秋も終盤に近づき、涼しさを感じるようになるこの時期を表す言葉に晩秋があります。
この時期になると耳にする機会が多くなりますよね。
では、詳しくはいつの時期のことなのでしょう?
また、この時期の旬の食べ物や行事、風習などについてご紹介します。
晩秋とはいつの時期?
晩秋と聞くと秋の終盤、冬に近い時期の印象がありますが、実際はどうなのでしょうか?定義としては10月8日の寒露から、11月7日の立冬の前日までとされています。
現在の9月下旬から11月上旬を指す旧暦の9月だといわれることもあるようですが、冬の訪れを感じる季節ということでおおよそ10月8日から11月7日の1ヶ月と考えて良いでしょう。
晩秋の旬の食べ物って?
秋は食欲の秋ともいわれ美味しい食べ物が次々と旬を迎えます。
では具体的にはどんな食べ物があるのでしょう。
以下に名産地と併せてご紹介します。
1.じゃがいも
1年中出回っているイメージのじゃがいもですが、実は10月からが旬なのです。甘みが強く、食卓には欠かせない食材です。
名産地:北海道
2.柿
鮮やかで艶があり、切ると茶色の模様が特徴的な果物です。追熟することでさらに甘さが増します。
名産地:和歌山県
3.さつまいも
秋の味覚の代表的な食材です。特におやつの素材として人気で、栄養価が高く保存も効き、保存することでさらに甘さが増します。
名産地:鹿児島県
4.鮭
身がしっかりしており、脂乗りがとても良いのが特徴です。刺身で食べるのも良いですが、火を通してムニエルや炊き込みご飯などにしても絶品の食材です。
名産地:北海道
旬の食材を使ったレシピをご紹介!
忙しい生活をしているとどうしてもレトルト食品やコンビニ食材、お弁当に頼りがちになり、栄養が偏ってしまう恐れがあります。そんな時に手軽にでき、栄養も取れる簡単レシピがあったらとても助かりますね。毎日忙しくて自炊できない、そんな方のために手軽にできる晩秋の食材を使ったレシピをご紹介します。
*鮭とポテトのチーズ焼き*
*材料(2人分)
- 鮭:2切れ
- 塩・コショウ:少々
- じゃがいも:1個
- 玉ねぎ:1/2個
- シメジ:1/2パック
- チーズ:40g
- 醤油:小2
*作り方
- 鮭に塩・コショウをふり、油を熱したフライパンで軽く焼き、取り出しておく。
- じゃがいも、玉ねぎは食べやすい大きさに切り、レンジで柔らかくしておく。
- 油を熱したフライパンに2、シメジを入れて炒め、鮭を戻し醤油で味を整える。
- チーズをのせて蓋をし、溶けたら皿に盛り、完成。
※タンパク質やビタミン、食物繊維、カルシウムを簡単に補えるため、寒くなるこの時期におすすめです。
*さつまいもサラダ*
*材料(2人分)
- きゅうり:1/2本
- さつまいも:120g
- レーズン:20g
- プロセスチーズ:30g
- 塩・コショウ:少々
- マヨネーズ:少々
*作り方
- きゅうりは輪切りにし、塩もみしておく。
- さつまいもを一口大に切り、茹でて潰す。
- ボウルにさつまいも、きゅうり、レーズン、一口大に切ったチーズを加え塩・コショウ、マヨネーズで味を整えて完成。
※簡単にでき、さつまいもの甘さが引き立つ一品です。お弁当や作り置きにも便利です。
*鮭とニラのチヂミ*
*材料(2人分)
- 鮭:2切れ
- 卵:2個
- ニラ:1わ
- 小麦粉:お好み
- ごま油:少々
*作り方
- 鮭は骨を取り、ニラ、鮭を食べやすい大きさに切る。
- ボウルに小麦粉、卵、1を混ぜ合わせごま油を敷いたフライパンで焼いて完成。
※お好みでマヨネーズやポン酢で食べると良いでしょう。材料も少なく、鮭の旨味が引き立つ一品 です。
晩秋に咲く花ってどんな花?
秋は紅葉のイメージが強く、肌寒さを感じることの多いこの時期ですが、どんな花が咲いているのでしょうか?以下に花言葉と併せてご紹介します。
1. シクラメン
紫色の花を咲かせ、身のついた茎がらせん状に丸くなる性質を持ちます。ギリシャ語のらせんを意味するキクロスが由来とされています。
花言葉:内気
2.ヒイラギ
白色の花を咲かせます。葉にトゲがあり、触るとヒリヒリすることから、「ひひらく(疼く)」と呼ばれたことが由来とされています。
花言葉:用心深さ
3.サフラン
紫色の花を咲かせ、黄色のめしべが伸びているのが特徴的です。アラビア語で黄色の意味を持つサファランが由来とされています。
花言葉:歓喜
晩秋の時候の挨拶って?
時候の挨拶は使う時期や使い方に決まりがあり、難しく感じられるかもしれません。また、長年の気候変動や、年によっても様子が違います。
こちらで紹介した例文を参考に、時々によって使い分けてくださいね。
*冒頭文の例文*
- 晩秋の候、貴社ますますご清栄のこと とお慶び申し上げます。
- 晩秋の候、穏やかな秋日和が続きます が、いかがお過ごしでしょうか。
- 晩秋の候、秋も深まりめっきり寒くなりましたが、お変わりないで しょうか。
*結びの例文*
- 冬めく風も感じられるようになりまし たので、どうぞご自愛下さいませ。
- 実りある晩秋をお過ごし下さいませ。
- めっきり冷え込むようになりましたの でどうぞお身体にはお気をつけ下さい。
晩秋の行事や風習って何があるの?
