秋になると、いろいろな楽しみ方で秋を満喫する人も少なくありません。食べ物、芸術、読書など、こころを満たす楽しみも素敵ですが、スポーツの秋で思いっきり体を動かして五感で秋を楽しむのも良いですよね。毎年秋には運動会に参加する、という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スポーツの秋にちなんださまざまな情報を交えながら、スポーツの秋を楽しむ方法をご紹介していきます。スポーツの秋といわれるようになった由来や、すぐに始められる簡単なスポーツまでくわしく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
スポーツの秋の由来とは?
秋が近づくにつれ、スポーツ用品店やアウトドアショップには、色とりどりのウェアやシューズが並び始めます。お店のポスターやポップなどで、「スポーツの秋」を意識した言葉も見かけますよね。小さい頃から当たり前だと認識していたスポーツの秋ですが、どうして秋にスポーツなのか気になったとはありませんか?
スポーツと秋が結びついた一番の理由として挙げられるのは、1964年に行われた東京オリンピックです。世界的なスポーツの祭典が日本で開催されることに、日本は全国的に大熱狂していました。当時の東京オリンピックは10月10日に開会され、24日に閉会式を迎えています。まさに、日本の秋まっさかりの時に行われたのです。
農業が全国的に盛んだった頃には、秋の稲刈りが終わる9月や10月頃が農閑期(農作業が忙しくない時期)だったので、地域ぐるみで運動会を盛り上げる姿も多く見られました。秋といえばスポーツという流れが定着したのも、昔の農閑期がうまくマッチングした結果なのかも知れません。
1966年には10月10日が国民の祝日と制定され、体育の日という名称になりました。東京オリンピックをきっかけに、全国的にスポーツに取り組む流れができたのです。ちなみに体育の日という名称は、2020年の1月1日から「スポーツの日」に変更されます。時代や名称が変わっても、スポーツの秋は日本にしっかりと定着しています。
スポーツの秋は海外にもあるの?
日本で定着しているスポーツの秋ですが、海外でも秋を意識してスポーツを始める人はいるのでしょうか?実は、海外では秋だからスポーツという考えはありません。6月頃から8月に掛けて長いバカンスがあり、9月から新年度で学校が始まる海外では、スポーツをというよりも生活全体が新しくなる時期です。日本では4月に新年度を迎え、8月までに仕事や農作業などに励み、9月から11月に一息つくという流れですから、スポーツと秋を結びつける土壌もあったのでしょう。
スポーツの秋という考えは海外にはないので、英語で表現する場合にもぴったりあてはまる単語はありません。もしあえて英語で伝えるならば、「秋はスポーツを楽しむのに一番良い時期」というような表現をします。基本形として「Fall is the bestseason for 〇〇」という英文を覚えておき、〇〇の部分をスポーツや読書に置き換えると、読書の秋や芸術の秋にも対応できます。
海外では秋とスポーツが結びついていませんが、日本の四季や秋の美しさは大変人気です。外国の人と話す機会がある時には、ご紹介したワンフレーズを使って日本の秋の過ごしやすさを伝えてみましょう。
秋ならではのスポーツはあるの?
スポーツの秋を楽しむなら、秋ならではのスポーツを楽しんでみたいという人も少なくありません。夏なら水泳やサーフィン、冬ならスキーやアイススケートなど、季節を感じるスポーツもありますよね。秋ならではのスポーツには、どのようなものがあるのでしょうか?
