病気やケガで入院して退院した後は、ばたばたしていますよね。
そんな中でもお世話になった方々には快気祝いを贈りたいですよね。
快気祝いにはいくつかのマナーがあります。
内容だけでなく、時期や相場も決まっているので注意しましょう。
快気祝いの簡単な手順やマナーを紹介したいと思います。
快気祝いと快気内祝いの違いは?
快気祝いと快気内祝い、言葉はよく似ていますよが、内容は少し異なるのです。
どちらもケガや病気で入院した際に、お世話になった周りの方へのお礼や感謝の気持ちが込められますが、「快気祝い」とは、ケガや病気が完全に治っている状態で贈るお返しなのです。
通院や自宅療養も無くなった状態なら「快気祝い」です。
完全に治療を終えているので「全快祝い」と同じ意味だと考えて良いでしょう。
「快気内祝い」は完全にケガや病気が治っている状態ではなく、まだ自宅療養や通院が必要な場合に贈るお返しです。
完全に治ってはいませんが、お見舞をいただいた方々に退院の報告をしたい時に贈ります。
「お見舞い返し」と同じだと考えて良いでしょう。
快気祝いと快気内祝いは状態によって使い分ける必要があるので注意しましょう。
快気祝いの時期は?
快気祝いを贈る前に、まずは電話やお手紙などで元気になったことを伝えましょう。
その後に快気祝いを贈るという流れです。
退院したことを伝えないまま外でバッタリ会ってしまうと、気まずくなるのでまずは報告しましょう。
親しい方にはメールで連絡しても良いのですが、職場の上司や目上の方には失礼にあたることもあります。
職場の上司や目上の方には電話かお手紙で伝えましょう。
快気祝いは退院してすぐに渡すものではありません。
元気になったことは早く伝えたいものですが、体が本調子に戻ってからで大丈夫なのです。
目安としては、退院してから10日後以降がよいでしょう。
10日以降から、遅くても30日までにはお返しをしましょう。
相手のお家に訪問する場合には、日時を決めて時間に遅れないようにしましょう。
約束した時間よりも少し遅れて訪問するのがマナーです。
遠方の方には贈る手配をする時間も含めて考えましょう。
何日までに、という決まりはないのですが、あまり遅くなると相手も気になってしまいます。
しかし万が一症状に不安がある場合には快気祝いは遅めに渡しましょう。
快気祝いを渡した後に再入院してしまうと、相手の方が別の症状だと思いまたお見舞いに来てくださる可能性があるからです。
退院した方の症状を見て判断しましょう。
また、ずっとお世話になった病院の方に快気祝いを贈りたいと思う場合もあるでしょう。
しかし、病院によってはお礼を一切受け取らないという所もあるのです。
お渡ししても良いのなら、ナースステーションに訪問しましょう。
全員に渡るような小包装されているお菓子やジュースなどが人気です。
賞味期限が長く、持ち帰れる物が便利です。
喜ばれる快気祝いの品物は?
快気祝いの品物で喜ばれるのが、消える物(食べ物や洗剤など、後に残らない物や洗い流す物)がおすすめです。
洋菓子や和菓子などは若い方の多い所で喜ばれますし、「病気を食べた」という意味もあります。
夏場ならゼリーや水ようかんの詰め合わせも人気です。
目上の方にはコーヒーやお茶づけのセットも喜ばれます。
洗剤や石鹸は毎日使うものですから相手の方の負担になりませんし、ケガや病気が後に残りませんようにとの意味もあります。
匂いには好みがあるので洗剤や石鹸は避けたいという方に人気なのがタオルの詰め合わせです。
その中では最近では「今」「治った」という語呂合わせから「今治タオル」も人気があります。
親しい間柄でしたら相手の好みに合わせてギフトを作るのもおすすめです。
自分では買う事はないかもしれないけれど、もらったら嬉しいという物をチョイスする方法もあります。
職場やグループからお見舞いをいただいた場合には、お返しの数が合うか注意しましょう。
多いのはジュースやお菓子の詰め合わせなど、一人一人が持ち帰れる物です。
快気祝いの品物には金額の相場もあります。
いただいた物の半額程度を目安にすると良いでしょう。
お見舞いに現金をいただいた場合には、その半額か3分の1ほどの金額が目安です。
感謝や御礼の気持ちなので渡す時にも一言添えましょう。
快気祝いの品物に悩んだ場合には、快気祝いのギフトカタログを活用しましょう。
金額ごとにギフトカタログがあり、その中から好みの物を選んでもらえるため人気です。
ギフト専門店の方も最近の人気商品を教えてくれるので、相談してみましょう。
いただいた物よりも高い金額の物、現金や金券を贈るのはマナー違反です。
また、記念品などの残る物を贈ることもマナー違反なので注意しましょう。
入院中にいただいた金額や商品をメモしておけば、退院してから困ることはありません。
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快気祝いののしはどうすればよいの?
