九星気学という占術をご存知でしょうか?占いの方法の一つですが、計算されて算出する手法をとる学術的な面が強い占いです。
実は日本人には馴染み深いものでもあり、家相(風水)にも取り入れられるので、知っておいて損はないといえますよ。今回は九星気学について、診断方法や家相の決め方・日常生活でのアドバイスなどを詳しくまとめました。計算方法も紹介いたしますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
意外に身近な九星気学
九星気学の祖である「九星学」は、中国から日本に552年には伝わっていたそうです。そこから暦の制定にも影響し、これは現在我々も目にする、カレンダー内に記載された暦にも通じているのですよ。名前こそ知らずとも、暦にも関係している身近な占術だったのですね。
●大成されたのは大正時代
現在の九星気学の形にまとめられたのは、何と大正時代に入ってから。園田真次郎という人物がまとめあげ、より日本に合うものに洗練し、その形で今もさまざまな面で用いられているのです。
●九星気学の考え方は?
私たちが地球上で生活を送ることができるのは、磁力や引力・空気があるおかげですよね。九星気学ではそういった自然の力やその流れのエネルギーを「気」として考えています。生れ出た瞬間からその「気」が我々に作用し始めるということで、人それぞれ・その瞬間の「気」の条件によって私たちの性質も変化する、ということが九星気学の根幹にはあります。
そういった考え方があるため、九星気学で家相などを占う場合は生年月日が重要になるというわけです。
九星気学では本命星と月命星が重要
九星気学ではどのように占うのかというと、まず本命星と月命星をそれぞれ確認することからスタートします。簡易的に判断するのが本命星で、より細かく診断するのが月命星とよばれ、どのタイプに当てはまるのかを、九星とよばれる9つの分類の中から探すというわけです。ご自身の生年月日から算出するのですが、詳しくは以降のコーナーで説明させていただきますね。
●九星一覧
五番目の五黄土星を中心位置と考え、そこからそれぞれ吉である方角が紐づいています。
- 1:一白水星(いっぱくすいせい)、北
- 2:二黒土星(じこくどせい) 、西南
- 3:三碧木星(さんぺきもくせい)、東
- 4:四緑木星(しりょくもくせい)、東南
- 5:五黄土星(ごおうどせい) 、中央
- 6:六白水星(ろっぱくすいせい)、西北
- 7:七赤金星(しちせききんせい)、西
- 8:八白土星(はっぱくどせい) 、東北
- 9:九紫火星(きゅうしかせい) 、南
本命星と月命星を算出!
ではいよいよ、みなさんの本命星・月命星を計算してみましょう。
先ほどもお話したように、本命星は簡易的に九星を算出する方法で、生まれ年のみで計算が可能です。月命星はより細かく、生年月日全てを用いて計算していきます。「大まかに九星を把握しておきたい」という方は本命星、「詳しく、より自分に合った九星を知っておきたい」という方は月命星で計算してみてくださいね。
●本命星の割り出し方
例えば2001年生まれの方は、以下のように計算します。
11-(2+1)=8、つまり8番目の八白土星
言葉で表すと、本命星は「11-(生まれた西暦の、0以外の数を足したもの)」という計算式になるわけですね。この計算をして出た数と九星とを照らし合わせたものがあなたの本命星です。簡単に知っておきたい、という方はこの方法のみでOKですよ。
●月命星の割り出し方
もっと詳しく九星気学の分類を知りたいという方は、こちらで解説する月命星についても計算してみてください。生まれた月日も考慮することによって、本命星とは違う九星の結果に分類され、この結果がより正確なあなたの九星タイプということになります。本命星を算出しておく必要がありますので、先に上述した計算方法で本命星も確認しておいてくださいね。
- 一白水星、四緑木星、七赤金星:10もしくは19-(生まれた月の数)
- 二黒土星、五黄土星、八白土星:4もしくは13-(生まれた月の数)
- 三碧木星、六白土星、九紫火星:7もしくは16-(生まれた月の数)
※1月生まれの方は、生まれた月を13として考えて計算してください。
例えば2001年(八白土星)12月生まれの方は、13-12=1、つまり一白水星が本来のタイプということになります。このようにかなり結果が変わってきますので、きちんと占うには月命星も知っておくべきといえますね。
家相にも応用できる!
九星のタイプを把握していただけましたら、ぜひお家の家相(風水)でも活用してみてください。九星気学の考え方は古くから家相に取り入れられてきたもので、由緒ある歴史をもっています。これから家の購入を検討されている方や、リフォームをお考えの方には特にご参考にしていただけますよ。
●なるべく九星の方位に伸びた家を選ぶ
先ほど診断していただいた九星には、それぞれ吉とされる方位があります。家相の考え方では、自分が住処としている建物の中心から吉の方位に距離があればあるほど良しとされているんです。つまりご自身の九星タイプに紐づく方位に広く伸びた間取りにすると開運に繋がるというわけですね。
紐づく方位がなく、中心とされる五黄土星タイプであったなら、横に伸びる形ではなく、正方形に近い形のお家であると良いでしょう。この方位は「地上において、住処との距離が離れているほど良い」という基準なので、正方形のお家でも縦方向の距離・2~3階建てにして住居スペースを確保すると良いですね。
●高層マンションには要注意?
