女性や子どもには好かれている野菜、それがかぼちゃです。甘みがあって、ホクホクしたかぼちゃですが、男性のウケは今ひとつかもしれません。
でも、おいしいかぼちゃの料理を作って、家族全員で食べられたらうれしいですね。
今回はかぼちゃについて解説します。
涼しくなっていく季節には、味、栄養ともにピッタリの食材ですから、この記事を読み終わって、かぼちゃに詳しくなるころには、きっと食べたくなること間違いなしですよ。
かぼちゃはこんな野菜!おいしいのは?保存法は?
ホクホクした食感からは、意外ですがかぼちゃはウリ科の野菜です。
だから漢字では「南瓜」と書きます。
畑で収穫されるのは、7~8月ですが、すぐに食べてもおいしくありません。
3カ月ほど貯蔵して水分が抜けたころが食べごろです。日本では、昔から冬至にはかぼちゃを食べる習慣があります。
夏に収穫したかぼちゃが12月の冬至のころにも食べられるわけですから、冷蔵庫のない時代でも、重宝したことがうかがわれます。
このように、とても保存性がよいため、私たちは1年中おいしいかぼちゃが食べられます。
とりたてよりも少し貯蔵してある方がおいしいため、軸の切り口がよく乾燥しているものをえらんでください。
切り口は乾燥すると、コルク状になり、周りがへこんできます。軸は太く、形は左右対称なものがおいしいかぼちゃだといわれています。
カットしてあるかぼちゃは、果肉の色が濃いオレンジ色で、種がしっかりと膨れているものをえらぶと間違いありません。
家庭でかぼちゃを購入するときも、まるごと1個なら涼しいところに置いておけば大丈夫です。でも、切ってしまったら冷蔵庫に保管して、なるべく早く食べ切るようにしましょう。
そのとき種やワタをつけたままだと早く傷みますから、すぐに食べないときは種やワタを取り除いてください。
早く食べ切れるか心配な人は、冷凍保存もおすすめです。かぼちゃは生のまま、切って冷凍保存ができます。煮物などに使うなら、凍ったまま料理をしてください。
こんなにある栄養素!カゼの季節にはピッタリ!
ホクホクして甘いことから、想像がつきますがかぼちゃは炭水化物を多く含んでいます。
でも、これがおいしさと食べごたえのもとですし、ほかにもいろいろと栄養を含んでいることを考えると、嫌わずに食べて欲しい野菜です。
かぼちゃのカロリーは、ウリ科の野菜の中では1番高い、栄養食品でもあります。
甘いものはおかずにならない、と考える男性も多いでしょうが、かぼちゃの栄養価の高さと食べごたえは無視できません。
かぼちゃの栄養素で覚えておいて欲しいのは、βカロテンの存在です。
抗酸化作用や免疫機能を高める働きがあるので、カゼの季節には特に気を付けてとりたい栄養素です。
βカロテンは体内でビタミンAに変わります。それがビタミンCと一緒になることで、粘膜の抵抗力を強くして、感染症を予防しますが、このビタミンCもかぼちゃに含まれています。かぼちゃだけで、カゼの予防には効果を発揮しますから、冬至にかぼちゃを食べるのは、実はとても理にかなったことです。
かぼちゃには、ビタミンCだけでなく、ビタミンEも含まれています。ビタミンEは血行をよくしてくれるので、冷え性や肩こりにも効果が期待できます。
また食物繊維が含まれていることも忘れてはいけません。食物繊維は水溶性と不溶性の2種類があり、便秘の解消のためには、この2種類をバランスよくとる必要があります。かぼちゃにはもともと2種類の食物繊維が含まれているので、便秘解消には、ピッタリの野菜だといえます。
健康のことを考えると、かぼちゃを食べないのは、もったいない話ですね。
肉じゃがよりも手軽?煮物に豚肉を入れてみよう!
かぼちゃは独特の味と食感を持っているので、応用が効かないと思っている人も多いでしょう。かぼちゃの煮物は甘くておいしいですが、男性には敬遠されがちですし、女性や子どももそればかりでは飽きてしまいます。
かぼちゃは豚肉と一緒に煮ることで、しっかりとご飯がすすむおかずに変わります。
これなら、男性にも十分に満足してもらえるでしょう。豚肉のビタミンB1が糖質の代謝を促してくれますから、甘いかぼちゃも安心して食べられます。また、豚肉が甘いかぼちゃのアクセントになって、食べ飽きることがありません。
かぼちゃはじゃがいもなどと違って皮をむく必要がありません。
かぼちゃのβカロテンは皮やワタに多く含まれているので、取り除かない方がよいくらいです。よく洗えば、皮もしっかりと食べられます。
かぼちゃと豚肉の煮物は、肉じゃがよりも手早く作れるので、忙しいときに最適です。
ワタも少々ついている方が、煮上がりにとろみがついてより一層おいしくなるという人もいるくらいです。最初は抵抗があるかもしれませんが、少しずつワタを食べることに慣れてみるのもよいですね。
電子レンジで簡単!安心して料理ができる!
