授かり婚をすると連絡があった場合、結婚祝いと出産祝いをまとめても良いのか気になる方もいるでしょう。昨今では授かり婚にもさまざまな形があり、ケースによってお祝いの贈り方も異なります。本記事では、授かり婚の場合の結婚祝い・出産祝いの贈り方やタイミング、相場、渡すときの注意点などを解説します。お祝いを準備する方の参考になれば幸いです。
授かり婚の場合、結婚祝&出産祝をまとめていい?
基本的には「お祝いをまとめるべきではない」という考え方が古くからの習わしです。ただし、現代では結婚への考え方も多様化しており、結婚祝いと出産祝いをまとめて贈っても良いとされる場合もあります。
授かり婚では、結婚式の有無やタイミング、報告を受けた時期によってお祝いをまとめて良いか判断が異なります。結婚祝い・出産祝いの順序も変わってくるため、ケースごとにご紹介します。
結婚祝&出産祝は別々に渡した方が良いケース
以下の場合は、結婚祝いと出産祝いを別々に用意した方が良いとされています。
結婚式を行う場合
結婚式と出産までの期間は数か月ほど空くことがほとんどのため、結婚祝いと出産祝いは別々に贈るのが一般的です。
ただし、結婚式の時期によってお祝いの順番が違います。
・妊娠中に結婚式を行う場合
妊娠中に結婚式を行う場合は①結婚祝い②出産祝いの順で贈ります。
・子どもの誕生後に結婚式を行う場合
最近では赤ちゃんが誕生して数か月や1~2年後に結婚式を行う夫婦も増えています。誕生後に結婚式を予定している場合は①出産祝い②結婚祝いの順で贈ります。
結婚式を行わず入籍をする(した)と連絡があった場合
妊娠中や産後の体調・生活を考慮して結婚式を行わず入籍のみで済ます場合もあります。入籍前や入籍後に結婚の連絡を受けた場合は①結婚祝い②出産祝いの順で贈りましょう。
ただし、連絡を受けた時期が出産予定日間近~1か月以内の場合は出産と前後する可能性が高いため、結婚祝い・出産祝いをまとめてしまっても良いでしょう。
結婚祝&出産祝をまとめても良いケース
以下の場合は、結婚祝いと出産祝いをまとめても良いでしょう。
出産予定日の直近に結婚(入籍)の連絡を受けた場合
出産予定日の3週間前からは、いつ生まれてもおかしくはない時期に入ります。そのため、出産予定日の間近~1か月以内に結婚の報告を受けた場合は相手の状況を考慮してお祝いをまとめて贈るのも一つの手段です。
出産報告とともに結婚(入籍)の連絡を受けた場合
出産報告を受けた際に結婚したことを知った場合は、結婚祝いと出産祝いをまとめて贈っても問題ないでしょう。
結婚祝・出産祝を贈るベストなタイミングは?
結婚祝いと出産祝いを贈る時期として適切なタイミングを解説します。
結婚祝い
授かり婚の場合でも、基本的には結婚祝いを贈るのに適したタイミングは変わりません。挙式の有無によってタイミングが異なるため注意しましょう。
・結婚式に招待されている場合
結婚式に招待されている場合は、式の当日にお祝儀を持っていくため、事前の結婚祝いは必須ではありません。
お祝儀とは別で結婚祝いのプレゼントを贈る場合は、結婚式の2ヶ月前~1週間前までに贈ることがマナーとされています。1週間前までに間に合わない時は結婚式後1ヶ月以内に贈りましょう。
授かり婚の場合は、出産予定日に配慮してなるべく結婚式前に贈るのがベストです。お祝儀以外の結婚祝いを結婚式当日に持っていくのは配慮に欠けた行いのため避けましょう。
※結婚式を欠席する場合は、なるべく結婚式の前日までにお祝儀を贈りましょう。
・結婚式への招待をされていない場合
結婚式への招待をされていない場合は少しタイミングをずらし、結婚式後2週間程度の間を空けて贈ると良いでしょう。
結婚式後1か月以内には贈りたいところです。
・結婚式を挙げない場合
結婚式を挙げない場合は、結婚報告を受けてから1か月ほどを目安に結婚祝いを贈りましょう。
一点注意すべきなのは、結婚祝いを贈るのは“本人から連絡を受けた場合のみ”に限る点です。人づてに結婚することを聞いただけで結婚祝いを贈るのは避けましょう。
出産祝い
出産祝いは赤ちゃん誕生後、生後7日目~1か月以内に贈るのがマナーです。
ただし、生後7日目だとまだ入院している可能性もあるため、少しずらして誕生後2週間~1か月以内と考えた方が安心です。入院が長引いている場合や産後の体調が不安定など、状況が分かっている場合は時期をずらして配慮しましょう。
結婚祝い・出産祝いをまとめて贈る場合
結婚祝いと出産祝いをまとめて贈る場合は「出産祝い」の時期に合わせるのが一般的です。
生後7日目~1か月以内を目途に贈りましょう。
授かり婚の場合のお祝いの相場は?
