小さな黄色い花を咲かせるたんぽぽは、公園や道端、アスファルトの隙間や道路の淵などでも比較的多岐にわたって見る機会も多く、幼い頃から慣れ親しんだ身近な植物ということができるのではないでしょうか。
春になるとたんぽぽの小さな花を見ることで、癒されたり元気をもらったりするものですよね。
しかし、みなさんはそんなたんぽぽの開花シーズンや種類、花言葉について詳しく知っていますか?
理解しているという人は意外と少ないのではないでしょうか。
今回は、そんな意外と知らないたんぽぽについてまとめました。
この文章を読んで、今年はまた違った視点で春の訪れを感じるのはどうでしょうか。
この機会にぜひ参考にしてみてくださいね。
たんぽぽって一体なに?
春になると、道端や公園、道路の淵などにも咲いていることの多いたんぽぽですが、みなさんはたんぽぽについてどのくらいご存知ですか。
そこでここでは、そんな身近で黄色くかわいいたんぽぽについてまとめました。
たんぽぽは、道ばたや公園などに自生する、多年生植物のキク科の一種と言われています。
だいたい3月から4月ごろになると、菊に類似した黄色い花が咲くのが特徴です。
他のキク科の植物と同様に、舌状花と呼ばれる小さな花の集まりで1つの花を作り上げており、合計5つの花びらをつけることでたんぽぽという花を構成しています。
葉をよく観察してみるとぎざぎざがあり、花は実になると独特の白い冠毛をつけ、風邪で飛ぶことによって種子を飛散させ繁殖します。
このように、たんぽぽは強い生命力の持ち主ともいえ、公園などの環境の整った場所だけでなく、アスファルトの隙間などから生えたりすることも多々あります。
みなさんも知らなかったたんぽぽについての情報が少しはあったのではないでしょうか。
この機会にたんぽぽについて勉強して、今年の春は観察してみるのもいいかもしれませんね。
たんぽぽの種類について
外出すると、街でもよく見かける機会の多いたんぽぽという花ですが、みなさんはそんなたんぽぽにいくつかの種類があることをご存知ですか?
知っていても、その種類の数や名称、見分け方を答えられる人は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回はそんな知られざるたんぽぽの種類についてご紹介しましょう。
春になると黄色い花を咲かせるたんぽぽは比較的どこにでも咲いている事が多く、身近な花という感じがしますよね。
しかし、近年外で見かけることのできるたんぽぽのほとんどは外来種であると言われています。
「セイヨウタンポポ」という名称のついている外来種ですが、現在の日本においては約8割のたんぽぽがセイヨウタンポポ、あるいは交雑種であるとされています。
では、それらの違いは一体何なのでしょうか。まとめてご紹介します。
まず在来種には、北海道・東北地方などで見られるエゾタンポポという種類や関東・中部地方のカントウタンポポ、長野県以西で生息するカンサイタンポポ、関東地方以西のシロバナタンポポなど、多くの種類があります。
これに対して、日本で見ることのできる外来種のたんぽぽはセイヨウタンポポとアカミタンポポの2種類が日本全国に分布しているとされています。
たんぽぽの外来種と在来種の見分け方というのは非常に簡単で、総苞片と呼ばれる場所の形の違いで見分けることができます。
茎の根元にある弁のようなものを総苞と呼びますが、この場所が反り返っているかもしくは閉じているかというもので判断します。
総苞片が閉じているたんぽぽが在来種であり、総苞片が反り返っているものが外来種ということができます。
稀に混雑種である場合では、この特徴を用いた見分け方が困難な場合もありますが、総苞片の違いはつぼみの段階でも綿毛になってしまっても必ず異なるものであるといえます。
みなさんも気になった方はぜひこの違いを参考にして判別をしにいって見てくださいね。
たんぽぽの花言葉とは?
黄色くて小さな花可愛らしく、種をつけると白色の綿毛が特徴的なたんぽぽは、日本において非常にメジャーな花であるということができます。
ではそこでみなさんは、たんぽぽに込められた意味について知っていますか?