実はかぼちゃの料理は煮物だけではありません。サラダでもおいしく食べられることは、もうおなじみですね。鍋でゆでるのもよいですが、電子レンジでも簡単にかぼちゃに火を通すことができます。電子レンジを使うと、かぼちゃが水っぽくならないので、サラダには最適です。
ただし、電子レンジにかけるときは、ワット数を調節して、時間をかけてやわらかくするようにしましょう。
かぼちゃに火を通して温度が上がることで、中に蓄えられたデンプンがアミラーゼという酵素に分解されて、糖に変わります。30~60℃の間でアミラーゼが働きますが、その時間が長いほどかぼちゃの甘味が引き出されます。
低温でゆっくりと火を通すのが、かぼちゃの甘味を引き出すコツです。高温で短時間でやわらかくするのでは、甘味を損なってしまいます。
電子レンジで火を通すと簡単なだけではありません。
大きいままのかぼちゃを電子レンジにかければ、固い皮がやわらくなるので、切るときも危なくありません。
よくかぼちゃを切ろうとして、手をケガしたという話を聞きますが、電子レンジの利用で痛い思いをしなくても済みますね。
また、電子レンジを使うとかぼちゃが崩れる心配もないので、煮物なども安心して作れます。【かぼちゃ レンジ 煮物】で調べると、ネットでレシピがたくさん探せます。
電子レンジを使うことで、カボチャ料理へのハードルがグンと低くなるはずです。
乳製品と相性がよい!洋風の料理にも挑戦しよう!
かぼちゃのサラダの味付けにマヨネーズは欠かせませんが、それだけではカロリーが心配な場合もありますね。そんなときはヨーグルトを少し足すとよいでしょう。
マヨネーズだけのサラダよりも爽やかな味わいですし、ヨーグルトに含まれている乳酸菌がかぼちゃの食物繊維と一緒になっておなかの調子を整えてくれます。
電子レンジでやわらかくしたかぼちゃを使えば、グラタンも手軽にできます。かぼちゃに含まれているβカロテン、ビタミンCとEの抗酸化作用と牛乳やチーズに含まれているカルシウムの働きが一緒になると、老化防止に効果を発揮します。サラダやグラタンは和風の味付けに飽きたときにもうれしいですね。
かぼちゃの甘味は、乳製品と一緒になるとコクに変わります。煮物のときにはかぼちゃを食べなくても、サラダやグラタンなら食べられるという人は結構いるものです。ぜひ試してみてください。
どんな年代の人も食べられる!かぼちゃの魅力
かぼちゃは電子レンジを使って簡単にやわらかくすることができるので、離乳食にもよく使われます。
味付けに気をつければ、離乳食が始まる生後5~6カ月ごろから食べさせることができます。
やわかくゆでてマッシュにしたかぼちゃにお湯やだし汁(塩分が入っていないもの)を加えて、その赤ちゃんに適したやわらかさにしてあげてください。
砂糖などを入れなくても、かぼちゃ本来の自然な甘みで、離乳食にまだ慣れていない赤ちゃんも喜ぶことが多いようです。
小さな赤ちゃんが食べられるかぼちゃは、飲み込む力が弱くなったお年寄りにもピッタリな食材です。
かぼちゃのおはぎは、しっとりとした口当たりで食べるときに安心ですし、やさしい味わいでお年寄りにも喜んで食べてもらえるはずです。
赤ちゃんもお年寄りも、あまり多くの量を食べられません。でも、栄養をつけて欲しいのも、赤ちゃんとお年寄りですね。そんなときには、野菜としては高カロリーで栄養が豊富なかぼちゃはありがたい食材です。
まとめ
今回はかぼちゃについて解説しました。
かぼちゃは優れた栄養を持っているし、かぼちゃの料理は煮物だけでななく、バラエティが豊かです。電子レンジで手軽に料理ができるかぼちゃをもっと食べたくなった人も多いのではないでしょうか。
育児や介護の場面でも、かぼちゃは大活躍する野菜です。
今回紹介した選び方や保存方法を参考にして、ぜひかぼちゃを食べる機会を増やしてくださいね。