結婚式にお呼ばれした!男は黙ってスーツ一択!ご祝儀握り締めて出発だ!とお考えの方も少なくないはず。
確かに女性に比べるとかなりシンプルに見える男性の列席スタイルですが、その中にもマナーやこだわりが隠れています。
ここで覚えておけばこの先いろいろな場面で役立つ情報です。
周りのお呼ばれ経験者、式場の男性スタッフに聞き込みを重ねた結果と併せて解説します。
どこまで知ってる?スーツの種類
結婚式に着ていくスーツと言ってもいくつかの種類に分かれ、ほんの少しルールがあります。
まずスーツの種類ですが、ゲストが着てよいスーツはディレクターズスーツ、ブラックスーツ、ダークスーツの3種類です。
色味は黒、紺、グレーなどのダークなもの選ぶのがマナーです。
白やピンクなど明るい色は新郎と色がかぶったり新郎より目立ってしまう可能性があるので絶対に着用しません。
普段仕事で来ているスーツ、リクルートスーツはふさわしくないので避けましょう。
スーツを一着も持っていないなら、最初はブラックスーツを購入するとよいでしょう。
ブラックスーツは日本独自のフォーマルスタイルで、結婚式だけでなくあらゆる冠婚葬祭、入学式などイベントなど、かしこまった場でも通用します。
学生の場合は制服でも問題ありません。
覚えておきたい立ち場別の装いマナー
「結婚式に列席する男性」といっても、親族、主賓、上司や同僚友人など、新郎新婦から見ていろいろな立場がありますね。
この記事を読んでいるあなたは新郎新婦とどの関係にあり、何を着ればいいのか。
そんな疑問を解決しましょう。
結婚式をはじめとした冠婚葬祭での装いは第一(正)礼装、準礼装、略礼装の順に格式が分けられます。
第一(正)礼装は新郎、新郎新婦の父など、主催者側の人が着用します。
準礼装は親戚、主賓、上司など立場が上のゲストが着用します。
略礼服は友人や会社の同僚など一般招待のゲストが着用します。
ただし略礼服の着用は招待状に「平服でお越しください」と、断りがある場合のみの着用になるので気を付けてください。
断りがない場合は準礼服の一面もあるブラックスーツで列席しましょう。
次にスーツの種類を格式別に分けてご紹介します。
- 第一(正)礼装 モーニングスーツ、燕尾服、タキシード
- 準礼装 ディレクターズスーツ、ブラックスーツ、タキシード
- 略礼装 ダークスーツ、ブラックスーツ
以前タキシードは準礼装の扱いでしたが、燕尾服の着用率が下がり近頃は第一礼装として扱われているので気をつけましょう。
シンプルだからこそ差が出る?シャツや小物のマナー
スーツの種類から自分がどれを着ればいいのか分かれば、残りは小物です。
あと少しで完璧なゲストスタイルの完成です!シャツとネクタイから解説します。
フォーマルな場でのシャツは基本無地の白色を選びましょう。
3ピーススーツであったりカジュアルなパーティーの場のみカラーシャツでも問題ありませんしむしろ素敵な印象です。
シャツの襟の形にも注目しましょう。
シャツの襟にもさまざまな形がありますが、フォーマルシーンでは首回り全体が立ち上がり、襟先のみ折り返されている「ウィングカラー」か、一般的な襟型の「レギュラーカラー」の二択です。
ウィングカラーの方が格式が高いので一般招待の場合はレギュラーカラーで問題ないでしょう。
ボタンダウンやショートカラーはかなりカジュアルな印象なので避けてください。
スーツに慣れている方は袖口やカフスにも気を回せると素敵ですね。
袖口はシングルカフスでも全く問題ありませんがダブルカフスの方がよりフォーマルです。
カフスボタンはシンプルなフォーマル用の物、季節や新郎新婦にちなんだモチーフの物を取り付けるととても洗練されたイメージになりますね。
