わかめはみそ汁や蕎麦などの具材、または酢の物としても食卓を飾る海藻の1つです。
あまり難しいことを考えずに、当たり前のように食べているという方も多い食材であるかもしれません。ですがふと、「わかめってどんな栄養があって、効果が期待できるのだろう?」と考えると、そこまで知らないという方も多いですよね。
わかめには日本人に欠かせない栄養素がたくさん入っていますし、スーパーなどでも見かける馴染み深いもの。そこでこちらではよりわかめを食べたくなるように、魅力や詳細をご紹介していきます。
日本海域独特の海藻「わかめ」の特徴と生態
わかめを当たり前のように食べている日本人にとって、あの深緑色の海藻が諸外国でも食べられているかどうかを気にしたことがあるでしょうか?
実はわかめは日本海域でしかとれない海藻であり、コンブ科。茹でた後こそ緑いろになりますが、もともとは褐色の色見が特徴です。わかめははじめからスーパーなどで販売されている色ではない、ということになりますね。わかめの色合いはフキサンチンという成分で最初は赤っぽい色をしているのですが、クロロフィルという成分が熱にあたることで緑色に変わっていくという仕組み。
確かに海などで褐色の海藻が浮かんでいるのを、目にしたことがある人もいるかもしれません。まさにあれが、わかめの本来の色なのです。
またわかめを購入する時に生わかめ、乾燥わかめなど種類があって悩んだ方もいるのではないでしょうか。
わかめを湯通ししただけのわかめを主に生わかめと呼び、パックに入れられて販売しています。さらにそれを美味しいさキープのために塩蔵したものを、塩蔵わかめ。塩蔵わかめをより日持ちさせようと作られたのが、乾燥わかめなどと呼びます。味としてはそこまで変わりませんが、これらの違いはほとんど日持ちするかどうかだと考えて良いでしょう。
わかめは海藻の中でも最も市場にでまわる率の高いもので、秋口になると成長をはじめ春に枯れてしまいます。そのことからも、新春のわかめが最も質のよいものとされています。
わかめの生態ですが、実はわかめの根は自ら養分をすいとることができません。わかめは岩の上などに根を張っているように見えるのですが、これも張っているというよりはわかめ自体を支えているというだけのもの。
とはいえ、わかめには根や葉、茎などという区別もないので、個体そのものをわかめひとくくりに呼ぶのです。
わかめの栄養素は豊富!
わかめの栄養素は「髪に良い」などとされています。
若白髪のある場合はわかめを食べなさい、などとする声を聞いたことはないでしょうか?これは迷信に近いものであるとされていますが、このように言われる理由はわかめには昔から栄養素が豊富であるとされているから。特にミネラルは豊富であり、このミネラルは髪の毛の成長に欠かせない存在です。
わかめには海中で育ったことで、そのミネラルがとても豊富なのですね。それ以外にわけまえの栄養素で注目すべきは、食物繊維。わかめは昆布や海苔よりも食物繊維が多いのですが、より特化しているのでがアルギン酸やフコダインという食物せんいになります。この2種類の食物繊維は水に溶けるものなのですが、細胞の間に貯められているものなのです。
これらはわかめが海中にあるものだからこその成分であり、陸上で暮らしている人間には中々摂取することができないもの。だからこそ、わかめを意識的に食べる必要性があるのです。またわかめには骨や皮膚などの体の成長を促す機能を成長させる、ビタミンAが豊富。ビタミンの種類としてはBやCも豊富なので、エイジングケアも期待されているのです。
実際にはわかめを食べて髪の毛が生える、白髪が減るなどという話がどれだけの効果があるのかわかりませんが、これだけ栄養素が含まれているということは髪の毛や頭皮にも当然効果があるといわれても不思議ではありませんね。
わかめを食べるとどんな効果があるの?
