自分の周りの人が出産をしたら、お祝いをしてあげたいと思うものですが、実際には何を贈ったらよいのか悩んでしまいますね。
初めて出産祝いを贈るときには、何を贈ればよいのか見当もつかない人が多いし、赤ちゃんの生まれる季節によって、必要なものや喜ばれるものは違います。
今回は出産祝いを贈るときに気になる時期や相場、喜んでもらえる品物とのしについて説明します。この記事を読めば、自信を持って出産祝いを贈れますよ。
いつ贈る?出産祝いの「時期」
赤ちゃんの生後1週間から1カ月までの間が、出産祝いを贈るためにちょうどよい時期です。
この時期なら安心して贈れますから、覚えておきましょう。
赤ちゃんが生後1週間になる前では、ママは出産直後のために、とても疲れた状態ですし、まだ入院中のママが多いでしょう。
病院に出産祝いを持って駆けつけるのは遠慮して、ママが退院して落ち着いてから贈るとよいですね。
生後1カ月で赤ちゃんはお宮参りをします。初めてのお参りで、赤ちゃんが氏神様に氏子だと認められ、みんなの仲間入りをする節目の行事です。
そしてパパやママはお宮参りを目安に、出産祝いへのお礼として出産内祝いを贈ります。
お宮参りを過ぎて出産祝いを贈ると、すでに出産内祝いを贈ってしまった後ということがあります。
赤ちゃんを迎えて忙しい思いをしているパパやママに、二度手間をかけさせないためにも、出産祝いを贈る時期は逃さないようにしてください。
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立場で変わる、出産祝いの「相場」
出産祝いの相場はパパやママとの関係によって違います。パパやママと近い関係の場合や、お祝いをあげる人の年齢が高い場合(会社の同僚よりも上司の方が、高めの金額のお祝いを出します)、お祝いの金額も高くなるものです。
両親など近い親族なら、10万円以上の高額なお祝いを出すこともよくあります。これは、パパやママへの金銭的な援助という意味があるためで、特別な例といえるでしょう。
そのほかの親族は、1万円から3万円が相場です。
一般的には弟や妹よりも、兄や姉が多くお祝いを出しますから、兄弟や姉妹でお祝いをするなら、事前によく金額について打ち合わせをしておくことが必要です。
会社の同僚、友人などは5千円が目安です。
親しさの度合いによって、3千円ということもあれば、1万円ということもありますから、相手との関係をよく考えて金額を決めてください。
金額が高ければ問題がないと思う人もいるでしょうが、高価なお祝いが相手を恐縮させてしまう場合もあります。
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出産祝いに喜ばれる「品物」
実際には、出産祝いにどんな品物を贈ると喜ばれるのでしょうか。
普通は贈り物には、消え物と呼ばれる食べたり飲んだり、使ったりすることでなくなる消耗品が喜ばれます。出産祝いにも消え物を贈ると考えれば、迷わずに済むかもしれません。
赤ちゃんが生まれると、誰でもお世話になる消え物が紙おむつです。
紙おむつを出産祝いにふさわしく、華やかに贈ることができるのがおむつケーキです。
これは、紙おむつをケーキの形にラッピングしたものです。ラッピングにはタオルや赤ちゃん用のおもちゃを使うので、すべてをムダなく使ってもらえるし、思い出に残る贈り物になるでしょう。
おむつケーキは、ネットで購入できますが、自分で作ってもよいですね。
世界に1つだけのおむつケーキはきっと喜んでもらえます。作り方は、たくさんの人たちがネットで公開していますから、参考にしてください。
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出産祝いに迷ったら「カタログギフト」
赤ちゃんに関するものは、どれもかわいらしいので、何を贈ればよいのか迷ってしまう人もいるでしょう。でも、親しい間柄だからこそ、本当に必要なものを贈りたいですね。
そんなときには、カタログギフトがおすすめです。
カタログは予算別になっていますから、自分の予算の範囲で、相手に欲しい物をえらんでもらえます。もちろん価格はカタログを見ただけではわかりませんから、相手が気を遣うことはありません。
カタログには、赤ちゃんがもっと大きくなってから使えるおもちゃや食器なども載っているので、新米のパパとママでも、これから先に必要になるものを手に入れることができます。
またカタログギフトは自宅でゆっくりと品物をえらべるというメリットがあります。
赤ちゃんが生まれると、慌ただしい生活が待っています。
久しぶりにゆっくりとカタログを見ながら赤ちゃんのための品物をえらぶのは、パパやママにとっても楽しい時間になるはずです。
カタログギフトは品物だけでなく、楽しい時間も贈ることができます。
カタログギフトには、メッセージカードを添えて贈りましょう。
『本当に欲しい物をえらんで欲しいので、カタログギフトを贈ります。
