春になると卒業シーズンとなり、世間も卒業ムードが高まります。
卒業式は学校での勉強に区切りが付き、そこから先への進路に進むための大切な行事なのですが、各学校でどんな点が違うのでしょうか?ここでは、学校別の卒業式についてを中心にご紹介します。
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卒業・入学祝い
卒業式とはどんな行事?
春になると日本では卒業式シーズンとなります。
どの学校も概ね3月初旬~半ばにかけて卒業式を執り行い、次の進学や社会進出に向けての準備期間へと移ります。
日本の卒業式は、学校教育法という法律に定められていて、その学校における教育課程を修了した事を祝う式典とされています。
小学校、中学校、高校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校では、卒業の式典で卒業証書を授与します。
そのことから、卒業式ではなく「卒業証書授与式」と呼ばれています。
大学院を修了した場合には、学位記が授与され、卒業証書はありません。
そのため、「学位記授与式」と呼ばれます。
小学校・中学校・高校では、教育課程中の活動の一環としてこの卒業式が組み込まれています。
日本の学校では、学習指導要領に卒業式でも国旗を掲げ、国歌の斉唱を指導することとされています。
一貫校の場合はどうしてる?
近年では、小中一貫校、中高一貫校などが増えてきました。
一貫校の場合、卒業式など卒業に関する行事を行うのでしょうか?調査したところ、小学校や中学校の教育課程の区切りとして卒業式がある学校も、全員が同じところへ進学するため特別式典を設けていない学校もあります。
確かに、中途入学のない完全一貫校の場合は、入学から9年ないし6年で修了と考える家庭も多く、卒業式を行ってもあまり意味がないと感じるのかもしれません。
そのため、一貫校では最終の修了時以外は形式だけ行い、保護者の出席もなしという学校もあります。
卒業式には2つの形式がある
卒業式は主に学校の講堂や体育館など広い場所を使用して行われます。
対面式と一面式と呼ばれる2種類があります。
対面式とは、中央に演壇が設けられ、それを挟むように卒業生と在校生が向かい合わせに着席します。
目が合うため、緊張感が増すという効果があり、近年では小中学校や特別支援学校などでもこの形を採用する学校が増えました。
卒業の言葉など、卒業生や在校生が呼びかけ合う際にもやりやすいのも特徴の一つです。
一面式とは、前方に演壇を設け、全員がそこに向かい座ります。
前方から卒業生、在校生、保護者の順に着席するのが一般的です。
来賓客や教職員は全員が座る横に席を設けます。
既に座席が固定されている講堂などを使用する場合も、一面式となります。
小学校の卒業式は?
小学校は6年間という長い学校生活で、卒業式は親子共々感慨深く、力の入るイベントです。
制服のある小学校では、卒業式にも制服を着用します。
制服のない小学校では、スーツが一般的ですが、近年では女子生徒に袴を着せる家庭も増えて、小学生サイズの袴を扱うレンタル業者も増えてきました。
しかし、袴を着せる理由がSNSに載せるためという家庭も多くなり、その賛否が問われる傾向にあります。
学校によっては、進学先の中学校の制服を着るという場合もあります。
小学校の卒業式では、卒業生と在校生が対面しながら掛け合う「卒業の言葉」や「卒業の唄」を取り入れている学校も多く、在校生が参加しつつ卒業への憧れを持てるようにしています。
保護者も参加しますが、小学校の卒業式は両親揃って参加するという家庭も少なくありません。
中学校の卒業式は?
中学校の卒業式では、制服の着用が一般的です。
卒業式で制服の着納めとなる場合がほとんどです。
卒業式まで毎日のように着用していますので汚れていることもありますが、あまりに汚れが酷いものは、事前にクリーニングしておくと当日慌てず安心です。
学校によっては正装として普段使いしていないパーツがあるかもしれませんので、あらかじめ指定のものをすぐ着用できる準備をしておきましょう。
中学校の卒業式には保護者も出席しますが、両親揃って参加という家庭は小学校の卒業式よりも減り、両親のどちらかだけが参加するケースが多くなります。
高校や専門学校の卒業式は?
