唐津くんちというものをご存知でしょうか?聞いたことがあれども、何を指すのか分からないという人もいれば、毎年足を運ぶファンという人もいるでしょう。唐津くんちは滋賀県の唐津で行われる大きなお祭りです。ここでは、そのお祭りについて、どんなものなのか?見どころや鑑賞穴場スポットなどを詳しくご紹介します。
唐津くんちとは一体何?いつ行われるの?
「唐津くんち」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
唐津くんちとは、佐賀県の唐津市という場所で、毎年行われているお祭りのことです。2015年(平成27年)には「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
曳山(ひきやま)と呼ばれる漆塗りで作られた山車・神輿を、「エンヤ」「ヨイサ」という掛け声や笛や太鼓、鐘などで奏でられる華やかなお囃子に合わせて唐津市内で引くお祭りです。
祭りの期間中には約50万人を超える人出を集める大きな行事です。
唐津くんちは、毎年11月2日・3日・4日の三日間で行われています。以前は10月末辺りに行われていましたが、勤め人の休みや集客の事を考え、近年では11月3日の祝日を中心に前後3日間を祭りの日程に定めています。
くんちとは「供日」と書き、供物を納める時期の収穫感謝の意味があります。日本では、長崎くんち、博多くんちと合わせて三大くんちと呼ばれています。
唐津くんちの会場アクセスは?駐車場はあるの?
唐津くんちの会場は唐津神社がメインです。曳山展示場も唐津神社横にあります。曳山の出発や到着を見るなら唐津神社が良いでしょう。曳山は市内を巡回しますので、引かれているものを見たい人は、事前に唐津市や唐津観光協会のホームページなどで通過ルートや時間の掛かれたマップを確認すると安心です。トイレの場所や危険箇所などもそのマップで確認できます。
駐車場は臨時も含めて7つほどあります。各々80台~150台前後が駐車できますが、それでも非常に混み合います。誘導員が交通整備をしながら進める所が多いのですが、神社に近い場所から埋まってしまいます。唐津市では、市営駐車場の利用状況を一覧で確認できるサイトを持っています。事前にそこで空きの確認をするとスムーズです。
臨時駐車場になっている浄水センターグラウンド駐車場や松浦河畔公園駐車場は少し離れますが穴場です。松浦河畔公園からは唐津駅までシャトルバスの運行が行われていますので、歩くのが大変な小さなお子様や年配の方はこちらを便利に使用すると良いでしょう。
祭りの期間は歩行者天国になっていて、車の侵入できない箇所があります。そちらに注意し運転するようにしましょう。
祭りのスケジュールはどうなっているの?
唐津くんちが行われる3日間のスケジュールは以下の通りです。
宵曳山(よいやま)
11月2日(一日目)の午後7時半頃、火矢が射られるのを合図に「赤獅子」と呼ばれる美しい提灯で飾られた曳山が一番に出発します。その後、各町内からの曳山が徐々に加わって来ます。以前はもっと遅い時間に各町内でバラバラに引いていましたが、現在では赤獅子を先頭に練り歩く形で始まります。
御旅所神幸(おたびしょしんこう)
11月3日(二日目)には、祭りのクライマックスともいえる曳き込み、曳き出しを行います。朝の9時半頃から曳山が市内を巡回します。正午頃には御旅所に到着し、赤獅子を先頭に曳き込まれます。2トンを超える重量がある曳山を曳き込む姿は一見の価値ありです。この御旅所神幸は、神幸祭とも呼ばれます。
町廻り(まちまわり)
11月4日(三日目)の祭り最終日にあたるこの日は、御旅所から戻った曳山が唐津神社前に集合します。午前10時半頃に一番の曳山がJR唐津駅に向けて出発すると、その後に引き続き、市内を巡回します。午後には曳山の展示場に向け出発し、展示場に納められ祭りが終わります。
唐津くんちの見どころは?