ここでは、そんなたんぽぽに込められた意味や花言葉についてご紹介しましょう。
そもそも、たんぽぽの花言葉には、「真心の愛」という意味や「愛の神託」、また「思わせぶり」などの意味が込められていると言われています。
このように、たんぽぽの花言葉には、愛に関する意味の言葉が多くありますが、それはもともとヨーロッパ諸国にてたんぽぽを用いた恋の占いをしていたとされる風習から由来されていると指摘されています。
確かに、花占いという言葉があるように、花を用いた恋占いというのは聞いたことがありますよね。
そのため、「神様が恋の行方を教えてくれる」という意味から発展して、「神のお告げ」という花言葉も存在すると言われています。
また、たんぽぽは綿毛になると風で飛んでしまうという形態から「別離」という意味の別れを意味する花言葉もあります。
愛らしい見た目をしたたんぽぽに似合った趣深い花言葉が多いですね。
たんぽぽがきれいに咲く時期は?
公園や道端などでも見かけることの多いたんぽぽですが、みなさんはその開花時期を知っていますか?
春になるとよく出会う植物であるということはご存知かもしれませんね。
ここでは、そんなたんぽぽの開花シーズンや、見頃についてご紹介しましょう。
たんぽぽは、春の暖かい時期に咲く植物であるというのが世間一般のイメージなのではないでしょうか。
地域によっても違いはありますが、だいたいたんぽぽは3月から5月ごろに咲くとされており、その最盛期は4月であると言われています。
桜前線と同じように、温度によって開花の時期に多少の差がありますので、九州地方のような暖かい地域では2月ごろから見かけることができますし、東北や北海道などといった寒さの厳しい地域では6月ごろまで咲く場所もあります。
アスファルトの隙間などからも花を覗かせ、生命力が強いということでも名高いたんぽぽですが、意外にも開花してから花が咲いていられる期間というのは短く、およそ7日から10日とも言われています。
また、日本に多く生息するセイヨウタンポポなどといった外来種のたんぽぽは、日本原産である在来種のたんぽぽの開花シーズンとは大きく異なり、春から秋にかけてと非常に長い間咲くため、注意が必要です。
食用としてのたんぽぽの魅力
公園や道路の淵、道端などでも見かける機会の多いたんぽぽという花は、出会うと春の訪れを感じ、穏やかな優しい気持ちになれる植物ですよね。
比較的幼い頃から馴染み深く、身近な花ともいうことができますが、みなさんはたんぽぽが食用としても用いられていることを知っていますか?
ここでは、そんな食用としても愛されるたんぽぽについてまとめました。
たんぽぽを食べるということは、栄養素の面から見ても理にかなっていると言えます。
葉や茎には小松菜やほうれん草と同様に、ビタミンAや鉄分、カルシウムなどを多く含み、根は漢方の生薬などで用いられるほどの栄養価の高さがあるとされています。
その栄養価は、道端に咲いているものでも採る時期を意識すれば違いはないと言われていますが、薬品やペット等の影響による汚染も考えられますので、なるべく食用のたんぽぽを購入するようにしましょう。
近年は、ノンカフェインブームにより、「たんぽぽ茶」や「たんぽぽコーヒー」というものも人気を集めていますが、これらは、たんぽぽの根っこの部分を使用したものになります。
もちろん根だけを調理するのでも構いませんが、葉っぱや茎なども美味しく食べることができますよ。
一般的には緑黄野菜と同じような料理方法で食すことが可能ですが、おひたしや野菜炒め、天ぷらなどにして食べると美味しいと言われています。
たんぽぽは成長するとアクや苦味が出てきて、野草独特の風味がきつくなります。
その場合は調理前に下準備として水に晒したり下茹でしたりすると食べやすくなります。
新鮮なものであればサラダとして食べてもいいですね。
これを機会に春の味覚として今年はぜひたんぽぽを食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
春になると黄色くて愛らしい花を咲かせるたんぽぽは、道路の淵やアスファルトの隙間、公園や道端など、多くの場所で見かける機会があり、比較的馴染み深く身近な植物であると言えるのではないでしょうか。
そこで今回は、そんなたんぽぽについて開花時期や花言葉、種類などについて合わせてご紹介しました。
外来種と在来種の見分け方のポイントやたんぽぽの花言葉に込められた意味など、ご存知でなかった人も多いのではないでしょうか。
暖かい地域から桜前線のように咲き始めるたんぽぽは、まさに春の訪れを伝えるものともいえるでしょう。
この機会にぜひ、今回の文章を参考にして今年はまた違った視点を持っての春の訪れを楽しんでみてはいかがでしょうか。