皆さんは「初冬」と言うとどのようなイメージを持ちますか?
少し肌寒くなり、薄手の上着を一枚羽織るようなイメージがありますよね。
秋が過ぎ、本格的な冬を目前にする時期によく耳にするようになる初冬という言葉ですが、詳しくはいつの時期を表すのでしょうか。
またどんな食べ物や風習、行事などがあるのでしょうか。
この記事では初冬について、食べ物や風習、時候の挨拶などをご紹介します!
初冬とはいつの時期のこと?
日も短くなり、昼間も秋風が肌寒さを感じさせるようになる頃、「初冬の訪れが来た」などとよく聞くようになります。では実際にはいつの時期のことを指すのでしょうか。
定義としては11月7日の立冬から12月6日の大雪の前日までとされています。本格的な冬の訪れを目の前に、寒さが少しずつ厳しさを増してくる季節のことを表しますので、おおよそこの1ヶ月と考えてよいでしょう。
初冬に旬を迎える食べ物って何があるの?
秋の味覚を十分に楽しんだあとのこの季節ですが、この時期の旬の食べ物にはどんな物があるのでしょうか。
では、初冬に旬を迎える食べ物をご紹介します。
*ごぼう*
旨味が強く、歯ごたえや独特の風味や香りがあります。和食には欠かせない食材です。
名産地:青森県
*自然薯*
長芋のような粘り気があり、すりおろしたりそのまま食べたりします。栄養価も高く、とろろや和え物に使用されます。
名産地:北海道
*生姜*
11月に旬を迎えます。お寿司のガリをはじめ、料理の風味づけや臭い消しなどにも欠かせません。
名産地:高知県
*鯖*
マサバや関サバが旬を迎えます。脂乗りがよく身に甘さがあります。煮付けや照り焼きなどに使用されます。
名産地:茨城県、大分県
初冬の食材を使ったレシピをご紹介!
この時期は寒さが日に日に増し、体調を崩しやすい季節です。しっかり栄養あるものを食べ、冬に備えたいものですよね。そんな時期におすすめの旬の食材を使ったレシピをご紹介します。
*豚肉とごぼうの柳川風*
《材料(2人分)》
- 豚肉:150g
- ごぼう:50g
- 玉ねぎ:1/2個
- 卵:2個
- みつば:お好み
- 醤油:大1と½
- 砂糖:小1
- だし汁:3/4カップ
*作り方*
- ごぼうはささがき、豚肉、玉ねぎは食べやすく切る。
- 油を熱したフライパンに1を入れて炒め、醤油、砂糖、だし汁を加えて煮詰める。
- 卵を回しかけ、蓋をして半熟になったらと皿に盛り付け、三つ葉を乗せて完成。
※タンパク質や食物繊維、ビタミンも豊富で栄養満点です。ごぼうの風味と甘辛い味付けが合い、ご飯が進む一品です。ご飯に乗せて丼にして食べるのもおすすめです。
*自然薯とオクラのめんつゆ和え*
《材料(2人分)》
-
- 自然薯:120g
- オクラ:4本
- めんつゆ:大1/2
- 水:大1
- 梅干し:1個
- 大葉:2枚
*作り方*
- 自然薯は皮をむき拍子切り、オクラは塩を入れた鍋で軽くゆで、食べやすい大きさに、大葉は千切りにする。
- ボウルに1.めんつゆ、細かくした梅干し、水を加えて混ぜて完成。
※簡単にでき、自然薯のシャキシャキした食感が心地よい一品です。疲労回復にも効果的です。
*鯖のマスタード揚げ*
《材料(4人分)》
- 鯖:1尾
- 片栗粉:少々
- ピーマン:お好み
- 塩:少々
- マスタード:大4
- ウスターソース:大4
- ケチャップ:大2
*作り方*
- 鯖を一口大に切り、マスタード、ウスターソース、ケチャップに漬けて下味をつける。
- ピーマンは一口大に切り、油で揚げて塩を軽く振る。
- 鯖の汁気を切り、片栗粉をまぶして揚げ、皿に鯖、ピーマンを盛り付けて完成。
※マスタードがアクセントになり、魚が苦手な方でも食べやすい一品です。簡単に出来るので忙しい日でも手軽に魚を食べられます。
初冬に咲く花ってどんな花?
冬に咲く花というと何が思いつきますか?改めて考えてみるとあまり思いつかないものですよね。実は初冬には名前は知らなくても見たことがあるという花はたくさんあるのです。
そんな、初冬に咲く花を花言葉と併せてご紹介します。
*ポインセチア*
真っ赤な花を咲かせます。
日本では「猩々木」と名付けられました。これは大酒飲みで赤い顔をした猩々という 動物に似ていることからついたと言われています。
花言葉:祝福
*山茶花*
中国語でツバキという意味の山茶に由来し、山茶花(さんさか)が訛ったものだとされます。 赤や白、ピンクの花を咲かせます。
花言葉:ひたむきさ
*葉牡丹*
黄色の花の中心がピンク色をしている可愛らしい花です。 英語では観賞用のキャベツなどと呼ばれます。
花言葉:祝福
初冬に飛んでいる鳥の種類って何?
