有名な楽曲のタイトルでもお馴染みの花、スイトピー。
まるで蝶々のような可愛らしい花びらは、可愛らしくもあり大人っぽくもあり、不思議な魅力があります。
香りが良いことからポプリとして使われることも多く、様々なプレゼントとしても人気なのです。
そんなスイトピーですが花言葉の意味や、種類、開花時期などをご存じでしょうか。
もしも知っていたら、花を選ぶときや鑑賞するときにも知識が役にたつことでしょう。
こちらでは意外にも知られていないスイトピーについて、まとめていきます。
スイトピーの開花時期や特徴は?
スイトピーと聞くと、ピンクや薄い紫の可愛い花という印象がある方もいることでしょう。
80年代に一世を風靡した楽曲で「赤いスイートピー」という名前のものがありましたが、実は赤いスイトピーは当時存在しませんでした。
スイトピーはパステルカラーのものが多く、イメージとして浮かびやすいのはピンク色ではないでしょうか。
ピンク色と言いましても濃い色見ではなく、淡くほんのり色がついている程度で、いかにもふんわりとした女性に似合いそうな柔らかいカラーが印象的でした。
そんなスイトピーの開花時期ですが、大体4月から6月頃で、まさに暖かい陽気の春の花代表格といえます。
ただ最近はスイトピーにも種類があることと、アレンジメントなどでの需要も高いことから、通年通して入手することができる花の1つでもあります。
お花屋さんなどに行くと、スイトピーが目に入るので季節感を感じないこともありますよね。
知られていませんが、スイトピーは実はマメ科の植物。
ツルを伸ばし、支柱などに巻き付きながら成長していきます。
あの可愛らしい蝶々のような花をつけ終わった後は豆が実るのですが、花の印象と違い豆には毒があるので注意しましょう。
豆なら食べる事ができるのでは?と思われがちですが、スイトピーはマメ科のレンリソウ属にはいります。
人が口にして良いとされているマメ科の植物は、「マメ科のエンドウ属」なのです。
食卓に並ぶ、エンドウ豆などがこの種類ですね。
スイトピーの種類は?
スイトピーと一口に言っても、実は種類が多いのです。
スイトピーは世界で愛されている花なのですが、全て足すとその種類は100種とも。
そのうち日本では、大体4種ほどが自生しています。
ただ贈り物などをする際に花屋さんで見るスイトピーは冬咲きのものが多く、音室で育てられているので季節が外れていても入手することができるのですね。
スイトピーはまず季節ごとに咲く種類が違い、春・夏・冬に咲く3種類に分けられます。
こちらでは簡単に、スイトピーの種類をまとめていきましょう。
①日本生まれのロイヤルホワイト
白さが美しいまさに純白のスイトピーで、ドイツの国際花メッセで最優秀賞を受賞した日本が誇るスイトピーの品種です。
大きな白い花びらが特徴的です。
②ダイアナ
濃い目のパステル系のピンクがある花びらで、花束などに混ぜるとメリハリが出て映えます。
③ステラ
純白というよりもクリーム系の花びらがキュートな品種、一番店先で見かけるスイトピーでもあります。
④ムジカスカーレット
比較的パステルカラーが多いスイトピーですが、2012年に改良されたこの品種は赤紫色の大人っぽいカラーが魅力的です。
⑤ハニーレモン
名前の通り黄色い可愛い品種で、スイトピーの中でもあまりないカラーが特徴的です。
アレンジメントしやすく、黄色い薔薇などと一緒に組み合わせることも多い花でしょう。
⑥ブルーリップル
ブルーの花びらと吹きかけ模様が特徴です。
➆キューピットステラ
スイトピーの中でも変わっている品種の1つで、ステラの突然変異から生まれました。
スイトピーの中でも4種類しかない、つぼみ形の花びらが特徴です。
⑧シルキーピーチ
淡いピンクがかかった白いスイトピーで、ほんのり桜の色にも見えます
ふわっとしているボリューム感が特徴、そのためアレンジなどをしやすい花となります。
➈ビオラ
ビオラは比較的庭先に飾りやすく、ハンギングプランターとしても人気です。
可愛らしい小さな花弁は、本当に庭に咲く蝶々のようです。
➉恋式部
式部の変異種として2015年から販売されています。
複色が綺麗なスイトピーで、室内を飾るだけで綺麗だと評判です。
スイトピーの花言葉や名前の意味とは?