結婚祝いと出産祝いを別々に贈る場合は、それぞれの相場があるため関係性によってチェックしましょう。
結婚祝い
結婚祝いの相場は、結婚式の有無や招待されているかどうかなど、ケースによって変わってきます。
・結婚式に招待されている場合
結婚式に出席する場合は「お祝儀のみ」と「お祝儀+プレゼント」のパターンがあります。
お祝儀のみの場合は相場を参考に包み、お祝儀とプレゼントを贈る場合は合わせて相場の額になるように調整しましょう。
【披露宴あり】
関係性 | 20代の相場 | 30代~の相場 |
兄弟・姉妹 | 3~5万円 | 5~10万円 |
おじ・おば | 3~5万円 | 5~10万円 |
その他親戚 | 3~5万円 | 3~5万円 |
友人 | 3万円 | 3~5万円 |
上司・同僚・部下 | 3万円 | 3~10万円 |
※夫婦で出席する場合はいずれも5~10万円
【披露宴なし】
関係性 | 相場 |
兄弟・姉妹 | 1~3万円 |
おじ・おば | 1~3万円 |
その他親戚 | 1~3万円 |
友人 | 1万円 |
上司・同僚・部下 | 5千円~1万円 |
披露宴の有無による金額の差は、お食事や引き出物の有無であると考えられています。そのため、披露宴なしの場合はお祝いの気持ちを贈るといった考え方になります。
相手との関係の深さや自分の方が年長である場合などは、目安の金額より多めに包むことも多いようです。
・結婚式を行わない場合
結婚式を行わない場合は「披露宴なし」と同程度の相場です。兄弟や親戚は1~3万円、友人や会社関係者は1万円程度の金額が目安となります。
相場を参考に、お祝儀のみ、プレゼントのみ、お祝儀+プレゼントの3パターンから選択しましょう。
出産祝い
出産祝いも関係性によって相場が変わってきます。
関係性 | 相場 |
親 | 3~5万円 |
兄弟・姉妹 | 1~3万円 |
おじ・おば | 1~2万円 |
その他親戚 | 5千円~1万円 |
友人 | 3千円~1万円 |
上司 | 5千円~1万円 |
同僚・部下 | 3千円~5千円 |
あくまでも目安のため、相手との関係の深さや自分の年齢によって調整すると良いでしょう。
結婚祝いと出産祝いをまとめて贈る場合の相場は?
結婚祝いと出産祝いをまとめて贈る場合は、披露宴なしの結婚祝いの相場を参考にしましょう。
相手との関係や年齢にもよりますが、だいたい5千円~2万円ほど贈る方が多いようです。
渡す時のポイントや注意点
授かり婚では新婦が妊娠中のため、お祝いを渡すときも配慮が必要です。
・直接渡す場合
妊娠中は体調面が不安定になりやすいため、突然の訪問は負担になってしまうかもしれません。
事前に連絡を取り、渡す日を決めましょう。訪問の際も長時間の滞在は控えることが大切です。
・郵送の場合
授かり婚の方へお祝いを渡す際は、郵送の方が相手への負担は少ないでしょう。郵送する場合はのしが汚れないよう、包装紙の内側にのしをかける「内熨斗」がおすすめです。
※まとめて贈る場合の注意点
結婚祝いと出産祝いをまとめて贈る場合は、のしの形式は出産祝いと同様にします。
水引は蝶結び、表書きは「祝 御出産」を用います。
品選びのポイントやおすすめのギフト
結婚祝いは新生活に役立つ家電、観葉植物やフォトフレームなど飾れるものがおすすめです。
のちに出産を控えているため、肌触りの良いものや自然素材のものなど妊婦さんの健康に寄り添ったものを贈るのも良いでしょう。
出産祝いはベビー用品や育児グッズがおすすめです。
おむつやベビー服を贈る場合は、新生児用よりも少し大きめのサイズを贈ると喜ばれます。
迷った場合は、商品券やカタログギフトという選択肢もあります。
ただし、目上の方に商品券を贈るのは失礼という考え方もあるため、相手との関係性によって調整しましょう。
結婚祝・出産祝に贈ってはいけない品物
以下のものは、縁起が悪いイメージや不幸を連想させる恐れがあるためお祝い事には適していないとされています。
- 包丁やナイフなどの刃物類……縁が「切れる」を連想。
- 薄めのグラスやお皿などのガラス・陶器……仲が「割れる」を連想。
- ハンカチ……「手切れ」を連想。
- 4と9……「死・苦」のイメージ。4万円、9万円は避けましょう。
まとめ
今回は、授かり婚の方へ贈る結婚祝いと出産祝いについて解説しました。
授かり婚では結婚式の有無、タイミングなどケースによってお祝いの贈り方が違うため、気を付けなければいけないことが多いでしょう。また、新婦はデリケートな時期でもあるため、お祝いを渡す際にもきちんと配慮したいですね。
しっかりとマナーをおさえ、喜んでもらえる結婚祝い・出産祝いを贈りましょう。