のしには「外のし」と「内のし」があります。
「外のし」は包装紙の上からのしをかける方法で、入学祝や出産祝いなどで使用します。
「内のし」は直接商品に貼り、包装紙の中にあるので表からは見えません。
そのため控えめにしたいお祝い事に使用します。
快気祝いは自分が回復したという喜びのおすそ分けなので、控えめにしたいため内のしをえらびます。
のしを選んだら次は表書きです。
快気祝いの場合は、のしの上部にそのまま「快気祝」と書きましょう。
下部には入院していた方の名前が入ります。
姓だけでもフルネームでもどちらでもかまいません。
正式には毛筆で書くのですが、最近では筆ペンやサインペンでの記入も多くなっています。
上司や目上の方には毛筆をおすすめしますが、親しい方なら筆ペンやサインペンでも良いでしょう。
しかしボールペンはNGなので注意しましょう。
水引にはいくつか種類がありますが、快気祝いに使うのは「結び切り」です。
結び切りは繰り返さないという意味があり、快気祝いには紅白の結び切りを使用します。
もう一つの「蝶結び」は何回繰り返しても嬉しいお祝い事で使われるので注意しましょう。
快気祝いのお礼状の書き方は?
お見舞いに来て下さった方や、お世話になった方にはお礼のお手紙を書きたいですよね。
回復したこともお知らせしたいし感謝の気持ちも伝えたい、お礼状には書きたいことがたくさんあります。
ですが、快気祝いのお礼状の書き方は一般的なお手紙と同じで良いのでしょうか?
まずは基本的な書き方をご紹介します。
快気祝いのお礼状では文面構成がほぼ決まっています。
1.時候の挨拶:こちらはメッセージカードの場合には省いてもかまいません。
2.病気やケガなどで入院していたので心配をかけてしまったことのお詫び
3.お見舞いやお見舞いの品をいただいたことへのお礼:お詫びとお礼は同時に
簡潔にまとめましょう。
4.退院したことや、退院した後の報告:こちらは挨拶の後に
入ることもあります。
何月何日に退院したという記述があっても良いでしょう。
退院後の報告は相手の方に今後どうするかというお知らせで、
心配のかからないようにお伝えしましょう。
5.快気祝いを贈るというお報せ:追伸として最後に書くこともあります。
6.相手の方の健康を気遣い、
書面での簡単なお礼であることのお詫び:最後に簡潔にまとめます。
手紙を書いた日にちは忘れずに記入しましょう。
形式は上司も知人も同じです。
知人の場合には少しくだけた文章でも良いのですが、形式は守りましょう。
注意する点は「ますます」「次々」という重ね言葉を
使わないということです。
病気やケガを繰り返さないようにという意味があります。
手紙を書くことが苦手な方にはギフトショップに注文して印刷してもらうという方法もあります。
参考文もオリジナルの文もあるので苦手な方は利用してみましょう。
快気祝いの渡し方
快気祝いは退院してから10日以降に渡すのが基本的なマナーですが、日にちはいつでも良いのでしょうか。
お祝いですから大安に渡すのが良いと考えがちですが、あまりこだわってしまうと、職場に復帰した後に快気祝いを渡すことにもなりかねません。
また、先方にも都合があるので大安にはこだわらなくても大丈夫です。
年配の方や地方によっては気にされる方もいるので、事前に確認するものよいでしょう。
渡す際には「その節はお見舞いありがとうございました」という一言を添えましょう。
まとめ
快気祝いは日常に戻る第一歩です。
快気祝いにはいくつか決まりがありますが、要点さえ守ればそれほど難しくありません。
急いでしなくてはいけない物でもないので、ゆっくりと落ち着いてこなしましょう。
大切なのは無事に退院したという事を伝えて相手に感謝を述べる事です。
お見舞いに来てくださった方、心配してくださった方へ快気祝いで感謝を伝えましょう。