地上での距離は長い方が吉とされていますが、実は九星気学を始めさまざまな学術によりますと、あまり高い場所には住むべきではないと考えられています。
家相や九星気学は「気」を意識している考え方であるため、地上と離れた状態が長時間続くとエネルギーの流れが悪くなり「厄」になると捉えられていますが、医学的な統計でも「高層マンションに住んでいる人の方が精神疾患にかかりやすい」という結果も出ているようです。
考え方や気の持ちようの問題でもありますが、家相と九星気学の観点からは少なくとも、高層階に住むことは「厄」と考えられているということを覚えておきましょう。
九星気学で運勢をUPさせるには?
家相に関しては九星気学を活用することができるとお分かりいただけたかと思います。ではその他に日常生活に役立つことはないのか、というところも重要ですよね。家相以外のポイントでも九星気学の考えを利用すると、日常生活のちょっとした助けとなってくれますよ。
●九星それぞれの性質は?
先ほど診断していただいた九星それぞれの、基本的な本質とされている部分をみていきましょう。完全に「この人はこうだ」という断言ではなく、生きていくうえで「こんな側面を持つ可能性があるから注意しよう」という心持ちで確認してみてくださいね。
一白水星:
一見クールで理知的ですが、実は感受性豊かかつ誘惑に負けやすい側面も。
特に金銭面のトラブルには要注意。
性質上ご自身を取り巻く環境が変わりやすいですが、40歳以降は安定し、飛躍する可能性を秘めています。
二黒土星:
のらりくらりとしていて優柔不断なイメージがあるタイプですが、実は自分のペースに持って行くのが得意な策略家。
堅実に仲間を増やし基盤が固まると、30代にはお仕事的にも上り調子な状態に。
上手くいけば、40代には安定し充実した生活を送ることができるでしょう。
三碧木星:
バリバリ動く行動派で、若いうちからチャンスに恵まれるような才能の持ち主。
買い物好きで散財しやすいタイプですが、お財布の管理に気をつければ常に成功する可能性を秘めているといえます。
四緑木星:
頭の回転が速く、さらに平和を愛し仲間に愛されるタイプです。
多くの味方に囲まれ、のんびりと平和な日々を送ることができるでしょう。
仲間を大切にしていれば、大きな失敗は起こらないはずです。
五黄土星:
自分の意見・意思を最大限に尊重するタイプです。
指導者として人をまとめることは得意ですが、人の下で働く環境には不向きかもしれません。
しかしご自身を支持してくれる人は常に存在するので、上手く立ち回ることで安定した生活を得られるでしょう。
六白金星:
理想が高く、妥協しないタイプ。
しかし自分の気持ちを表現するのが苦手でもあるので、周囲の理解が得られにくい可能性があります。
若い内はその性質上チャンスを逃しがちですが、晩年になると理想を実現しやすくなるでしょう。
七赤金星:
あっけらかんとしていますが、かなりの切れ者が多いタイプ。
アクティブな一面もあるため、自由に動ける環境が向いているでしょう。
地に足を着けるような性質ではないため、財産や安定した生活を守るのは難しいかもしれません。
八白土星:
パワフルで、日常には変化がないと不安になるタイプ。
安定よりも前進・動くことに価値を見出すため、定住することはないかもしれません。
お仕事も変わりやすいので、安定した生活を送るのは晩年からとなるでしょう。
九紫火星:
体裁を気にする方で、理想と現実との違いを目の当たりにすると、かなり落ち込んでしまうタイプ。
華やかなものを好む傾向にありますので、上手く立ち回るにはかなり努力が必要です。
コツコツ頑張ることができれば、40代には理想的な生活を送ることができるでしょう。
●毎日でもできる!お手軽開運方法
九星の方位に関連したことで、実は簡単な運気UP方法があるんです。内容は、ご自宅から九星に紐づく方位に長距離移動すると吉、という法則を利用し、朝一番に飲食店に行くだけ。毎日でも実践可能な習慣といえますので、一日のスタートを快活にする手助けとなってくれるでしょう。
- 朝は何も飲み食いせず、自宅から見て吉方位の飲食店(離れていればいるほど吉)に行く
※五黄土星の方はご自宅で早起きするだけでOK - 「火」と「水」の要素がある飲み物を飲みつつ、30分程度はそのお店に留まる
たったこれだけなのですが、火と水のパワーを間接的に体内に取り入れることで、ご自身の力となってくれますよ。確かに朝一で外を歩き、かつゆっくりと朝食を摂る時間があると、素敵な一日が過ごせそうですよね。九星気学的にも◎な習慣ですので、ぜひ試してみてください。
まとめ
今回は九星気学の占い方や、ご自身の九星タイプを活かした生活方法についてご紹介いたしました。九星気学を利用すれば、無理なく日常生活を支えてくれることがお分かりいただけたのではないでしょうか。占ううえで欠かせない、本命星と月命星も簡単に算出できますし、ぜひ周りの方にも教えてさしあげてくださいね。九星気学を気軽に取り入れて、みなさんが素敵な日々を送ることができますように。