わかめには、とても栄養素が豊富であるというお話はしました。
栄養をたくさん摂ることができるということは、当然体にも良い効果があることが予測できますよね。わかめを摂取することで得られる効果ですが、まずは血液トラブルなど。血液トラブルとは高血圧や血糖値など、直接病気と関わってくるようなものといっても過言ではありません。
それを予防してくれることで、生活習慣病になるのを防いでくれるのです。また食物繊維が豊富であることから、腸内環境を良くしてくれたり便秘改善の効果も。他にも美肌効果、爪や髪の毛の成長を促す成分も多く含んでいます。
何よりわかめに多く含まれているヨウ素は、甲状腺ホルモンの一種であり、自律神経などを整える働きもあります。比較的ヨウ素を多く含んでいる海藻類ではありますが、その中でもわかめは特別であると言われているのです。代謝に関係する栄養であるヨウ素は、意識的に摂取したいところ。
またわかめはあまりイメージがないという方もいるかもしれませんが、カルシウムも豊富です。さらにそのカルシウムを上手に体にとりこむために必要なのが、マグネシウム。なんとわかめにはそのどちらも豊富に含まれているため、一度で栄養素を効率的に摂取することができるということなのです。
カルシウムは当然骨を丈夫にしたり、歯を作る大事な成分。特にお子さんや女性の方などに、カルシウムはとても重要と言われています。意識的に摂取することも大事ですが、わかめなどと一緒に料理を楽しみながら栄養を摂りこむのもおすすめです。
わかめを上手に摂取するには調味料がカギ
わかめの栄養素が十分すぎるほどあることはわかりますが、わかめだけを食べ続けるわけにはいきませんよね。
そこでどのようにしたら、わかめを上手に摂取できるのでしょうか?実はその答えは、調味料にあります。わかめはそのまま食べると何も味がなく、磯の香りがほのかにするだけ。
もちろん刺身と一緒に飾り付けをするなどの時にも役立ちますが、味付けをすればそのまま料理として食べる事ができるのです。例えば味噌やお酢といった、和食として摂取できそうな調味料。これは日本人として味に馴染みのあるものですし、わかめの味わいが好みではないという方でも、調味料と混ぜることでわかめの存在感を消すこともできます。
もしもわかめの味わいを楽しみたいという方や、新鮮なわかめの味わいを楽しみたいという時はわさびだけなどと言うこともあるでしょう。また中華料理としても、わかめはとても重要な食材となっています。わかめはその食感と癖のない味わいから、味の比較的はっきりした中華料理との相性は抜群。コンソメや鶏ガラだし、またごま油と合わせてもぴったりですね。
わかめを上手に摂取したいということであれば、ぜひ調味料にこだわってみてください。
わかめのレシピあれこれ
わかめを使った料理を作って、健康的な生活を送りたい!そう考える方も多いことでしょう。ですが肝心のわかめのレシピを知らないと、作りたい料理も作れないものです。
そこでこちらでは、わかめを使ったレシピをご紹介していきます。
・ツナとわかめのポン酢和え
材料
・ツナ缶を1缶
・塩蔵わかめ50g
・玉ねぎを半分
・ポン酢 大さじ1.5杯
作り方
①わかめを茹でて一口大に切りましょう。
②ツナ缶の油をあけ、きれたらボールに大きめにほぐします。
③玉ねぎをせんぎりにして水にさらしておきます。
長すぎると味わいが薄くなってしまうので、気を付けましょう。
④全てをボールで合わせるだけ!
・まぐろのぬた
材料
・刺身用のまぐろ100g
・しょうゆ大さじ半分
・わけぎ半分
・もどしたわけぎ50g
調味料:酢味噌
・みそ大さじ半分
・みりん大さじ4分の1
・砂糖大さじ4分の1
・酢大さじ4分の1
・溶き卵少々
作り方
①まぐろは一口サイズにカットし、醤油をふりかけ味を染み込ませて
おきます。
②用意したわかぎは沸騰したお湯でさっとゆで、取り出したら半分にわけて
巻いていきます。
③わかめは適当な大きさにカット
④酢味噌の材料を混ぜて、調味料を作ります。
⑤器に盛り漬けたら、酢味噌をかけてできあがりです。
まとめ
こちらではわかめの意外にも知られていない高い栄養素や、効果的な摂取の仕方をまとめてきました。
わかめはそれだけでは塩味や、磯の香りがするものというだけで、癖のない味わいが大衆うけする食材であります。だからこそ様々な調味料との相性が良く、どんな風味の良さもだすことができるともいえるでしょう。
日頃はわかめみそ汁しか知らないという方でも、いろんなレシピに少しわかめを足すだけで、色合いも味わいも変えることができます。
栄養摂取するということを考えても、意識的に摂取してみてくださいね。