知らないでしょう。
例えば、会社の同じ部署で、そんなに親しくもない人が家を建てたなんて聞くのも本人からではなく、うわさだけでしょう。
なぜなら、新築祝いをもらったお返しに、新築を建てた方は家のお披露目をします。
それがお祝い返しのようなものです。
家に招き入れるのに、親しくものない人を招待するはずありませんよね。
ですから新築祝いはごく親しい間柄の人がお祝いするわけです。
お店の開店祝いや事務所の開業祝いとは違います。
そこで、ごく親しい人たちへのお祝いの相場ですが、新築は親しい友人だけが対象ではなく、親、兄弟姉妹、親戚も対象です。
また、自分の子どもの場合もあります。
n お祝いの相場は相手との関係性で変わる
l 親が新築を建てた場合:5万円~10万円
l 兄弟姉妹が新築を建てた場合:3万円~5万円。
l 親しい友人が新築を建てた場合:5千円~1万円
l 息子、娘が新築を建てた場合:3万円~10万円
l 親戚が新築を建てた場合:5千円~5万円
上記が一般的な相場といわれています。
しかし、親族の場合は親族間での慣例などがあると思います。
そういう場合は、そちらに沿うようにしてください。
会社の上司で新築を建てた方のお祝いは友人と同じ金額で5千円~1万円を目安にします。
会社などで慣例がある場合は、そちらに沿うようにしてください。
個人的にお祝いする時は、一般的な相場内でお祝いすればいいでしょう。
家を建てて何かと物入りの時ですから、お祝いに現金や商品券を贈っても喜ばれます。
品物を贈る場合は、お祝い金の相場の範囲内で贈ればいいでしょう。
お祝いの品で贈らない方がいいもの
新築祝いを贈るときに贈らない方がいいものがあります。
火を連想させるもの、または関連するもの例えばライター、灰皿、ストーブ、真っ赤な色の物などは火事を想像したり、火事に通じたりするので止めた方がいいでしょう。
昔から火を想像させるものは縁起が悪いといわれています。
壁に穴をあけて飾るようなもの。
例えば壁掛け時計などです。
新しい家のきれいな壁に穴を開けるのは誰もが嫌ですよね。
後、踏んで使うもののなどもあまりよくありません。
例えばマット、スリッパなどを贈る場合、「あなたを踏み台にします」という意味合いにとられることがあります。
贈り物をする場合、嫌なことを連想されるプレゼントより、喜ばれるプレゼントを選んだ方がいいですね。
新築お披露目で慎みたい振る舞いと会話は
新築お披露目に招待されて行ったとき、会話や振る舞いにも注意しましょう。
l 勝手に他人の家の中を見て回らない。
家の人の案内に従う。
l 方位や間取り、新築を建てるのにかかった費用などの話は避ける。
l 火事を連想させる言葉、家が倒壊するようなことを連想させる言葉を言わない。
新築お披露目といっても、すでにそこで暮らしているわけですから、他人に見られたくない場所もあります。
何もかも見せてもらうのが新築お披露目ではないので、そこを間違わないようにしましょう。
家の間取りや方位の話、建築するのにかかった費用など根掘り葉掘り聞きたがる方いますよね。
そういう会話は新築お披露目ではタブーです。
燃える、焼けるなど火事を想像する言葉や壊れる、崩れる、傾くなど家の倒壊を想像させる言葉などは新築祝いでは使わないようにしましょう。
おすすめの新築祝いの贈り物は?
おすすめの贈り物はやはり、相手が喜んで長い間使ってもらえるものがいいですね。
親しい間柄なら何が欲しいか聞けますし、都合が付けば一緒に選ぶこともできるでしょう。
たとえば、インテリア用品は贈って喜ばれるお祝いの1つです。
好みもありますから、先方の都合が付けば、一緒に選ぶのが間違いなく喜ばれる新築祝いの贈り物になるでしょう。
また、食器や台所用品なども喜ばれます。
大皿や使い勝手のいい鍋など、自分では揃える機会を逃しているようなものを贈っても喜ばれるでしょう。
観葉植物や花なども無難な贈り物です。
先方が好きな花などを贈ってはどうでしょうか。
新築お披露目当日に持って行くなら、シャンパンやワイン、日本酒なども喜ばれます。
そして、家を新築して生活も変わり、何かと物入りでしょうから現金や商品券は喜ばれるお祝いですね。
お祝いを贈るときの水引やのしはどうするの?
