知人や友人などが結婚する際に、「お世話になった人に皆でプレゼントを贈りたい」「夫婦でご祝儀を贈りたい」などと考える事は誰しもあるでしょう。そんな時には、誰かと連名で結婚祝いを贈ってみましょう。ここでは、結婚祝いを連名で贈る場合のマナーを中心にご紹介します。
結婚祝いは連名で贈っても良いの?
身近な誰かが結婚するという時、結婚祝いを贈りたいと考えるでしょう。結婚祝いは個人で贈る事も多いですが、連名で贈る事も可能です。でも、連名で贈る場合には、マナーがあり、それらを守って贈る事が望まれます。
連名で結婚祝いを贈る場合には、結婚する相手に「結婚祝いを贈りたい。けれどそこまで親しくないし、誰かと一緒なら相手も気遣わず受け取ってくれるだろう」という想いが共通する知人・家族が必要です。
もし、誰からも賛同を得られない場合には、個人で贈るしか手段はありません。結婚祝いは無理強いするものではありませんし、必ず贈られければならない物でもありません。一見仲が良いように見える間柄でも、実は深い溝がある人間関係も存在します。もし連名を希望する場合には、名を連ねられる人と事前に相談して決める必要がありそうですね。
尚、挙式・披露宴に参列する場合には、個人でご祝儀を包むことが基本です。式に招かれた場合には、夫婦や家族の場合のみ連名にできます。
連名は職場の同僚や夫婦が贈るの?
前述の通り、結婚祝いは連名で贈ることができます。
連名で贈る場合には、個人で贈るよりも費用の負担が少なく済む、受け取る相手に気を遣わせ過ぎず、内祝準備の負担が少ないなど、数々のメリットがあります。
連名で贈りやすいのは、夫婦、家族、友人、職場の同僚や部署の仲間、趣味の仲間、近隣住民など連絡を頻繁に取り合える間柄です。一人ずつからご祝儀代金を徴収したり、頂いいた内祝いを分配する作業がありますので、定期的に顔を合わせたり、連絡が取り合えることが大切です。
結婚祝いでは、ご祝儀としての現金以外に品物のプレゼントを渡すことができます。ご祝儀は個人で渡して、品物のプレゼントのみを連名で贈る事もできます。
結婚祝いを連名で贈る場合の相場は?
結婚祝いを連名で贈る場合、相場は幾らくらいになるのでしょうか?
友人や同僚などの場合、1人3千円から1万円ほどが相場です。結婚する本人との関係性で相場は少々変わります。
趣味の仲間や近隣住民など、関係性が薄い場合には、千円から5千円など、その相場は少なく変化します。
夫婦や家族で連名の場合には、5万円が相場です。夫婦の場合には、挙式・披露宴に参列する場合も同様です。
取引先の人に贈る場合には、1万円程が相場です。
連名であっても、あまりに高額だと相手が恐縮してしまいます。人数や間柄で金額を決めると良いかも知れません。
また、お祝いの品物は、1人千円から5千円ほどにしても良いですし、皆で1万円など金額を決めても良いでしょう。人数が多く、相手の欲しいものが分かっている場合には、その品物を皆で贈れば喜ばれる事間違いなしです。
連名の場合、熨斗袋や表書きはどうすれば良いの?
連名での結婚祝いを贈る場合、熨斗袋や表書きはどうすれば良いのでしょうか?
まず、熨斗袋を一つ用意します。結婚は何度も繰り返すものではありませんので、結び切りの水引が付いた熨斗袋を使用します。袋が大きく、水引が立派な物ほど中に大金を入れるという暗黙の了解がありますので、集まった金額によって熨斗袋を選ぶと良いでしょう。
表書きは、下記の通り書きましょう。
夫婦の場合・・・中央に夫の名前をフルネームで書き、その左側に妻の名前を書きます。苗字が同じであれば、妻の方は名前だけで構いません。
家族の場合・・・中央に世帯主のフルネームを書き、左側に「他家族一同」と小さめの字で書きます。そして、別紙に家族全員の名前を書き、祝儀袋に同封します。
友人の場合・・・同等の友人同士の場合には、皆同じサイズの文字で書きます。あいうえお順で右側から書くのが一般的です。
会社の部署の場合・・・下段中央に「○○部 一同」と書き、右側に小さめな字で会社名を書きます。別紙に贈り主の住所と氏名を書き連ね、同封します。この時、役職が上の者から書き、左に向かって役職順で書きます
会社の有志で贈る場合・・・熨斗袋の表書きには3名まで書くことができます。4名以上になる時は、代表者の名前だけを書き、その左側に他〇名と書きます。そして、別紙に全員の住所と氏名を書き連ね同封します。
披露宴や挙式をする場合と式なしの場合では渡し方も違うの?
挙式や披露宴を行う場合、それに参加するかしないかで連名で贈るかどうかが変わります。
前述の通り、挙式・披露宴に参加する場合には、ご祝儀は個別に用意する必要があるのです。夫婦や同居家族同士の場合にのみ、連名にできます。連名の場合でも1人2万5千円から3万円ほどが相場で、単に人数分のご祝儀を一つの熨斗袋に入れて渡すということです。挙式・披露宴に参加する際は、参列時に受付でご祝儀を渡しましょう。
コロナ禍や、スマート婚ブームで式をしない選択をするカップルも増えています。式なしの場合には、ご祝儀が集まった時点で相手に渡します。現金や品物は直接渡したいものですが、遠方など事情がある場合には郵送でも構いません。
本来であれば、連名に名を連ねる人が全員揃っている時に渡したいものですが、なかなか時間を合わせて集まるのが難しいということもあります。そんな時には、取り纏めている人の他に、数名で渡せると良いでしょう。会社の部署などで纏めて
渡す際には、上司から渡して貰うのがスマートです。
代表者が渡した場合、名を連ねている人には、いつどこで渡したか?をきちんと報告しておきましょう。
連名で贈られた場合の内祝は?
連名でご祝儀を頂いた場合、内祝いはどうすれば良いのでしょうか?気心知れた友人・仲間で、相手の好みが分かる様であれば、個別にお返しを用意しても良いでしょう。プチギフトとしてハンドクリームとお菓子少々を可愛くラッピングした物などが人気です。また、なかなか集まることができない関係性の知人には、個別にお返しを贈ります。
職場の同僚や部署などには、個包装のお菓子などを用意し渡しましょう。個包装のお菓子であれば、好きな物を持ち帰る事ができます。内祝としてお菓子を用意する場合には、日持ちと数に注意しましょう。数名の手に渡るまでに思わぬ日数が掛かることも考えられますし、数を勘違いして多めに受け取る人も居るかも知れません。折角用意した内祝いが、全員の手に渡らないのは非常に悲しいものですし、相手からも「お返しが無かった」と悪いイメージを持たれてしまいます。手に渡った時に賞味期限が切れている際も同様です。そうならないためにも、数と日持ちだけな多めに用意しましょう。
お菓子を買う際には、好きな物を選んでもらえるよう種類が多いものを選ぶのもポイントですね。
まとめ
結婚祝いは連名で贈る事もでき、個人で渡すよりも気軽に贈る事ができます。
特に、式をしない場合にはお祝いを贈るタイミングが掴み辛いものですが、連名であれば複数人で相談し贈れるため安心です。連名の場合には、挙式・披露宴などに参加する場合には個別に贈る必要がある、表書きを考える、全員への内祝は平等に分けるなど、様々な決まりがあります。それらを守り、皆で結婚を祝いましょう。