先ほどは初冬の花を紹介しましたが、空を見上げると鳥が自由に飛び回っています。ではそんな鳥ですが、初冬にはどんな種類の鳥が飛んでいるのでしょうか。
以下にご紹介します。
*カケス*
鳩ほどの大きさの鳥で、カラスの仲間です。九州よりも北で見られ、グレーの羽の中に一部の青色の羽を持ちます。
*ムギマキ*
スズメほどの大きさでヒタキの仲間です。カラスザンショウなどの実を食べ、胸が黄色をしているのが特徴です。
*アカハラ*
ムクドリほどの大きさでツグミの仲間です。胸から腹にかけてオレンジ色をしており、寒くなる冬にはより南へ渡り冬を越します。
初冬の風習やイベントって何があるの?
段々と寒くなり、外出する足取りが重くなるこの時期ですが、どんな行事や風習があるのでしょうか。名前は聞いたことがあるけれど、時期に行われるとは知らなかった、という行事もあるかもしれませんね。
この時期の主な行事としては、
があります。
それぞれ以下に詳しくご紹介します。
*文化の日*
「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として定められた祝日で、日本国憲法が公布された日です。国民にこの日に公布されましたが、実際に施行された日は憲法記念日の 5月 3日にあたり、ゴールデンウイークの1つです。
なお、日本の憲法は平和や文化を重視しているため、文化の日と名付けられ、この日には文化的な催しがあったり、博物館などの入場料が無料になったりします。
*ユネスコ憲章記念日*
1946年の11月4日にユネスコ憲章が発行されたことによる記念日です。世界遺産条約などを採択し、近年では日本の富士山が世界遺産に指定され、注目されました。
*勤労感謝の日*
「勤労を尊び、生産を祝い、国民を互いに感謝しあう日」とされている日です。
国民の義務である勤労ですが「日本人は働きすぎ」と世界からも言われるほどサービス残業や長時間労働をする傾向があります。精神的、体力的な健康を維持するためにも見直したいところです。
*酉の市*
神社で熊手が売り出されたり、屋台が出るなど、賑わうお祭りです。11月の酉の日に開催されます。酉の日とは干支の酉に当たる日のことで、12日毎に巡ってくる日です。
*七五三*
子どもが3歳、5歳、7歳の年の11月15日に子供の成長を願う行事です。
由来やお詣りについてご案内します。
○由来
昔は医療が発達しておらず、「7歳までは神の子」と言われるくらい子どもの死亡率が高かったのです。そのため、子どもが無事に成長できるようにと、さまざまな儀式が行われてきました。
七五三という名前は、3歳の男女の「髪置き」、5歳男子の「袴着」、7歳女子の「帯解き」のお祝いに由来があると言われています。
髪置きとは男女ともに丸坊主だった髪を3歳から伸ばし始めること、袴着は男の子が袴を着始めること、帯解きとはそれまで紐で結んでいた着物を、大人と同じように帯で締めるようになることです。これらの行事をまとめて七五三と言うようになりました。
○お詣りについて
七五三のお詣りは神社にて、通常の参拝と同じように行います。御祈祷を希望する場合は、 事前に、初穂料や時間などをお詣りする神社へ尋ねておきましょう。
記念撮影については、当日に撮影する人も多いですが、慣れない着物と行事で子どもに負担がかかるので、前撮りをすることをおすすめします。お詣りが終わった後、食事会をする場合もあります。その時は子どもの好きなメニューを出してあげると良いでしょう。
初冬の候って?時候の挨拶の使い方をご紹介
文書や手紙を作成する際、冒頭や結びに時候の挨拶は欠かせませんよね。この時候の挨拶ですが、正しく使えなかったり使い方が合っているか悩む時はありませんか?そこで、初冬の時期に使える冒頭と結びの例文をいくつかご紹介します。
*冒頭文の例文*
- 初冬の候、皆様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 初冬の候、日ごと寒さも厳しくなるこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
- 初冬の候、暖かい布団が恋しくなる季節となりましたがいかがお過ごしでしょうか。
*結びの例文*
- 向寒のみぎり、体調を崩されませんようご自愛下さい。
- 朝夕の寒さが増してくるようになりました。くれぐれもお身体にはお気をつけ下さい。
- ご多忙の折ではありますが、風邪など召されませんようにご自愛くださいませ。
※結びで心遣いの気持ちを一言添えるととても温かい文章になるので、相手に喜ばれます。
まとめ
初冬を詳しく調べてみると、いろいろな行事や食べ物、花などがありましたね。この季節は特に体調を崩しやすい時期でもあるので、旬の食べ物で体力をつけて冬の寒さに備えたいものです。
旬の食べ物は他の季節と比べ味もよく、栄養価が高いのが特徴です。
ぜひ旬の食材を味わって初冬の季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。