冬も近づき、肌寒さが一段と増してくる晩秋の季節ですが、この時期にはどんな風習や行事があるのでしょうか?この時期の主な行事としては、
があります。
では、それぞれの行事について詳しくご紹介します。
1.スポーツの日
スポーツに親しみ、健康な体をつちかう日です。元々は1964年10月10日に東京オリンピックが開催された日を記念して制定された祝日ですが、日曜日と月曜日を連休にしようというハッピーマンデー制度により現在の第2月曜日になりました。 ※2020年に「体育の日」から「スポーツの日」と名称が変更となりました。
2.えびす講
誓文払い10月は神無月とも呼ばれるように日本中の神様が出雲に集まるという言い伝えがあります。その中でも唯一家運隆盛、商売繁盛の神であるえびす様だけは家の留守を守るために残りました。そのえびす様を慰めるために始まったとされたことに誓文払いが由来されたと言われます。
3.十三夜(栗名月)
別名栗名月とも呼ばれ、十五夜の約1ヶ月後にあたります。十五夜に次いで美しい月だと言われ、十五夜と同じようにお月見をする風習があります。
どちらか一方しかお月見をしないことを片見月と呼び、縁起が悪いとされます。この十三夜はすっきりと晴れ、綺麗に見えることが多いことから十三夜に曇りなしという言葉もあります。
4.秋の土用
夏に土用があるように、実は各季節それぞれ土用の日があります。土用とは雑節の1つで、二十四節気を補うために考えられた暦です。
万物は木、火、土、金、水の5種類から成るという五行思想より、春は木、夏は火、秋は金、冬は水とし、この中間にある季節の変わり目を土とし、土用と名付けられました。各土用の日には季節の変わり目で体調を崩しやすいことから、旬の食べ物を食べて体力つけようという意味もあります。
2022年の秋の土用は10月20日頃から11月6日頃です。
毎年おおよそこの18日間にあたり、秋の土用には辰の日に「た」の付くものや青いものを食べると良いと言われ、大根や玉ねぎ、さんまなどを食べる風習があります。旬のさんまに大根おろしを添えて玉ねぎ入りのお味噌汁を付けるなどすると胃腸にも優しく、栄養もたっぷり取れますね。
5.ハロウィン
子供たちがtrick or treat!(おやつをくれないといたずらするぞ!)と言いながら近所の家を回るイベントです。日本でもハロウィンイベントが各地で行われるようになり、仮装して楽しむ人が多くなりました。
かぼちゃを飾るのは、古代ケルト民族の祖先の霊を迎える儀式において、ご先祖さまが迷わないようにとかぼちゃのくりぬき提灯を飾っていたことに由来します。
また、ケルト文化において10月31日は死者の霊とともに悪魔や魔女が悪さをすると考えられており、そんな言い伝えから不気味なハロウィンの雰囲気が出来上がったとも言われています。
ハロウィンにお菓子をもらう風習につい ては、ヨーロッパのソーリングという仮面を被った子どもが近所を巡ってお菓子をもらうイベントに由来されると言われています。
おまけ!世界のハロウィンイベントをご紹介!
日本では、仮装したり、お家でパーティをして楽しむことが多いハロウィンですが、世界ではどんな過ごし方をしているのか気になりませんか?そこで、世界のハロウィンイベントをいくつかご紹介します!
*アメリカ ボストン*
魔女の街として有名なボストンでは世界中から自称魔女がたくさん集まります。その出来栄えが素晴らしく、クオリティが高いため、来る人を楽しませてくれます!
*ルーマニア*
吸血鬼もハロウィンには欠かせないおばけですが、ルーマニアはこの吸血鬼の発祥の地です。ルーマニアはドラキュラのモデルにもなったヴラド公の故郷であるドラキュラ城があり、そんなドラキュラ城で開催されるドラキュラツアーは特に不気味でスリル満点です。度胸のある方はぜひ参加してみて下さい!
*メキシコ*
色とりどりの骸骨で町中が埋め尽くされ、明るい雰囲気が特徴的なイベントです。メキシコでのハロウィンは戻ってきた死者と楽しもう!と考えられているため、不気味な雰囲気がなく誰でも楽しめます。
*アイルランド*
アイルランドはハロウィン発祥の地とされ、小さな町に約5000人以上の人が集まり、にぎわいます。その規模はかなり大きく、見ごたえがあります。機会があればぜひ訪れたいイベントですね。
まとめ
晩秋についてご紹介しましたが、いかがでしたか?この時期にはさまざまな風習やイベントなありますが、日本ならではのお月見から世界に通じるハロウィンまで興味深いものがたくさんありましたね。
最近、ハロウィンは若い人にも多く認知されていますがお月見などの古い文化はあまり馴染みがないようです。
スーパーなどでは、お月見の日に合わせておまんじゅうを売り出すなど身近にも季節を感じられるものがたくさん潜んでいます。
普段の生活の中で、秋を見つけて楽しんでみてはいかがでしょうか。