「孫の日なんて記念日があるの?」「孫の日はどんな記念日?!」など、孫の日という記念日があることすら知らなかった…という人も多いのではないでしょうか?あまり耳にすることのない「孫の日」ですが、一体いつ行われているのか?どんな由来があって行われるようになった記念日なのか?どのようにして過ごす日なのか?など、孫の日についてお伝えします。
孫の日とは?!
日本の記念日はたくさんありますが、実は「孫の日」という記念日があることをご存じでしょうか?実際、「孫の日なんて聞いたことがない」という人も多い、まだまだ知名度の低い記念日だと思います。
「孫の日」の始まりは1999年で、日本記念日協会によって認定を受けた立派な記念日なのです。昔の日本では、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒遊ぶお孫さんの姿をあちらこちらで見かけましたが、現在では育った環境や住んでいる環境や少子化などの影響もあり、おじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんと一緒にいる姿を見かけることも少なくなってきました。
このような現代の状況を少しでも変えて「おじいちゃん・おばあちゃんとお孫さんが少しでも一緒に過ごして、コミュニケーションをとってお互いの関係を深められるように」との願いが込められています。
1999年より毎年10月の第3日曜日を「孫の日」として制定されており、2019年は10月20日が「孫の日」にあたります。いくつになってもかわいくて仕方がないのが、お孫さんの存在ですよね。
お孫さんと一緒に過ごせるための「孫の日」はまだまだ新しく知名度は低いものの、人と人とのふれあいが少なくなってきた現代にとって必要な心温まる記念日として大切といえるでしょう。
孫の日の由来
「孫の日」の始まりは、少子化などによって売れ行きの下降気味の百貨店が考案したことです。昔は子供たちがたくさんあふれ、百貨店などの子どもに関連する商品も飛ぶように売れていましたが、だんだんと子どもの数は減って行き、少子化の波はとどまることをしりません。
「これは困った…」と少子化による影響を大きく受けた百貨店などが、「下降し続ける状況を少しでも改善しなくては」という意図と、販売促進につながってくれるようにとの願いを込めて日本百貨店協会が提唱したことが、「孫の日」が制定された由来です。
おじいちゃんやおばあちゃんは、お孫さんの喜んでくれる顔がなによりもうれしく感じます。百貨店に行き、孫の服やおもちゃ・道具などを選んでいる姿は見ている側まで幸せな気分になるほどです。
孫のために足を運んでくれる、おじいちゃんやおばあちゃんが増えてくれれば販売促進にもつながり、百貨店の物を贈ることでおじいちゃんやおばあちゃんとお孫さんとのコミュニケーションをとる機会を与えることにもつながります。
もともとは、貨店側が少子化による景気の落ち込みを少しでも改善できるようにと始められた「孫の日」も、これからもっと人々に浸透していくことで、減少しつつある孫とのふれあいの時間が生まれるすてきな記念日へとなることでしょう。
孫の日に行われたイベント
1999年に制定されてからこれまでの間、「孫の日」に開催されたイベントは、思いの外いろいろとあります。過去に行われた催しの中には、ある動物園では孫の日におじいちゃんかおばあちゃんのどちらか一人とお孫さんの二人一組ならば入園料が無料という、粋な計らいもありました。
ほかにも、「孫の日」におじいちゃんかおばあちゃんとお孫さんの組み合わせなら普段の料金の半額で利用できる遊園地や、お孫さんを連れての入浴ならお孫さんの分は無料になる銭湯、おじいちゃんやおばあちゃんが無料でろくろを体験できる陶芸教室などがありました。
どのイベントも、おじいちゃんやおばあちゃんとお孫さんの組み合わせであれば、無料になったり割引してもらえたりと、孫の日を一緒の時間を過ごすことで得られるすてきな催しです。
2019年の「孫の日」に開催されるイベントには、東京玩具人形協同組合が抽選で50名の方には孫の日にお孫さんへおもちゃが届く企画や、イオンモールではそれぞれの店舗でおじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんに手紙を書くというイベントが計画され、所定の日に店舗に行けばお孫さんに手紙を書く専用のはがき(先着300名、一人2枚までなどの条件あり)が用意されているようです。まさに、販売促進と親睦を深めるための両方を兼ね備えた催しといったところでしょう。
孫の日にプレゼントは必要?
