贈り物と言われると誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントなどを思い浮かべますよね。
他にも日本にはお中元やお歳暮、お祝い事や内祝いなどのお返しなど日ごろからさまざまな贈り物の風習があります。
直接会って手渡しするのが良いのでしょうが、距離が離れている場合、直接出向くと相手も恐縮してしまうこともありますよね。
そんな時は郵送で贈り物を送る方が多いでしょう。郵送で贈り物を送る時、皆さんは正しいマナーで送れていますか?
今回は郵送を利用する際の正しい贈り物の送り方などをご紹介したいと思います。
贈り物を郵送するときの正しいマナーとは?
百貨店などに行って、贈り物を郵送する際はプロの店員さんへ聞けば問題ないかと思います。しかし、自分で送らなければならない、または贈りたいなんて時もありますよね。そんな時のために郵送時の正しいマナーを確認しておきましょう。
誕生日のプレゼントなどはラッピングしたものをそのまま送るかと思いますが、お祝いの贈答品などにはのし紙を付けますよね。
郵送でのし紙の付いた贈り物を送る時に気を付けたいポイントは「のし紙を付ける際は内のしにする」です。のし紙は包装紙の外側にのし紙を掛ける“外のし”と包装紙の内側にのし紙を掛ける“内のし”があります。
一般的に“外のし”でのし紙を付ける機会が多いかと思いますが、いただいたお祝いのお返しに使えわれる内祝いなどの場合は控えめな印象の“内のし”にするかと思います。郵送時も“外のし”を使っても問題はありませんが、“内のし”にしてのし紙を傷付けないようにしましょう。
次のポイントは「宛名書き」です。郵送で送る場合は宛名書きが必要ですよね。
親戚や友人などへ送る場合は、普段通りに相手の住所や名前を書けばよいですが会社関係の方へ送るとなると注意が必要です。
例えば取引先へ贈り物を送る場合、一般的にその会社の社長宛てに送ります。個人へ送る場合もあるかと思いますが、そのようなときは相手の部署名や肩書を必ず記入してください。人数の多い会社などですと、誰に宛てて郵送したか分からなくなってしまう可能性があります。送り先の会社へ失礼にならないよう、宛名は細かく書くようにしてくださいね。
最後のポイントは「贈り物を郵送する場合は添え状も送る」です。
添え状は送り状とも呼ばれているもので簡単に言えば“感謝の気持ちを伝える手紙”です。簡潔な添え状ならば贈り物に同封しても良いですし、贈り物に同封しないで手紙として送っても問題ありません。ただし手紙として送る場合は贈り物が届く1~2日前には相手へ届くように手配してくださいね。
郵送での送る場合の注意点は?
初めて贈り物を郵送するとなると方法や包装の仕方などどのようにすれば良いのか悩みますよね。
日本では郵便局や宅配便など、さまざまな配送手段がありますが共通して言えるのは「贈り物を郵送できる状態にしてから配送を取り扱っている店舗に持ち込む」という事です。もちろん自宅まで集荷をお願いすることも可能ですが、この際にも郵送できる状態にしておきましょう。
贈り物は傷が付かないようにパッキンなどで包み、段ボールなどで発送する場合は中で贈り物が動いてしまわないように隙間を埋めましょうね。
贈り物以外の段ボールなども新品を使うと印象が良くなりますよ。ボロボロの段ボールを使うことのないようにしましょう。
添え状・送り状の正しい書き方は?
郵送で贈り物を送る際には添え状の準備も必要とご紹介しましたが、正しい書き方はご存じでしょうか?親しい間柄なら一言添えるだけでも問題はないと思いますが、会社関係の方や目上の方に送る場合などは一言添えるだけでは失礼となってしまうので注意が必要です。
決まった形式はありませんが、いくつかポイントがあります。ポイントの一つとして、書き出しに季節の言葉を入れる時候のあいさつを書きましょう。
例えば、お歳暮を送る際は季節が冬ですから「年の瀬も押し詰まり、ご多忙のことと存じます」などと書き出しましょう。
次のポイントは相手への感謝の気持ちを書くことです。お祝い事やそのお返し、お中元やお歳暮もお世話になった方への贈り物ですので、相手への感謝の気持ちを入れてください。香典のお返しなどでも葬儀に来ていただいた際の感謝の気持ちを入れるようにしてくださいね。
感謝の気持ちの後は贈り物について一言、書いてください。
例えば「感謝の意を込めまして、心ばかりの品物をお送りいたします。」などの後には「お気に召しましたら幸いです。」と続けて贈り物について書きましょう。また末文や結語を入れるのもポイントです。締めくくりのあいさつとして「ご多幸をお祈り申し上げます」などと書くと良いですね。最後に日付と署名をすれば添え状は完成です。
このような流れで添え状を作成してみましょう。相手への感謝の気持ちを忘れずに、気持ちを込めて書いてみてくださいね。
お祝い事の贈り物をする際に避けた方がいい品物はある?
