5月5日は子供の日、「端午の節句」です。この日に男の子の初節句を行い、親族や知人などを招いてお祝いをする家庭も多いものです。では、招かれる側には何か守るべきマナーがあるのでしょうか?ここでは、端午の節句に招かれる側のマナーについて、詳しくご紹介します。
端午の節句に招かれる側のマナーとは?
端午の節句とは、毎年5月5日のこどもの日のことです。男の子が産まれて初めて端午の節句をする場合、「初節句」としてお祝いの会を開くことがあります。特に両家の両親、兄弟姉妹、親族、知人などを招きますが、地域によっては隣組のメンバーや結婚時にお世話になった仲人などを招くこともあります。そして、皆でご馳走を食べたり、子供を囲んで話をしたり、記念写真や記念動画を撮ったりします。ゴールデンウィークの旗日なので、皆で集まり盛大なお祝いを開く地域もあります。
端午の節句に招かれた際、実は招かれる側にもマナーがあります。招かれる側のマナーとは、具体的にどんなものなのでしょうか?具体的にみていきましょう。
初節句のお祝いを持参する!!相場は関係で異なる?
端午の節句に招かれるのは、初節句である場合が殆どです。初節句のお祝いでは招かれる側のマナーとして御祝いを持参します。お祝いの金額相場は、その子供との関係性によって決まります。
両家の祖父母は、御祝いに五月飾りを贈ります。そのため、金額はまちまちです。それ以外の伯父叔母など親族は、5千円~1万円、知人、友人、近隣住民などは3千円~が一般的な相場です。
あまりに高額を包んでも、少な過ぎてもマナーとしては良くありません。一般的な金額を包むようにしましょう。
お祝いは現金の他に品物でも構いません。子供に使ってもらいたいおもちゃや洋服などをお祝いとして贈ることもできるのです。
でも、どんなものが良いか分からない、喜んでもらえるか不安などという場合には、現金にしておくと安心です。
地域によっては、初節句のお祝い開催の費用を全て祖父母が賄うところもあります。
お祝いで兜や五月人形、鯉のぼりなどを贈る場合は?
端午の節句のお祝いとして、兜や五月人形、鯉のぼりなど飾る物を贈る場合には、最低でも一か月前、できれば三月中に商品が届くようにすると安心です。初節句では、およそ1ヶ月前から飾りますので、早めの到着が望まれるのです。
各種飾りは特に誰が贈らなければいけないという決まりはありません。でも、多くが両家の祖父母から贈られます。そのため、どうしても五月飾りで贈りたいものがある場合には、同じものを既に持っていないか確認をすると良いでしょう。
また、近年では手狭な住宅に住む若者が増え、五月飾りを必要としない家庭も多くなって来ました。飾りを贈る際には、相手の意向を踏まえ、予めサイズやデザイン、金額を相談して決めて注文しましょう。近年では、ベランダに飾れるコンパクトな鯉のぼりや、手軽に置けるサイズの小さな兜や五月人形もあります。
お祝いの挨拶はどんなもの?
お祝いの席と聞くと、「何か特別な挨拶をしなくてはいけないのでは?」と構えてしまうかも知れません。でも、特別な挨拶はありません。純粋に「初節句を迎えられておめでとうございます」と伝えるだけで構わないのです。また、初節句は、子供の健やかな成長を願うものです。子供の今後が楽しみなことも伝えると、両親は喜ぶでしょう。
また、お招き頂いた事に感謝することも忘れないようにします。子供のハレの節目に立ち会えるのはとても貴重なものです。その瞬間に立ち会えることを共に喜び、子供の未来に思いを馳せるようにするだけで、充分です。
お祝いの品などに熨斗やメッセージを付ける場合には、表書きを「初節句御祝」にし、簡潔なお祝いの言葉を添えます。お祝いのメッセージは、以下の様なものを選びましょう。
「初節句おめでとう たくましく元気に育ってね」
「初節句おめでとうございます 空で泳ぐこいのぼりのように 元気な子供に育ちますように」
「初節句おめでとうございます 両親の大きな愛情に包まれて すくすく成長しますように」
参加を伝える時期はいつ頃まで?
端午の節句に招待された場合、いつまでに参加をお伝えすれば良いのでしょうか?端午の節句のお祝いでは、ホテルなどの料亭やレストランといった個室を予約し、行うことがあります。場所や料理の手配がありますので、2ヶ月前くらいまでには参加の意向を伝えましょう。
自宅で行う場合も、料理や食具の準備、などがありますので、同じく2ヶ月前にはお知らせしたいところです。
万が一、予定が付かなくなってしまい参加をキャンセルする場合には、分かり次第お伝えします。あまり直前になってしまうとキャンセル料が掛かったり、食材などが無駄になりますので先方に失礼です。
また、どうしても出席できなくなってしまった場合にも、御祝いは別途お送りしましょう。家が近ければ、端午の節句までに直接お届けするしても良いかも知れません。
伺う時間を過ぎてしまいそうな時は?食事は済ませていくべき?
端午の節句に招かれた場合、交通事情など致し方ない諸事情で指定された時間を過ぎてしまいそうな場合には、それが分かった時点で連絡するのがマナーです。正直に伝えれば、怒られることはないでしょう。また、先に始めていて下さいと伝え、自分のために待つことが無いようにしておくと丁寧です。なんの連絡もない場合は、相手もいつまで待てば良いのか分からず、困ってしまいますし、非常識だと思われてしまいます。
また、伺う前に食事を済ませた方が良いかどうかを迷う人もいますが、出された食事などをたくさん残すのは失礼です。そのため、なるべくたくさん食べられる状態で伺うと良いでしょう。非常にたくさん食べられる・他の人の分まで食べたくなってしまう、お腹がグーグー鳴ってしまうのは恥ずかしい。という人は、軽く食事をしてから向かうと安心ですね。
おしゃれは必要?どんな服装がベスト?
端午の節句に招かれた場合、おしゃれは必要なのでしょうか?
お呼ばれするのがレストランや料亭などの場合、お店に入るためにドレスコードがありますので、そちらを守るようにします。自宅で行う場合にも、あまりにラフ過ぎる格好は避けます。お呼ばれの席では、記念撮影などを行う事がありますので、着古したジーンズにTシャツなどでは子供の一生の思い出の写真で浮いた存在になってしまいます。また、端午の節句では主役が子供自身です。子供を抱っこしたり、触れ合うこともあるかも知れません。そんな時、危なくない服装をしておくと安全です。スパンコールが沢山付いた服や、毛皮などは避けるべきです。そのため、女性なら華美でないワンピースやシャツにスラックス、男性もスラックスにシャツ、ジャケットの様な落ち着いたセミフォーマルがおススメです。
まとめ
端午の節句には招かれた側にも様々なマナーがあります。お祝いの準備を行い、参加できるようにスケジュールを調整し、服装を考え、時間に間に合うように出掛けます。実はこの他にも、様々なマナーがあります。食事のマナーなどもその一つで、マナーを守りながら楽しく過ごします。招かれる方も気を遣いますが、招く方も気遣いをされていることでしょう。その辺を理解し良いイベントにできるようにしましょう。