制服のある高校や高専では、卒業式にも制服を着用します。
制服のない高校や高専、専門学校などではスーツや袴を身に付けることになります。
美術系や服飾系の専門学校などでは、自作のドレスやテーマに沿った服をデザイン・制作し、卒業式に身に付けるという学校もあります。
卒業制作で作成した衣装を身に付け卒業式へ出席するのが伝統となっている学校もあり、卒業式自体がファッションイベントのようになるところもあります。
高校生以降になると、親は式典だけに出席し、先に帰ってくる場合も多くなります。
仕事を持つ両親の場合、出席しないこともあります。
高校や高専では担任の先生にきちんとお礼とあいさつをしたいと考える保護者もいますので、都合が付けばなるべく出席し、あいさつだけは済ませると良いでしょう。
短大や大学の卒業式は?
短大や大学では、一部式典の際に制服や指定スーツを用意されているところもあります。
それは極少数の大学で、基本的に卒業式はスーツや袴を着用することが多いものです。
大学になると遠方から下宿して通学している学生も多く、わざわざ卒業式のために保護者が来ることも少ないものです。
中には保護者出席率の高い大学もありますので、例年どんな形で行われているのかを事前に確認しておくと良いでしょう。
女性の場合は、袴の着付けなどもあり、保護者の手伝いが必要になる場合もあります。
大学によっては、大学院の学位授与式も同時に行われる場合があります。
また、短大や大学の正課生だけでなく、通信教育学部の卒業式も同時に行われることがあります。
大学では春と秋の2回卒業機会がある?
多くの大学では、3月と9月の2回卒業する機会が設けられています。
通常は3月の卒業式ですが、留年と早期卒業のために9月にも設けられているのです。
留年の場合は、4年次修了時点で足りない単位を取れたら秋に卒業ができます。
学費も半期ずつ納める形になっていることが多いため、秋の卒業が決まればその先(後期)の学費を納める必要はありません。
早期卒業は、スムーズに卒業単位をとれた人が早く卒業できる制度で、一般教養課程が終わり3年次以降に適用されます。
早期卒業のシステムを利用し、大学4年の秋に卒業すれば、そのまま半年早く大学院へ進学することができるため、早く研究に進みたい人には画期的な制度なのです。
卒業式の主役は子供達
卒業式の主役は当然のことながら子供たちです。
そのため、保護者が華美な恰好をして目立つのはNGとなります。
卒業式はダーク系の色のフォーマルスーツを身に付けます。
着物で参加したい場合は、略礼装の訪問着や色無地、付け下げなどを着用します。
ブルーグレーや藤色のような目立たない色を選ぶと良いでしょう。
淡い色の着物を選ぶ場合は、帯の色や小物の色とのバランスを見て派手にならないようにします。
着物も柄が強すぎるものは卒業式には不釣り合いです。
帯は基本的には金か銀のものを使用します。
品のある着物を選び、髪もまとめてシックな印象を持たせる事が大切です。
また、卒業式では記念撮影のスポットが混み合います。
学校の門前、卒業式の看板前などは撮影をしたい人が並ぶ事もありますが、譲り合いの心が必要です。
早めに撮影をしてすぐに次の人に場所を譲りましょう。
撮影優先になり、式典に間に合わないなどは、もってのほかです。
海外の学校の卒業式
海外では日本のような卒業式が行われているのでしょうか?アメリカでは、6月に卒業式が行われます。
そして9月から新学期が始まります。
入学式までは進学準備期間とホリデー期間となります。
アメリカの学校は、入学はできても卒業が難しいというところが多く、卒業できるというのが大きな喜びになっています。
そのため、卒業式は家族総出でお祝いをするのです。
卒業式はチケット制を導入している所もありますが、毎年満員となります。
卒業式の日には屋台が出たりとても盛り上がります。
韓国では、2月に卒業式が行われます。
ヨーロッパの国々では、試験で教育課程の修了が審査されます。そのため、卒業という概念自体がありません。
試験に受かれば修了で、同じ時期に学んだ人が必ず全員修了できる訳ではないのです。
まとめ
我が国の卒業式は、小学校から大学まで基本的に全ての学校で行われる行事です。
課程修了を祝い、次のステップへ進むための一生に一度ずつしかない節目の行事です。
諸外国では、卒業という行事がないところもあり、日本の様に学年や学校の違いが曖昧に感じられる場合もあります。
卒業式では各学校で着用する服装や行われる内容が少々異なりますが、基本的な意味合いは同じです。
主役となる子供のためを考え、出席する保護者はマナーをわきまえて行動しましょう。
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