開業祝と聞くと、花スタンドを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?花スタンドがあるだけで、目立ち、華やかさを演出できます。では、開業祝いに花スタンドを贈ろうとする場合、どんな点に気を付けるべきなのでしょうか?ここで、詳しくご紹介します。
開業祝に花スタンドを贈る際のマナーは?花輪とはどう違うの?
知り合いや親族が開業をする際に、開業祝として花スタンドを贈ることがあります。
花スタンドとは、脚付きの台や籠にアレンジメントフラワーを入れたものです。大きなものでは高さ180センチ程にもなり、使用する花やカラーで印象をガラッと変えられます。
昔は造花で作られた色とりどりの花輪がニューオープンの目印のように飾られている様子を良く見かけたため、そういったイメージが強いかも知れません。近年では、造花の花輪よりも生花のアレンジメントを使用することが増えてきました。
お祝いだからといって、贈る側が何も考えずに贈るのはマナーに反してしまい、相手にとってかえって迷惑になってしまうこともあります。そのため、最低限のマナーを守り贈るようにしましょう。特に、贈るタイミングやカラー、サイズなどを間違えるとマナー違反と捉えられてしまいます。
新しく開業をする場合、花を飾る場所でサイズが異なります。狭い事務所などに大きな花を贈ると邪魔になる場合もあり注意が必要です。
開業祝に花スタンドを贈るタイミングは?
開業祝いに花スタンドを贈る場合、そのお届けのタイミングが大切です。
開業・開店の場合、花スタンドを飾ることでお客様にお店のアピールをすることができます。そのため、開業から2週間以内に飾れるように贈るのがベストです。開業日の前日や当日に贈ることも可能ですが、当日では忙しく迷惑になる可能性もあります。特に花スタンドは、花屋さんが配送をするとはいえ、飾る場所を考え入り口付近で作業をすることがあるため、お客様の入店などに影響がある可能性もあります。どうしても配送が当日になる場合には、せめて開業・開店時間の前には飾り終える時間に贈りましょう。また、あまりに早く贈り過ぎて、オープン当日には萎れたり枯れたりしてしまうのは避けたいところです。
プレオープンに招かれた場合には、招かれた者が直接花を持参する方法がおススメです。お花を持っていく事で、オーナーと直接話す事ができお祝いを自分の口から伝えられます。もし、プレオープンに出向けない場合には、その日に合わせて花を贈りましょう。
花スタンドはどんなサイズが良いの?オシャレなアレンジはどんなもの?
開業祝いに贈る花スタンドは、どんなサイズが良いのでしょうか?2段の見た目も豪華なスタンドもあれば、ピンクのハートなど特定の色や形に纏めることも可能です。
基本的には、好きな花を使い、好きな色・サイズの花スタンドを作れますが、その季節に無い花や珍しい花、特殊なカラー、非常に大きなサイズ、というものは価格も高くなっていきます。
そのため、贈り先の会社のイメージカラーやオーナーの好きな色を伝えて、予算を決めてお任せにしてしまうのが最適です。花と葉をセンス良く合わせて貰えるよう頼んでみましょう。
注意しなくてはならないのは、カラーです。花を白で纏めてしまうと、仏花のようになってしまいます。非常に縁起が悪いため、先方がいくら白を好きでも、白は差し色に使う程度に留めましょう。
花スタンドに添えるメッセージや立て札は?
開業のお祝いとして花スタンドを贈る際、立て札と呼ばれるメッセージカードを書く事がマナーです。
誰が贈った物なのかが一目で分かるように書くのが基本で、そのためには以下の3点を記すようにします。
1、お祝いの言葉
お祝いの言葉とは言え、長い文章にする必要はありません。
一般的には一番上段の目立つところに「祝 開業」、「開業祝」、「御祝」などを赤文字で記します。
2、お祝いを贈る相手
開業された店舗名や屋号を記します。
「〇〇様」という形で中段に書かれます。これは絶対に無いといけない訳ではありませんので、屋号無しの個人事務所などの場合には省略も可能です。
3.贈り主
一番下の段に贈り主の名前を入れます。相手に分かりやすい名前で書きます。連名の場合は連名か、大人数の場合は代表者の名前と他〇名と記します。会社名の場合は、会社の名前を分かりやすく記しましょう。
立て札は、花スタンドの一番目立つところに飾られます。そのため、分かりやすい書き方が望まれます。
インパクトを狙うならカラフルなバルーンを使う
近年では、バルーンと生花を組み合わせたインパクト・存在感大の花スタンドを作れるお店も増えてきました。
生花だけの花スタンドよりも、ボリュームが出て豪華が演出できます。また、バルーンが目立つため、集客の手掛かりになることも考えられます。
一方、デメリットもあり、破裂してしまう可能性が少なからずある点と、ポップな印象を与えますので開業先の職種によってはその場に似合わない可能性がある点とがあります。
また、バルーン花スタンドはボリュームがありますので、飾る場所が有るかどうかをしっかり確認してから贈るようにしましょう。希望の生花が少ない場合も、バルーンで嵩増しができます。
花スタンドを頂いた際の御礼は?
開業祝いに花スタンドを頂いた場合、お返しは必要なのでしょうか?
どうしようかと悩んでしまうこともあるかも知れませんが、個人から頂く開業祝いへのお返しは基本不要です。
開業には様々な点で資金がかかり、経営が軌道に乗るまでは赤字が出ることもあり得ます。そのため、個人からの開業祝いは「頑張ってね」という労いの意味があり、御祝い返しは不要です。もし、どうしても・・・という場合には、事業が軌道に乗った際に御礼として改めてお返しをしましょう。
一方、御祝いを企業など事業者から頂いた場合は、御礼が必須です。企業からのお祝いは「今後も取引を宜しくお願いします」「業界で一緒に働けることを嬉しく思います」というメッセージが込められています。そのため、しっかりとお返しをし、今後のお付き合いに繫げていきましょう。
地域によっては花スタンドの花は持ち帰ることができる!?
地域によっては、開業祝いの花スタンドの花を持ち帰って良いとされています。東日本では、あまりそのような習慣がありませんが、中日本や西日本の一部では、持ち帰りを行っています。
特に名古屋では、「開業祝いの花スタンドの花が無くなるということは、それだけ繁盛している証拠」として持ち帰りを推奨しています。でも、花スタンドの花を勝手に持ってきてしまうのはNGです。必ず許可を貰ってからでないと非常識なので注意しましょう。また、開店前の花を持ってくるのもNGです。
花スタンドは一定日数経過後に、届けた花屋がスタンドの回収をしますので、お客様にも喜ばれ、廃棄物も少なくなり一石二鳥のシステムです。
まとめ
開業祝いで花スタンドを贈る際には、様々なマナーがあります。マナーや贈るタイミングなどを間違えると、嬉しいはずのお祝いがたちまち迷惑なものになってしまいます。
お祝いは六曜の友引や大安を狙って贈ることもできるため、開業祝いを贈るのに適した日に発送すると印象が良いでしょう。近年では、花スタンドもバルーンなど様々な異素材との組み合わせができるようになったり、時期でない草花を使う事も出来るようになっています。オリジナリティのあるアレンジメントで楽しんでみて下さい。