シャツに合わせるネクタイは白やシルバーグレーが一般的です。
白地に細いストライプや柄が入ったデザインでも問題ありません。
カジュアルなパーティーであれば多少派手な色味の物でも大丈夫ですが動物柄は殺生をイメージさせるため避けましょう。
本来タキシードや燕尾服に合わせる蝶ネクタイも3ピーススーツとの相性が良いです。
3ピースに蝶ネクタイを合わせる場合はバランスをとりやすいシンプルなものを選びましょう。
フォーマルシーンには欠かせないポケットチーフも忘れず用意してください。
白色が一般的ですが自分が締めるネクタイの色に合わせれば問題ありません。
折り方はスリーピークスかTVホールドが良いでしょう。
次に靴と靴下です。
靴は黒の紐付きの「ストレートチップ」または「プレーントゥ」が一般的です。
穴飾りがあるデザインやブーツ、ハイカットはカジュアルな印象なので避けましょう。
動物皮を使用した物も絶対に選ばないでください。
靴下は黒のミドル丈がマストでしょう。
白色は避けます。
最後に、必ずという訳ではありませんがスーツの中にベストを着用するとよりフォーマルな印象になり素敵です。
冬の結婚式では防寒にもなりますし、シャツのみよりもスタイルがとても良く見えます。
場にふさわしいスタイル選びできてますか?
スーツには種類があり、自分の立場からどのスーツを着用するべきか理解していただけましたか?次に重要になるのがお呼ばれしている結婚式がいつどこで挙げられるものかです。
結婚式場にもさまざまな様式があります。
格式の高いホテル、専門式場、ゲストハウス、レストラン。
あなたがお呼ばれしている場所はどこに当てはまるでしょう。
格式の高いホテルや専門式場はよりフォーマルな場になるので「平服でお越しください」と断りがある場合でも一番格式の低いダークスーツは避けたほうが無難でしょう。
一般招待のゲストの場合はブラックスーツの着用をお勧めします。
時間を意識してスーツを選ばなくてはいけないのは準礼装以上の装いが必要な方になります。
第一(正)礼装、準礼装は昼と夜では服装が異なります。
昼の準礼装はディレクターズスーツまたはブラックスーツ、夜はタキシードまたはブラックスーツです。
自分の列席する時間が昼なのか夜なのかいまいち区別できない時間だと悩む方は16時より前か後かで判断しましょう。
略礼服には指定する時間がないのでどの時間帯の結婚式でも着用できます。
カジュアルな結婚式や二次会にもお呼ばれしている場合はダークスーツでも問題ありません。
聞いて見せてもらった素敵ゲストの持ち物集
結婚式に列席している男性は手ぶらのイメージが強いかと思います。
スーツには沢山のポケットがついているので鞄を持たなくてもよい場合が殆どなのですが、実際結婚式に列席した男性に話を聞いてみると、手ぶらでは納まらない場合もありました。
そんな時どんな入れ物を選べば良いのか、その中には皆何を入れているのか徹底解剖します!まずは忘れてはマズイ、必ず持っていくべき物を紹介します。
招待状
会場への道のりや開始時間をしっかり把握できますし道に迷ったとき人に聞きやすくなります。
ご祝儀
中身は必ず新札を。
名前など書き忘れた箇所がないか事前に確認しましょう。
袱紗(ふくさ)
ご祝儀袋を汚さないために包む布です。
暖色系の明るい色を選びましょう。
沈んだ色の袱紗は弔事用なので絶対に使用しないでください。
12cm角サイズであればスーツの内ポケットにしまうことができるので、鞄を持たず式場へ向かいたい人にはお勧めです。
財布
結婚式場へ向かう交通費、ちょっとコーヒーでも買おうかなと、招待された日もいつもと同じようにお金を使うシーンがあるはずなので、財布も忘れないように気をつけましょう。
