毎年12月2日~3日に開催される、秩父神社の例大祭「秩父夜祭(ちちぶよまつり)」。
豪華絢爛な山車と花火が楽しめる、埼玉を代表するお祭りです。
京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並んで「日本三大曳山祭(にほんさんだいひきやまさい)」に数えられ、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
今回は、2019年の秩父夜祭について気になる情報を一挙ご紹介。
詳しい日程やアクセスから見どころ、花火のプログラム、歴史まで解説するので、気になる方はぜひチェックしてください。
2019年秩父夜祭の日程は12月2~3日!アクセス・駐車場など
秩父夜祭は、曜日にかかわらず毎年12月2日と3日に行われます。
開催場所は秩父神社を中心として秩父駅から西武秩父駅のエリア一帯。
12月2日には「宵宮」と呼ばれる前夜祭のようなものが開催され、12月3日に「大祭」といういわゆる本番のお祭りが行われます。
12月3日には特に多くの観光客が訪れ、最高潮の盛り上がりを見せるんです。
2日間とも午前中から屋台曳き回しが行われ、夜19時頃には羊山公園で花火が打ち上げられますよ。
それ以外にも、屋台の左右に張出舞台を設置して歌舞伎を上演する「屋台芝居」や、屋台の中で長唄に合わせて踊る「曳き踊り」など見どころ目白押し。
詳しい日程は以下のとおりです。
12月2日(宵宮)の日程表
行事名 | 時間 | 会場 |
屋台曳き廻し・飾り置き | 11:00~12:00 | 秩父神社~本町・中町・上町通り |
屋台曳き踊り | 11:00~16:00 | 秩父神社~本町・中町・上町通り |
屋台芝居(中町張出舞台) | 18:00~20:00 | 屋台芝居会場 |
花火打ち上げ | 19:00~20:00頃 | 羊山公園(打ち上げ場所) |
12月3日(大祭)の日程表
行事名 | 時間 | 会場 |
屋台曳き廻し・飾り置き | 10:00~未明 | 市内 |
屋台曳き踊り | 10:00~13:00 | 秩父神社~宮側・本町・中町・上町通り |
秩父路の郷土料理・土産品販売 | 11:00~22:30 | 道の駅ちちぶ |
秩父郷土芸能公開(秩父屋台囃子、歌舞伎) | 10:00~17:00 10:00~15:30 11:00~18:30頃 |
西武鉄道西武秩父駅前 秩父鉄道秩父駅前 矢尾百貨店第1駐車場 |
屋台芝居(中町張出舞台) | 11:00~14:00 | 屋台芝居会場 |
おねり(歌舞伎道中) | 14:30~16:00頃 | 矢尾百貨店⇒本町会所⇒矢尾百貨店 |
秩父歌舞伎公演 | 16:00~17:30頃 | 矢尾百貨店第1駐車場 |
秩父観光土産品協同組合物産市 | 15:00~22:30 | 市役所前花火観覧エリア |
競技花火と観光スターマイン大会 | 19:00~20:00頃 | 羊山公園(打ち上げ場所) |
上記に加え、両日ともに10:00から「秩父神社神楽」の奉奏が秩父神社の「神楽殿」にて行われます。
また、かつて秩父夜祭で絹市が開かれたことにちなみ、秩父神社より徒歩1分の黒門通り、買継商通りで「秩父夜祭絹市~ちちぶめいせんマルシェ~」も開催されます。
両日の12:00~20:00にかけて、絹関連商品の展示や販売、伝統工芸職人展などが行われますのでぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。
アクセス
【電車でのアクセス】
- 大宮・高崎方面からの方…秩父鉄道「熊谷」駅~「秩父」駅(急行利用で55分)
- 池袋方面からの方…西武鉄道「池袋」駅~「西武秩父」駅(特急利用で最短78分)
12月3日には西武鉄道、秩父鉄道ともに臨時列車が増発されます。
各鉄道会社のホームページなどで事前に確認しておきましょう。
【車でのアクセス】
関越自動車道「花園」ICから約50分。
当日は渋滞が予想されるので、電車でアクセスできる方は電車を利用するといいでしょう。
なお国道140号は大変な混雑が予想されるため、大滝・荒川⇔寄居・熊谷方面に向かう車両は迂回路を使うよう推奨されています。
当日は車両通行禁止となるエリアも多いので注意しましょうね。
駐車場
12月3日には以下の臨時駐車場が利用できます。
- P大:道の駅ちちぶ裏(9:00~24:00)
- P1:宮地グラウンド(7:00~24:00)※
- P2:南小グラウンド(7:00~24:00)※
- P3:西小グラウンド(7:00~24:00)
- P4:一中グラウンド(9:00~24:00)
- P5:花の木小グラウンド(9:00~24:00)
- P6:二中グラウンド(9:00~24:00)
- P7:秩父ミューズパーク・スポーツの森(9:00~24:00)
なお、※付きの駐車場のみ12月2日も利用可能です。
2日の利用時間は宮地グラウンドが9:00~21:00、南小グラウンドが14:00~21:00です。
臨時駐車場の満車・空き情報は「秩父観光なび」のホームページから確認できます。
整理料は1台につき以下のとおり。
種類 | 価格 | 利用可能な駐車場 |
大型車 | 5千円 | P大・P7 |
中型車 | 3千円 | P大・P7 |
普通車(軽含む) | 千円 | P1~P7 |
二輪車 | 5百円 | P1~P7 |
また、お祭りの当日は市内全区域で駐停車禁止です。
秩父夜祭の見どころは豪華な屋台と笠鉾!