各町の曳山はそれぞれ異なるものを模していて、その華やかさに目を奪われます。
赤獅子・・・刀町
青獅子・・・中町
浦島太郎と亀・・・材木町
源義経の兜・・・呉服町
鯛・・・魚屋町
鳳凰丸・・・大石町
飛龍・・・新町
金獅子・・・本町
武田信玄の兜・・・木綿町
上杉謙信の兜・・・平野町
源頼光の兜・酒呑童子・・・米屋町
珠取獅子・・・京町
鯱・・・水主町
七宝丸・・・江川町
現在ではこの14台が見られます。14台が勢ぞろいすると圧巻の見ごたえです。
曳山の巡行は開催期間3日とも行われますが、提灯でライトアップされた曳山は初日だけです。非常に幻想的で美しい姿は昼の巡行では見ることができませんので、機会があれば一度見てみると良いでしょう。
また、祭りが行われる期間は約200もの出店が軒を並べ、屋台グルメなどを満喫できます。例年、朝10時頃から夜21時過ぎ頃まで賑わっています。最終日は少し早く20時頃までには撤収に入る屋台も多いので注意が必要です。
鑑賞スポットはここがオススメ!!
唐津くんちを鑑賞するスポットは沢山ありますが、どうせ見るなら盛り上がる所で見たい!と思いませんか?
では、どこで見るのが良いのでしょうか?
まず、一日目は曳山が各々の町内で待機し次々合流していきます。中でも一番曳山である赤獅子が刀町の大手口を出る時は、観客のテンションも上がります。宵曳山は非常に人気が高く、例年20万人もの人が訪れます。出発地点の刀町はとても混み合いますので、少し離れた材木町辺りで3番曳山の出発を狙えば落ち着いて見られます。
二日目は正午から西の浜にある御旅所に曳山が集合します。西の浜は砂地ですが、曳山の車輪をめり込ませながら曳き込み、曳き出しされる様は見る者を興奮させます。二日目の見どころは間違いなくこのイベントです。正午までに曳山が集まりますので、ギリギリに向かう場合は交通規制で思うように進めないことが考えられます。早めに西の浜で場所取りをすることをおススメします。
最終日はJR唐津駅前の通りに14台の曳山が勢ぞろいします。全てが揃う圧巻の姿を一目見たいと観光客が多く押し寄せます。この混雑を避けたいのであれば、前日各町内に戻った曳山が10時前に唐津神社前に集まりますので、そこを狙うと良いでしょう。
鑑賞スポットへの行き方で迷った時には、唐津駅にある常設の総合観光案内所や、臨時で設けられている唐津神社参道の案内所、御旅所、東城内駐車場などで確認すると詳しく教えて貰えます。
通の間で人気の“朝ヤマ”
唐津くんちの始まりは11月2日の宵曳山からだと考える人がほとんどですが、地元民や通の間では“朝ヤマ”も見どころの一つだと言われています。朝ヤマとは、2日の午前中に曳山が保管されている唐津神社隣の展示場から各町内へ曳山が戻ることを指します。一番早い町では、早朝5時のまだ薄暗いうちに曳き出されます。祭りの最中とはまた違う風情を見せてくれるとあって、年々人気が高まっています。時間に余裕があれば、これらも堪能してみてはいかがでしょうか。
もし、朝ヤマを見る場合には、曳山を引く人の邪魔にならないよう注意が必要です。祭りが始まる前とあって、交通誘導員が少ない、または居ない事も考えられます。安易に曳山に近寄り事故になってしまっては台無しです。充分留意してけんがくしましょう。
唐津くんちの際はこのグルメを狙おう!!
唐津くんちに出向く際は、是非唐津のご当地グルメを堪能しましょう。
老舗旅館などに宿泊すると、巨大魚のアラ煮など昔ながらのくんち料理を提供してくれる場合があります。
くんち料理とは元来、各々の家庭が料理を用意し、客人をもてなしていたものですが、近頃では見ず知らずの客人をもてなすことはしなくなりました。唐津に親戚や友人・知人がいる場合には、くんち料理を堪能できるかも知れません。
くんち料理以外にも、唐津には様々な名物があります。唐津バーガーなどもご当地グルメとして有名です。それらを試してみるのも楽しみの一つです
まとめ
唐津くんちとは、毎年11月2日、3日、4日に佐賀県の唐津市で行われる収穫のお祭りです。
祭りでは曳山と呼ばれる14台の山車が賑やかな掛け声とお囃子の音色と共に町内を巡行し、美しく華やかな姿に目を奪われます。有名なお祭りで三連休とあり、観光客も多く混雑が予想されます。バスツアーなど専用のツアーもあります。
より良い場所で見たいと前へ出たい気持ちは分かりますが、事故を避けるため危険個所には近付かないのが暗黙の了解です。また、近年ではドローンなどを飛ばすことも危険を伴うため禁止されています。マナーを守り、楽しく鑑賞するようにしましょう。