クロークでは貴重品は預かってもらえないので日頃長財布や大きいサイズの財布を使っている方は小さめのカードケースやコインケースなどに必要な分だけ移しておくと良いでしょう。
大きい財布でポケットがパンパンになっている姿は見苦しい印象ですしスーツの型崩れの原因にもなります。
ハンカチ
お手洗いに行った際や感動のあまり涙が……という時に欠かせません。
不祝儀をイメージする黒とカジュアルなタオル生地やキャラクター物は避けましょう。
携帯、スマートフォン
写真撮影や久しぶりに会う友人がいた場合、連絡先も交換できますね。
緊急な連絡にも便利なので忘れず持ち歩きましょう。
次に持っていくと便利なものを紹介します。
カメラ
携帯、スマートフォンでも写真が撮影できるのでそれで十分という人も、厳かな式の最中や幸せなお披露目の最中携帯スマートフォンを取り出す、持ち歩くのに違和感を感じる方もいらっしゃるようです。
また式場によっては一眼レフなどプロ仕様のカメラのみ持ち込み料が発生する場合があるので撮影に関しては事前に式場または新郎新婦に確認をとっておくと無難です。
カメラ、携帯スマートフォンの充電器
いざという時に電池切れ、そんな悲しいトラブルを回避できます。
会場内でコンセントを探すなんてことはマナー違反なのでバッテリータイプの物を選びましょう。
ヘアワックス
せっかく整えたフォーマルスタイルにボサボサの頭では釣り合いません。
家で整えるから大丈夫と油断しがちですが会場に着くまでに強風に当たったり汗をかいたり、朝整えたコンディションのまま列席できるとは限りません。
化粧室で知り合いにワックスを借りたなどの話もチラホラ聞きます。
綺麗な身だしなみで列席するためにもコンパクトなものを持っていくと良いでしょう。
筆記用具
受付を頼まれたり二次会の参加がある方は特にポケットに一本黒インクのボールペンを忍ばせておくと役に立つかもしれません。
薬
常用薬がある方やお酒を飲む方は二日酔い防止の薬など一回服薬する分を持っていきましょう。
替えのハンカチ
涙が止まらない、汗をかきやすい方は、1~2枚余分に準備しておきましょう。
以上が必ず持っていくもの、持って行くと便利な物です。
これだけ持って行くとなると手ぶらは無理そうだと感じませんか?しかしフォーマルな場では男性は手ぶらがマナーだという意見とただ単に男性の持ち物が少ないから手ぶらなだけという意見で分かれます。
マナーだという意見がある以上会場には手ぶらで伺うのがベターです。
したがって、会場に着いたら必要な物だけスーツに忍ばせ、挙式では使わないものや使わない可能性があるものなどは鞄に入れたままクロークへ預けましょう。
挙式と披露宴の間に20分程度隙間の時間ができるスケジュールが多いのでそこで荷物の入れ替えも可能です。
都度最小限の持ち物に抑えましょう。
フォーマルに合わせる鞄はシックな黒や茶のクラッチバックまたはセカンドバッグが基本です。
ここでも動物皮は避けましょう。
くれぐれもショップバッグや紙袋など使用しないようにしてください。
当日会場で着替えたい、遠方から出向く方は大きい荷物もクロークへ預けましょう。
まとめ
以上が男性のゲストスタイルに関わるマナーです。
細かくて煩わしいと思う方には上でもお勧めしているように、着用する時間帯も関係なく着まわしのできるブラックスーツをお勧めします。
シンプルな中でネクタイやカフスなどベストを足せば更にアレンジもできるので自分らしいお呼ばれの装いが完成できると良いですね。
柄が派手、明るくて目立つというよりは洗練されて落ち着いているイメージで固めていくと間違いないでしょう。
ゲストスタイルも理解できたし準備もバッチリ。
自分も恥をかかない、新郎新婦に恥じも欠かせないぞ!という自信が男気にも繋がると思います。