寒い季節がやってくると、鍋料理が食卓に上ることが多くなります。手軽で美味しい鍋料理ですが、中には「飽きてしまう」「何鍋にしたら良いか迷ってしまう」という人もいるのではないでしょうか。ここでは、そんな鍋の美味しい食べ方や変わり種についてご紹介します。
冬になると恋しくなる・・・それは鍋!!
寒くなると、暖かい鍋料理が恋しくなります。鍋は家族で囲んでも、1人で食べても美味しい万能な食べ物です。
野菜も肉魚もバランス良く摂れて、栄養満点で満足感があり、炭水化物を減らせばダイエットにも効果的です。
寒いキッチンに居たくないものですが、野菜も切るだけでそのまま鍋に入れれば良いので、非常に手間がかからず「楽」です。近年では、スーパーでも鍋セットとして切られた野菜や肉、魚などをワンセットにした商品が扱われていたりもします。
好きな具材を入れて、好きな味で食べられますので、万人受けする食べ物です。少しリッチな食材を入れたりすれば冬場のパーティー料理にも堂々と出せます。
鍋料理に入れるべき具材はコレ!
では、鍋の具材の定番はどんなものでしょうか?鍋料理には、様々な具材を入れますが、冬に旬を迎える野菜を入れるとより美味しく食べられます。
〈葉もの野菜〉
鍋と聞くと白菜やキャベツ、水菜などが真っ先に思い浮かぶ野菜です。シンプルな出汁にはレタスを入れても美味しいものです。モヤシやニラを入れるとボリュームも出せて食べ応え抜群です。
〈根菜類〉
根菜と聞くとジャガイモやサツマイモ、里芋など芋類を思い浮かべる人が多いかも知れません。冬に旬を迎える里芋などは案外、味が濃い目の鍋に入れても美味しく食べられます。
にんじん、大根、ゴボウもどんな鍋に入れても馴染みます。
レンコンなど免疫力をアップさせる食材を使用すれば、風邪やインフルエンザ予防に効果的です。
〈ネギ類〉
ネギも鍋には欠かせません。長ネギ、玉ねぎなどその日の鍋出汁に合わせて選べます。九条ネギや下仁田ネギなど変わったネギも美味しいです。
〈キノコ類〉
しいたけやエノキ、しめじが一般的ですが、エリンギや大なめこなどを入れても美味しいです。味が染み易く、低カロリーなので、様々な種類を入れても良いでしょう。
〈肉類〉
豚肉、牛肉、鶏肉、つみれ、モツなど、様々な肉の様々な部位が鍋料理に使われています。肉をメインにするか否かで鍋の中を占める量が変わります。餃子やウインナーなどを入れても良いでしょう。
〈魚介類〉
タラや鮭、エビ、カニ、ホタテ、あんこう、ぶり、かわはぎ、牡蠣など、様々な魚介類が入れられています。味が馴染みやすい魚で生臭さの少ないものが合う傾向です。
〈その他〉
お麩やくずきり、豆腐、しらたき、春雨、こんにゃく、ワカメ、昆布など、味が染み易い食材は鍋に入れても美味しいものです。
このように、自分の食べたい食材や、スーパーなどで特売になっているような食材で立派な鍋料理が作れます。
味付けで迷う時はコレがおすすめ
一言に鍋といっても、その種類は非常に豊富で、たくさんの味が存在します。
家族や友人同士でどうしても意見がまとまらない時は、シンプルに出汁で煮て、ポン酢や麺つゆなど好きな調味料で食べるものがおすすめです。シンプルな鍋は素材の味を感じられ、案外飽きずに食べられます。
また、食べたい食材を中心に味を考えるのも重要です。例えば、カニや牡蠣などを食べたい時には、濃い目の味付けを避け、出汁が良く出るシンプルなものが良いです。鮭が食べたい時には、味噌味のちゃんちゃん焼き風鍋が合います。辛いものを食べたい時にはキムチ鍋や火鍋、カレー鍋など、温まりたい時は豆乳鍋など気分によっても変えられます。同じ具材でも味を変えれば、毎日新鮮に食べられます。鍋汁の素のような商品も多数販売されていて、近年では白菜と豚肉を食べるミルフィーユ鍋、豚肉や野菜を食べられる豚しゃぶ鍋、ウインナーなどをメインにできるポトフ鍋など珍しいものもあります。
鍋のシメはこれで決まり!!