実は、秋だからこそできるというスポーツはありません。季節の言葉を取り入れている俳句の季語を調べてみると、スポーツとして当てはまる季語には「相撲」「運動会」があります。大相撲には「秋場所」がありますし、運動会も秋に行われることが多いので、季語として採用されています。体育の日にちなんで町内会や会社対抗の運動会に参加する、という人も多いのではないでしょうか。近年では、諸事情により体育大会や運動会が5月6月といった初夏に行われることもあるので、秋=運動会と思う人も少なくなってきているかも知れませんね。
秋のスポーツというわけではありませんが、秋になるとトレッキングやハイキングなどを楽しむ人もいます。山々の木々が綺麗に色づく季節ですし、気候が安定しているので体調管理もしやすいことから、ご年配の方がちょっと難しい山にチャレンジする姿も多く見られます。
秋というくくりでスポーツを探すのは難しいですが、過ごしやすい秋という季節だからこそ、いろんなスポーツにチャレンジできます。以前から気になっていたスポーツや、誰かからお誘いを受けていた運動など、自分が興味を持ったスポーツにチャレンジしてみましょう。
スポーツの秋をきっかけに健康作りにチャレンジ
スポーツと聞くと、つい本格的な種目に目がいってしまいますよね。あまりにハードルを高く感じてしまい、自分には無理かも…と思っていませんか?ルールやゲーム性の高いスポーツももちろん楽しいですが、自分のペースでゆっくり楽しめるスポーツは、健康作りにも大いに役立ちます。
例えば、ジョギングやウォーキングは1人でも簡単に始められますし、最初は道具を揃える必要もありません。手持ちのジャージやスニーカーから始めていき、続けられそうなら専用のウィエアやシューズを購入すると気分もアップします。かなり本気で取り組む人の中には、スマートフォンに専用アプリをダウンロードして消費カロリーを記録したり、タイムや距離、心拍数などもしっかり健康管理する人も少なくありません。
自転車をスポーツタイプに変えて、通勤や通学、日常の買い物のついでにサイクリングを楽しむ人もいます。本格的なスポーツサイクルは扱いが難しいという人でも、日常生活の一部を自転車移動に変えるだけで運動量はアップします。車では通りにくい路地に一本入るだけで、意外な発見が楽しめるのも嬉しいですね。自転車を始めたお子さんと一緒にサイクリングすると、お子さんの安全確認や交通ルールの指導にも役立ちます。
激しい運動が苦手で続かないという人には、ヨガなどのゆったりした運動がおすすめです。固まった筋肉をほぐしたり、意識しない呼吸を整えていくだけでもかなり身体が刺激され、心地よい疲れを楽しむことができます。専門的なスポーツジムはもちろんですが、最近では公民館やカルチャーセンターなどでも気軽にスローな運動が楽しめますので、自分のライフスタイルにあった運動を探してみましょう。
スポーツイベントに参加して子供と一緒に楽しむ秋
子育て中のママ、パパにとって、時間を割いてスポーツを楽しむことはなかなかハードルが高いと感じるのではないでしょうか。がっつりとスポーツを楽しみたくてもお子さんがいると難しかったり、お子さんに合わせると大人が楽しめないなど、悩んでしまいますよね。
そんな人におすすめしたいのが、スポーツの秋にちなんだイベントです。毎年9月から11月頃に掛けて、各市町村や運動公園が企画したスポーツイベントが盛り沢山。お子さんが参加できる企画も数多くありますので、年齢に合わせて楽しめるイベントを選ぶことができます。
例えば、ウォークラリーのイベントではスタートとゴールだけが決まっており、チェックポイントでスタンプをもらってゴールを目指します。市町村が企画しているイベントの場合、途中のチェックポイントや休憩所などで地域住民の方が炊き出しをしていることもあり、秋の味覚も楽しみながらゆっくりとウォーキングを楽しめます。
元気で運動大好きなお子さんには、アスレチック公園でのイベントがおすすめです。普段のアスレチック器具に、ポイント制やスタンプラリーなどのゲーム要素が加わるだけで、お子さんにとっては大きな冒険へ大変身。アスレチックという自然の中に作られた施設で体を目一杯動かせば、秋の大切な思い出として家族の絆も深まります。
スポーツイベントへの参加は、事前登録や当日の受付でもOKなど方法が違ってきます。スポーツイベントへの参加を検討する時には、参加方法、日時、参加費用などをしっかりと確認した上で、お子さんの年齢に合わせて参加するイベントを決めるようにしましょう。
まとめ
今回は、スポーツの秋の由来からイベント情報まで、さまざまな内容でご紹介してきましたがいかがでしたか?暑さも落ち着き澄んだ空気が気持ちよく感じる季節なので、何かにチャレンジしてみたいという気持ちも膨らみますよね。適度なスポーツは健康維持にも役立ちますが、無理な運動は逆に体を壊してしまいます。自分の体調ともよく相談しながら、無理のない範囲でスポーツの秋を気持ちよく楽しんでみましょう。