3月や4月に入ると退職、転勤をする方も多いでしょう。
日本では遠くへ離れてしまう方がいる時に餞別を渡す風習がありますよね。
職場で異動をする際に「餞別にどうぞ…」なんて言われてプレゼントなどをもらったことのある方もいるかもしれません。
社会人になると餞別をもらったり、贈ったりする機会は増えることでしょう。
そんな餞別ですが、意味やマナーをきちんと知っていますか?今回は餞別の意味や正しいマナーについてご紹介したいと思います。
餞別ってどんな意味があるの?
餞別の本当の意味を知っていますか?現代で餞別といえば転勤や退職、転居や留学などでお世話になった人が旅立つときに贈るプレゼントや金銭の事をいいます。しかし、昔は餞別の意味合いが少し異なりました。昔は旅に出る人のために宴や金銭を渡すことを餞別といったそうです。
昔の旅路は現在のように交通機関などが発達しておらず、危険や困難が付きものでしたので旅に出る人の安全を願って宴を催し、旅費の足しにと金銭を渡したそうですよ。
餞別は“はなむけ”とも言うことがありますよね。
卒業式の日に先生から「はなむけの言葉を贈ります」なんて言われたことがある方もいることかと思います。餞別の“餞”は“はなむけ”とも言って、「馬の鼻向け」を略した言い方です。「馬の鼻向け」は旅立つ人が乗る馬の鼻先を行き先に向けて安全を祈願した風習だったそうですよ。平安時代の「土佐日記」に“うまのはなむけ”の記述があったようですから日本で古くからある風習なのです。
餞別、のし紙はどれを選べばいい?
退職や転居、留学などさまざまなシーンで餞別を贈ることがありますよね。職場などで餞別を贈る際はのし紙を使うこともあるかと思います。
のし紙を付ける場合、餞別は表書きなどいろいろとありますので注意して記入する必要があります。
例えば退職する場合、退職の理由によってのし紙の種類を変更しなくてはなりません。基本的に退職の場合は紅白蝶結びののし紙で、表書きは“御餞別”もしくは“祝定年御退職”、“御礼”、“御祝”とします。
表書きを“御餞別”とする場合、目上の方へは失礼となってしまいますので、“おはなむけ”や“御礼”、“御祝”としましょう。これは退職以外にも転居や留学なども一緒ですので注意してくださいね。
他にも目上の方へ贈る場合、個人名で贈るのは失礼ですので部署名を記入しましょう。個人で贈りたい場合は表書きを“おはなむけ”とすれば問題ありません。
他にも結婚退職の場合は紅白結び切りののし紙で表書きは“御結婚御祝”としましょう。
退職以外にも新婚旅行へ出かける方に餞別を贈る場合ものしは紅白結び切りのものを選びましょうね。
餞別の平均金額は?
餞別の平均金額は退職なのか転居なのか、個人で渡すのかグループでまとめて渡すのか…などその都度のシーンによって金額が異なります。
定年退職する方へグループで渡す場合は千円~5千円程度、個人で渡す場合は5千円~3万円程といわれています。この金額も定年退職する方との関係や役職にもよって異なります。定年でない退職の場合、グループで渡す場合は5百円~3千円程度、個人ならば3千円~5千円となっています。
退職以外にも転居の場合、友人同士で渡す場合は3百円~3千円程度、個人ならば3千円~3万円です。
新築祝いの場合は金額が異なりますので注意してくださいね。
金額に差がありますが、退職の際などは会社によって金額が決められていることもありますので周りの方とよく相談して決めた方が良いでしょう。
餞別にふさわしくないギフトとは?
退職や転居などをする方がいたら餞別を贈ることもあるでしょう。もちろん金銭でも良いのですが、ギフトを贈りたいなと考えている方は何を贈れば良いのか悩んでしまいますよね。
お世話になった方を思って心を込めて選べば相手も喜んでくれると思いますが、餞別のギフトに適していないものもあるので注意が必要です。例えばハンカチは手巾という漢字を使い、“てぎれ”や“縁を切る”なんて意味につながってしまいますし、スリッパやマット、靴下などは踏みつける物のため、目上の方へ贈るのは避けた方が良いなんていわれているのです。
他にも目上の方に贈る場合、かばんや時計、文房具も“勤勉なさい”という意味があるので注意してくださいね。
ギフトに人気の花を贈る際にもシクラメンは“苦”や“死”が入るので選ばない方が無難です。こうしてみると、つい贈ってしまいそうな物がたくさんありますよね。いろいろと餞別のギフトに適さない物をご紹介しましたが、おすすめのギフトもありますよ。
大きな白い花をつけるダリアは花言葉が“感謝”ですからお世話になった方へ贈るのにピッタリです。まっさらな白い色は新しい生活のスタートさせる後押しにもなってくれるでしょう。
基本的に餞別のギフトを選ぶ際は自分では買わないようなちょっと上質なものを選ぶと喜ばれるかと思います。新天地で新しい生活をスタートするようなら生活用品を贈っても喜ばれるかもしれません。ただ持ち歩きの事も考えると大きくてかさばる物は避けた方が良いかもしれませんね。
特に食品を贈る際には、常温で賞味期限が長いものを選ぶと良いでしょう。餞別を贈る上で大切なのはお世話になった方への感謝の気持ちですので、相手がもらって困らないものにしましょうね。
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ナッツを手軽に味わえるスクエア状の焼き菓子。粒が残る程度に細かく砕いたことで、口の中でナッツとフレーバーが程よく香るサクッと軽い食感に仕上がりました。
餞別にお返しは必要?
一般的に餞別にお返しは必要ないとされていますが、もちろんお返しをしても問題ありません。お返しを考えている場合はいただいた金額の半分をお返ししましょう。ただ、基本的に餞別にお返しは必要ないですから、お礼の気持ちを込めてお菓子など送る程度で良いかと思われます。
転居や転勤、旅行などで新しい土地に行かれる場合は、その土地の名産品や特産品を贈ると喜ばれるかもしれませんね。お返しを送る際はつながったご縁ですので縁を切らないよう、お礼状を添えるのも忘れないようにしましょう。近況報告も兼ねて、新しい土地で元気に暮らしている様子や一度遊びに来てくださいなどと入れるともらった相手もうれしいことかと思います。
旅行で餞別をもらった際には直接お土産を渡して旅での出来事を話すのも良いですね。
まとめ
餞別は日本人にとって感謝の意を表す贈答の風習ですよね。
社会人になると餞別の機会も増えてくるかと思います。そんな時にお世話になった方へ心を込めて餞別を贈れば、できたご縁を切らずに済むかもしれませんよ。餞別をもらうと嬉しいものです。
いろいろとマナーはありますが、退職や転勤などをする方がいたら餞別を贈ってご縁をつなげてくださいね。
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