鍋は野菜や魚、肉などがバランスよく摂れますが、それだけでは腹持ちが・・・と気になる方にはシメの穀物をおススメします。
炊いたお米を入れて雑炊やリゾットにして、溶き卵や粉チーズなどをかければ少量でも満腹感があります。また、うどんやそば、ラーメン、パスタなど、麺類も人気です。トマト味やカレー味、チーズ味の鍋ならパスタが合いますし、鳥出汁など和風ならうどんや蕎麦が合います。豚骨しょうゆ、辛味噌など濃い目の味にはラーメンも合います。
また、餅などを入れて煮込んでも美味しいです。餅なら少量でも腹持ちが良く、食べ盛りの子供にも丁度良い食材です。
鍋の残り汁には、非常に美味しい出汁が出ているので、最後のスープまで食べると益々元気になり、パワーが出るでしょう。シメを一工夫することで、鍋の味とはまた違う楽しみ方ができます。
途中で飽きる時は薬味や調味料で調整する
鍋を食べていると、同じ味に飽きてしまう・・・という人も多いのではないでしょうか?そんな時、味自体を変えるのは難しいため、調味料で味に変化を出しましょう。付け汁をポン酢からごまだれにするだけでも大きな変化を感じられます。
鍋に合う調味料は多く、ニンニクやしょうが、ゆずこしょう、もみじおろし、かんずり、しょっつる、ナンプラー、酢、ポン酢、麺つゆ、ごまだれ、粉チーズ、チーズ、黒コショウ、バジル、コチュジャン、甜麺醤、キムチ、梅干し、パクチー、海苔、バター、ラー油、オリーブオイルなど、鍋の味により使えるものが多数あります。
例えば、トマト鍋にはバジルや粉チーズ、カレー鍋にはチーズ、寄せ鍋にはかんずりやニンニク、しょうがを付けダレに入れるのもおすすめです。
色々な調味料を試すことで、自分好みの新しい味が発見できるかも知れません。
子供も美味しく食べられる!変わり種レシピ
子供と一緒に美味しく食べられる変わり種鍋を幾つかご紹介します。
〈ピェンロー鍋〉
干し椎茸と豚肉、鶏肉、春雨を多めのごま油で煮て、塩や唐辛子で味を調節しながら食べるシンプルな鍋です。中国で食べられている鍋ですが、ゴマ油の香りが食欲をそそります。
【作り方】
干し椎茸(5個~6個)を1.5ℓの水に3時間以上入れて戻します。この時、お好みで出汁昆布を少量入れても良いです。
戻している間に白菜(4分の1~1玉)を切り、鳥肉(1枚程度)や豚肉(300gくらい)も一口大に切っておきましょう。
鍋に白菜、肉、春雨を入れ、干し椎茸の戻し汁、カットした戻し椎茸を入れます。全て入れると溢れてしまう場合は、野菜が浸るくらいに抑えます。戻し汁は取っておいて、その都度足します。
ゴマ油(お玉半杯)を入れ、煮立たせます。煮立ったらアクを取り、さらにお玉半杯分のごま油を入れて煮て完成です。
〈酸菜白肉鍋〉
台湾の「長白小館」というお店が有名です。白菜の漬物を使用した鍋で、たくさんの白菜が食べられます。
【作り方】
白菜は一口大に切り、塩を振り絞ります。絞った白菜は袋か容器に入れ、浸る位の酢を入れて冷蔵庫で1~3日程保管しておきます。
鶏肉や干し椎茸、干しエビ、ニンジンなどで出汁を取ったスープに、エノキと酢を絞った白菜を入れます。沸騰して来たら、豆腐や豚肉などを入れ、タレを付けて食べます。タレは、ごま油、ニンニク、唐辛子、豆板醤、酢、醤油、ナンプラーなど様々な調味料でお好きな味を試してください。
たくさん作って翌日も美味しい!!
鍋は食べきれなくて残ってしまっても翌日にアレンジできるのが利点です。
残り汁をリゾットにするのは一般的ですが、具を取り出して炒め物や煮物に再利用したり、、具材をグラタンなどの具にしても良いでしょう。
鍋が薄めの味付けであれば、カレーなどにアレンジできます。
残り汁をそのまま利用し、炊込みご飯にするという家庭もありますし、残り汁だけ冷凍保存しておくという家庭もあり、翌日以降まで余すことなく利用できます。
まとめ
鍋料理は、どんな味にも対応でき、老若男女に愛される定番の食べ物です。ホットプレートやカセットコンロなどを使って鍋を囲むことで、物理的にも温かくなり冬の寒さを軽減し家族、友人などの絆も深まります。
また、鍋には多くの食材が合います。好きな物を味わえるため、大人数で食べても飽きないのです。具材はたくさん入れても、シンプルに数種類だけでも完成します。好きな組み合わせてオリジナルの鍋が完成します。
調味料で味を変えたり、アレンジが自在なので是非自分好みの食べ方を追求してください