お祝い事の贈り物を選ぶ時、相手の好みや家族構成によっても何が適しているのか悩みますよね。その際、縁起の悪いもの・語呂合わせが良くないものは避けましょう。
例えばギフトに使いやすいと思われがちな日本茶ですが、実はお祝い事の贈り物にはあまり適していません。日本茶は弔事に多く使われるイメージがありますので選択しないようにしましょう。他にも櫛は“苦”や“死”という連想をさせてしまい語呂が悪く、歯が欠けてしまうこともあり縁起がよくないとされています。櫛の他にはハンカチは手巾という漢字を使いますので“てぎれ”や“縁を切る”なんて意味につながってしまいますし、スリッパやマット、靴下などは踏みつける物のため、目上の方へ贈るのは避けた方が良いなんて言われているのです。目上の方に贈る場合、かばんや時計、文房具も“勤勉なさい”という意味があるので注意してくださいね。
結婚のお祝いに包丁や陶器の食器を贈りたいと思う方もいるかもしれませんが、とがった鋭利なものは“縁を切る”という意味に捉えられてしまいますし、陶器の食器は“割れる”ことを連想させてしまいます。病気やけがの回復を祝う快気祝いにも鉢植えは“根が付く”とされて縁起が悪いです。
花を贈りたい場合もシクラメンや菊は“苦”や“死”が入るので選ばない方が無難ですよ。お祝い事の中に新築祝いもあると思いますが、新築祝いに適さないとされている物もあります。鍋やフライパン、トースターやコンロ、ライター、灰皿、キャンドルなどは火や煙を連想させてしまいますので避けましょう。他にも壁に穴を開けて使用する絵画なども選択しないようにしましょうね。
こうしてみると、つい贈ってしまいそうな物がたくさんありますね。
お祝い事に贈り物を送る際にはこのような縁起が良くないとされる品物は避けて選ぶようにしてください。ただ最近では贈る相手が気にしない、または希望するなどの事で避けた方がよい品物も贈ることが増えてきているそうです。相手が喜んでくれる物が一番ですので希望を聞いてみると良いかもしれませんね。
海外に贈り物を送る場合の注意点は?
友人や家族、親戚が海外に住んでいる場合、国によって日本から送れない品物もあります。送っても送り先の国で禁制品とされている品物は税関で没収されたり、返送されてしまいます。例えばアメリカではオリーブオイルや植物などを日本から送れませんし、イギリスでも野菜や果物は送れません。他にも国によってはマヨネーズや塩も禁制品とされていますので注意が必要です。禁制品の他にも女性のおしゃれのためのマニキュアや香水、一部の化粧品などは危険物とされますので送れません。
郵便局のホームページを確認すれば何が送れないのか確認が可能ですので迷ったら調べてみてくださいね。
送れない物ばかりで何を贈ったら良いのか迷ってしまいますよね。
もし友人などが結婚を機に海外へ引っ越した際には日本の伝統的なグッズを選ぶのも良いでしょう。手ぬぐいや風鈴、扇子などは海外生活の中で日本を思い出せるアイテムですし、海外で日本的なものを持っていると現地で輪を広めるきっかけになるかもしれません。海外にいると「日本で売っているこれがあったら…」とか「日本のアレが食べたい!」なんてこともあるかと思いますので本人に何が欲しいか聞いてみるのも良いですね。
まとめ
郵送で贈り物を送る場合、マナーや送り方など気を付けた方がよい点などいろいろとあります。
子供の時と違い、大人になると正しくマナーを守ることは大切ですよね。お祝い事やお返しなどさまざまなシーンで贈り物を送る機会があると思いますが、ぜひ相手の立場に立って何なら喜んでくれるのかなどを考えてみてください。
相手を思う気持ちはおのずと伝わるものです。贈り物を送って、人との輪を広げてみてくださいね。