おじいちゃんやおばあちゃんにとって気になるのは「孫の日には、プレゼントを渡す記念日なの?」という疑問ではないでしょうか?
販売促進の意味を込めて「孫の日」を制定した百貨店からすれば、少しでも多くのおじいちゃん・おばあちゃんにお孫さんにために何か買ってプレゼントを贈ってほしいというのが本音でしょう。実際のところ、「孫の日」にお孫さんにプレゼントを必ず渡す必要はありません。プレゼントを渡してもよいし、渡さなくてもよいのです。
最近、よく見けるようになったのが、敬老の日のお返しとして「孫の日」にプレゼントを贈るおじいちゃん・おばあちゃんの姿。「孫の日」の1カ月前にあたることから敬老の日のお返しを兼ねて、お孫さんにプレゼントを贈ろうというものです。
プレゼントを渡してもプレゼントを渡さなくてもお孫さんのおじいちゃん・おばあちゃんに対する気持ちに変わりはありません。「プレゼントをくれるからおじいちゃんが好き」「プレゼントをくれないおばあちゃんは嫌い」といった損得勘定をもつお孫さんはいないので、純粋に「孫の日だからプレゼントをしたい」といった人だけプレゼントを贈ればよいのです。
「孫の日」は、クリスマスやお誕生日のようにプレゼントを贈るのが当たり前の記念日ではないので、プレゼントをするかしないかは、全ておじいちゃんやおばあちゃんの心ひとつといったところでしょう。
孫の日の過ごし方
大好きなお孫さんにすてきな「孫の日」を過ごしてもらうには、どうするのがよいのだろう?と頭を悩ませているおじいちゃんやおばあちゃんがいるかもしれませんが、このように過ごさなければならないといった決まりはありません。
お孫さんと一緒に料理を作りたい、動物園や遊園地に行ってみたい、公園で遊んでみたい、温泉や旅行に行って一緒に話でもしながらのんびりと過ごしたいなど、お孫さんとしてみたいことはたくさんあるのではないでしょうか。
小さい頃から習い事などをする子も多い現代では、普段、なかなかお孫さんと関わりをもつことができません。いつもはなかなかコミュニケーションをとることができないからこそ、「孫の日」だけはお孫さんと水入らずを楽しむ時間を過ごしたいものです。
お孫さんはおじいちゃんやおばあちゃんのことが大好きなので、特別に何かをしてあげなくても一緒に過ごすだけで喜んでくれるでしょう。お互いにかけがえのない、すてきな時間を一緒に過ごすことで自然とコミュニケーションが深まることが「孫の日」の本来の過ごし方といえそうです。
また、「孫の日」のプレゼントの有無についても、特にプレゼントを渡す予定ではなかったけれど、「お孫さんと出かけたら、ついプレゼントを買ってあげたくなって結果的にプレゼントをあげた」なんて流れになることもあるかもしれませんね。
「こうしなければならない」といった決まりのない記念日だからこそ、自然体でお孫さんとふれあいながら過ごしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
まだ知らない人の方が多い「孫の日」ですが、おじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんのことをかわいくて仕方がない気持ちを伝えられる、お孫さんと同じ時間を過ごせる大切な記念日ではないでしょうか。お孫さんと一緒に過ごすことで、これまで分からなかったお孫さんの気持ちや意外な一面などを知ることもできるかもしれません。
一年に一度だけ訪れる「孫の日」がおじいちゃんにとって、おばあちゃんにとって、お孫さんにとってすてきな一日になるように過ごしてみてはいかがでしょうか。