花にそれぞれ花言葉があることは、花に詳しくない方でも有名ですよね。
たかが花言葉といえど、されど花言葉。
あげる人によっては気にされることもありますので、しっかりスイトピーの花言葉を知っておくことも重要です。
まずスイトピーの名前ですが、甘いという英単語の「スイート」と、豆という意味の「ピー」を合わせて出来ました。
先ほどもご紹介しましたが、スイトピーはマメ科の植物なので「ピー」は納得ですね。
肝心のスイートですが、スイトピーは甘く香る花として知られています。
とても香りが良いので、スイートな香りのマメ科の植物ということで、この名が付けられたのですね。
学名上は「ラティルス」と呼び、極めてという意味の「ラ」と原動力の「ティルス」が組み合わさってできました。
原動力という意味合いから、薬の意味を含むとも言われています。
またスイトピーの花言葉は、可愛らしくパステルカラーが綺麗である花びらに反し、少し寂しいものでもあります。
- 青春のほのかな喜び
- 別離
- 門出
- 優しい思い出
です。
ただスイトピーは国により、色で花言葉が違うとも。
ピンクは「繊細」で白は「ほのかな喜び」と言われる国もあると言われているので、各国で調べるのも興味深いですね。
またこの花言葉はスイトピーの花びらが、まるで今にも花びらから飛び立ちそうな蝶々の様であるということから作られたといいます。
少し悲しい思いがある一方で、大事な人の門出を祝う、その様な気持ちも込められているのでしょう。
そもそも花言葉とは何?
花を贈る時、現在では当たり前のように花言葉を気にしてますが、花言葉の始まりはどこからなのでしょうか。
実ははっきりわかっていないのですが、19世紀のヨーロッパではすでに思い人に愛を伝えるために植物に例えた文章を読んでいたということがわかっています。
「薔薇の様に情熱的な」、「ゆりの様に可憐な」などと表現すると、わかりやすいでしょうか。
これらが貴族たちの間で流行ると、シャルロット・ラトゥールというフランス人女性が、花言葉だけをまとめた図鑑を作り上げました。
この図鑑の中では、どうしてその花言葉がつけたのかということも明確に書かれており、どうやらこの図鑑をきっかけとして「花言葉」という言葉が人々の間に定着していったことが推測されます。
日本に花言葉という概念が入ってきたのは明治時代。
ここで初めて花言葉を知った人々でしたが、日本は当然ながら気候も風土もヨーロッパとは違います。
また文化や思想などの違いからも、ヨーロッパから伝わったものを改良していく方法をとり始めました。
こうして日本人は日本に自生している花も含め、独自の観点で花言葉を多数生み出すことになるのです。
花は今でも品種改良などにより、その種類は増えています。
それらの花言葉に関しては、生産者が作っていたり、日本花普及センター、または輸入した人物が造っているのだといいます。
卒業時期に、スイトピーやその他の花を贈ろう!
スイトピーの花言葉は「門出」などという意味合いが強く、卒業式などで贈るのがおすすめです。
決して悲しい別れではなく、あくまで別々の道を進む明るい別れ。
そんな時にぴったりなのが、蝶々が今にも空に飛んでいきそうなスイトピーなのです。
また1月の誕生花でもあるスイトピーは、その月のお誕生日の方にあげるのもオシャレですよね。
ですが花言葉が「別離」「門出」などであることから、人によっては気にすることもあるでしょう。
またスイトピーの花言葉の「別離」が気になる方は、アルストロメリアなどの花束もおすすめ。
アルストロメリアの花言葉は、「未来への憧れ」です。
華やかな未来を夢見る姿が、目に浮かびますよね。
他にも花言葉が「親愛の情」である、フリージアの花束なども良いですね。
春は出会いと別れの季節ではありますが、花束などに思いを託し、できるだけ後悔のないように前を向いて進んでいきたいものです。
まとめ
こちらではスイトピーの花言葉の意味や、開花時期などについてお話ししてきました。
昔から大事なシーンに贈りたいものといえば、癒し効果のある綺麗な花。
花言葉が別離や門出であるスイトピーは、小さい花びらがとても綺麗なお花です。
卒業シーズンなどに大切な誰かに花束を贈りたい、そう思うことがあったらぜひスイトピーをあげてみませんか?
その方との別れを惜しみつつ、相手の未来に幸があることを祈ってあげたいですよね。