秩父夜祭の見どころは、豪華絢爛な4基の屋台と2基の笠鉾(かさぼこ)。
秩父夜祭の屋台は、小さい家のような形をした山車に歌舞伎の舞台を仕組んだものです。
笠鉾は山車の中心に柱を立てて、3層の花笠(花や造花で作った笠)や万燈(まんどう・竹と和紙で作られた灯り)を取り付けたもの。
約2百人の曳き子が掛け声やお囃子とともに屋台や笠鉾を曳き回します。
山車同士がすれ違う際には、“ホーリャーイ、ホーリャーイ”という掛け声やお囃子がより一層大きくなって大迫力です。
夜になるとたくさんのボンボリが取り付けられ、「動く陽明門(日光東照宮)」と称されるほどきらびやかな姿を見せてくれます。
大輪の花火をバックに曳き回される屋台は華麗の一言です。
12月2日~3日の両日で屋台曳き回しが行われますが、3日夜のクライマックス「団子坂曳き上げ」は特に必見。
高まる掛け声とともに、最大20トンにも及ぶ笠鉾と屋台が急坂を登っていく様子は圧巻ですよ。
秩父夜祭は国の「重要無形文化財」や「重要無形民俗文化財」に登録されており、2016年には無形文化遺産にも登録されたほど希少価値の高いものです。
ぜひこの機会にその素晴らしさを体感してみていかがでしょうか。
屋台・傘鉾の観覧ポイントや桟敷席(有料観覧席)
秩父市の公式サイト「秩父観光なび」に掲載されている「曳行・行事案内図」よると、屋台・傘鉾の観覧ポイントとして
- 秩父駅前通り(17:00~19:00頃)
- 聖人通り(19:00~21:30頃)
が推奨されています。
3日夜のクライマックスは秩父公園(御旅所)内が絶好の観覧スポットですが、3日の17:30~22:30頃まで一般の方は入場できません(有料観覧席の方のみ入場可能)。
(一社)秩父観光協会のホームページから有料屋台観覧席の入場券(1人6千円)に申し込めますが、2019年分の申し込みはすでに終了しています。
気になる方はぜひ来年申し込んでみましょう。
2019年秩父夜祭の花火情報!打ち上げ時間やプログラム
12月2日(19:00~20:00)には単発花火とスターマイン(連射連発花火)が打ち上げられます。
12月3日のプログラムは以下のとおり。
時間 | 行事名 | 内容 |
19:30 | オープニングスターマイン | 尺玉百連発・大玉スターマイン・黄金の滝 |
20:20 | 煙火主催町競技花火大会 | スターマイン5台 |
21:00 | 虹のスターマイン大会 | スターマイン5台(紫・緑・赤・青・金) |
21:55 | フィナーレ | 黄金の滝 |
※打ち上げ時間などは変更の可能性あり
打ち上げ会場は羊山公園ですが、2日・3日は立ち入り禁止。観覧は市内の各所から可能です。
曳行・行事案内図では、花火観覧エリアとして羊山公園からすぐ近くにある
- 「西部秩父」駅前の駐車場
- 「秩父」駅前の駐車場
- 市民会館前の駐車場
がおすすめされていますよ。
冬の澄んだ夜空に次々と打ちあがるスターマインは圧巻。ぜひ観覧しておきたいですね。
秩父夜祭は300年以上の歴史があるお祭り
秩父夜祭は、江戸時代の寛文年間(1661~73)にはすでに始まっていたことが確認されています。
300年余りもの長きにわたって人々に愛されてきた、伝統的なお祭りです。
かつて秩父の主な産業は絹織物だったので、秩父夜祭の日にはその年で最大級の絹市が立ち、秩父の経済を大いに潤しました。
絹市のために全国から多くの人々が訪れるので、おもてなしの意味を込めて秩父夜祭が開催されたといわれています。
このことから秩父夜祭は「お蚕(かいこ)祭り」とも呼ばれているんです。
蚕の世話や農作業を終えた秩父の人々が、一年の締めくくりに行う大切な行事だったんですね。
今でも秩父だけでなく全国の人々を魅了するお祭りとして、大切に受け継がれています。
秩父夜祭で美しい山車や冬の花火を楽しもう!
秩父夜祭は、真冬に豪華絢爛な屋台や花火が鑑賞できる貴重なお祭りです。
2018年には約28万人が訪れたほど人気が高いお祭りですので、混雑には注意して余裕をもってアクセスするようにしましょう。
また、当日には車両通行止めの区域が増えますので、「秩父観光なび」のホームページにある交通案内図などを見て確認しておくと安心です。
12月1日・4日に秩父神社で行われる「飾り置き」、12月5日の秩父流鏑馬など、お祭りの前後にも素敵な行事が開催されます。
宿泊施設を利用して秩父夜祭をたっぷり堪能するものいいですね。
各観光会社ではお得なバスツアーなども取り扱っています。
令和元年の一年を締めくくる思い出づくりに、ぜひ秩父夜祭に訪れてみてはいかがでしょうか。