l のし袋、のしの表書きは、「御新築御祝」と書きます。
l 水引きは、紅白七本の蝶結び選びます。
l 名前はフルネームで水引きより下側、真ん中に書きます。
水引きにはよく似た「結び切り」という水引きがあります。
こちらは結婚式など1度だけの方が良いことに使います。
お金をのし袋に入れる場合は「新札」を入れましょう。
お祝いのお金ですから、しわくちゃのお金をもらうより、ピンとした、しわの無いお札の方が新しい門出にふさわしいですよね。
新札に換えるには銀行の窓口で変えてもらいましょう。
ただし、その日の両替可能の新札の枚数が決まっているでしょうから、当日でいいやだろうと思ってお祝いを渡す当日に銀行へ行っても、新札に両替できない場合もあるので、早めに用意しておきましょう。
新築祝いのお返しは必要?
ここにリリース原稿を入力し「校正チェック」をクリックしてください。
新築祝いをいろいろな方々からいただいた場合、お返しは必要です。
もらうだけではなく、「内祝い」としてお返ししましょう。
これからも付き合っていくお相手と、良好な関係を築いていくためにも、内祝いのマナーなどしっかり理解しておきましょう。
内祝いはいつ渡した方がいいの?
新築へ転居後1か月~2か月の間に贈ります。
ちょうど転居した家も片付いて少し落ち着いたころでしょうから、内祝いは先延ばしにせずに、なるべく早めに贈りましょう。
もちろん、お祝いをいただいた時には、お礼の電話や、お礼状を送ったり、感謝の言葉は品物やお金よりも先に伝えましょう。
また、お祝いをいただいたときに、誰に何をいくらくらいの品物、金額をもらったか、住所も一緒にリストを作っておけば、後で、お返ししたかどうか忘れることもないでしょう。
内祝いにつける熨斗(のし)は?
水引きは紅白または金銀の蝶結び、ご祝儀や出産祝いなどおめでたいことは、いつでも喜ばしいので、蝶結びの水切りは何度も結びなおせるということからお祝いに使います。
l 熨斗の表書きは水引の上に部分に「新築内祝い」または「内祝い」と書きます。
l 熨斗の表書きの水引の下の部分に自分の姓(名字のみ)を書きます。
文字は楷書で続け字のように読むのが難解な字でなく、しっかり読める文字で書きましょう。
お金を贈るときは、新札で返します。
新札の用意もしておきましょう。
内祝いのお返しの金額の相場は?
新築内祝いの相場の平均は、お金の場合、品物の場合どちらもその値段の3分の1~半額ほどです。
会社の同僚などが皆で出し合ってお祝いをしてくれた場合などは、みんなで分けられる、お菓子などがいいでしょう。
親や兄弟姉妹、親戚などが相場よりも高額のお金をお祝いとして贈ってくれた時は、素直に、援助したい気持ちからいただいたと受け止め、今の自分たちが可能な範囲の金額でお返ししましょう。
身近の親しい親、親戚は、ぜひ新居のお披露目会を開き招待しましょう。
それだけでもお返しには十分です。
その時が、昼食時なら御膳などとってもてなし、皆で楽しくお食事をしてもいいですね。
内祝いに品物でお返しする場合
品物を選んでその方の好きそうな物を贈るのもいいですし、相手の方の好みがわからない場合はカタログギフトなどはどうでしょうか。
今ではカタログギフトもいろいろな種類があり、好みのわからないお相手には自分の好み合ったものを選んでもらえて、逆にこちらが選んだものを贈っても、もらってもうれしくないものだったということがないので、喜んでいただけるでしょう。
上司や目上の方に贈るのも、カタログギフトはおすすめです。
まとめ
新築祝いを贈る時期は、新築完成から最近では1か月から2か月の間に贈るようになってきました。
お披露目の日にうかがえない時はお祝いを早めに贈るようにしましょう。
1か月から2か月ころには転居して落ち着いたころでしょう。
生活してみて欲しい物、足りないものなども分かってきたころだと思います。
もし相手に何が欲しいか聞けるくらい親しい間柄なら、直接聞いてもいいでしょう。
贈り物のヒントをもらえるかもしれません。
お祝い金の相場はその方との親密度によって違います。
親しい間柄の方ならば、やはり金額が大きくなります。
贈り物をする場合は、お祝い金の金額範囲を目安にして贈りましょう。
贈り物をするときのタブーも忘れずに火を想像するようなものや、関連するものを贈ったり、踏んで使うものを贈ったり、新築に穴を開けて飾る必要があるものなどは避けましょう。
一生で一番大きな買い物ともいわれている新築一軒家を購入した方へ一緒にお祝いする気持ちを込めて、現金や贈り物を贈りたいですね。