夫婦でゆっくりと赤ちゃんのためのものをえらんでください。
もう少し赤ちゃんが大きくなったら、遊びに行かせてね』
このようなメッセージを添えれば、カタログギフトは気持ちを伝えてくれる贈り物になるはずです。
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出産祝いの「のし・水引のえらび方」
出産祝いを贈るなら、包装紙だけでなくのし紙をかけましょう。贈り物にのし紙をかけるだけで、お祝いの気持ちを表すことができるからです。
のし紙を包みにかけて真上から見ると、右の上の辺りに縦に引き伸ばした六角形の飾りが印刷されていますが、これがのしです。かつてお祝いの贈り物に必ず添えていたのしあわびが、のしの起源です。だからお祝いにはのしが印刷されたのし紙を使います。
のし紙の中央に印刷されているのが、水引です。出産には紅白でちょう結びの水引をえらびましょう。何回でも結び直しができることから、ちょう結びの水引は何回でもうれしい出産のお祝いに使われます。
たとえ紅白の水引でも、結び切りやあわじ結びは、1度限りであって欲しい結婚のお祝いに使うものです。ちゃんと由来を知って、正しい結び方をえらびましょう。
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出産内祝いの「のし・忘れたときの対処法」
のし紙は出産祝いを購入したお店に頼むのが一番簡単な方法です。
ネットショップで購入した場合も、のし紙がサービスされることが多いので、忘れずに利用してください。でも、うっかり忘れてしまっても、のし紙だけを購入すれ大丈夫です。
100円ショップやホームセンターなど、のし紙を売っているお店はたくさんあります。
のし紙を無料で作れるサイトもあります。出産祝いにピッタリのかわいいデザインののし紙を印刷できますから、1度のぞいてみてください。
出産祝いの「のし・かけ方」
のし紙のかけ方には、のし紙の上から包装紙で包む内のしと、包装紙の上からのし紙をかける外のしがあります。のしが隠れる内のしは、控えめで内祝いにふさわしいといわれています。
また、内のしはのしが傷まないため、宅配便などを利用するときに適しています。
自分で出産祝いを届けられるなら、外のしがおすすめです。外のしはのし紙が見えているため、誰からのお祝いなのかがよくわかるからです。
また自分でのし紙をかけるときに、後ろで重なることがあります。そのときは、包みを裏返したときに、自分の向かって右側ののし紙を上に重ねてください。これはお祝いのときの慶事掛けというかけ方です。
左側ののし紙が上なのは、不祝儀のときに使われる弔事掛けというかけ方です。せっかくのお祝いの品物が、縁起が悪くならないように注意したいですね。
出産祝いの「のし紙・書き方」
水引の結び目の上の辺りには、表書きを書きます。
表書きには、何のための贈り物なのかを示す役割があります。出産祝いには御祝、または御出産御祝と書きましょう。
結び目の下には、お祝いを贈る人の名前を書きます。
これは誰からのお祝いなのかをはっきりさせる役割があります。誰からのお祝いなのかがわからないと、出産内祝いを贈るときにパパやママが困ってしまいます。名前は省略せずにはっきりと書いてください。
何人かでお祝いを贈る場合、人数が多いとき(3名以上)はのし紙には代表者の名前を書いて、左に〇〇(部署名)一同、または外(他)一同と書きましょう。
このときお祝いを出した人の名前がわかるように、リストを作って、メッセージカードなどに添えて渡すようにしましょう。これは受け取ったパパやママが出産内祝いを贈るときに困らないようにするためですから、お返しはいらないから、と省略しないでくださいね。
出産祝いで気をつけたい「タブー」
お祝いに贈るのがタブーになっている品物があります。
縁を切るにつながる刃物や、わかれを連想させるハンカチ、不祝儀に使われることが多い日本茶などですが、これらは出産祝いでも避けた方がよいでしょう。
また、「切る、なくなる、絶える」などの言葉からは不吉なことを連想する人もいますから、使うのは控えましょう。
考えすぎと思われるかもしれませんが、出産後は体調が変化するだけでなく、精神的にも敏感になるママがいます。お祝いをする人たちにもタブーを避ける心配りが必要です。
タブーに気をつけるとともに、ママに無理をさせない心配りもしてください。
長居はせずに、もう少しおしゃべりしたいと感じるほどの短い時間で切り上げれば、ママが疲れることもなく、お祝いをする人がタブーに触れてしまう心配はぐっと少なくなるでしょう。
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まとめ
今回は出産祝いを贈るときに大切な時期、相場、品物、のしについて説明しました。
それだけでなく、出産祝いの心強い贈り物になるカタログギフトや、気をつけたいタブーについても説明しましたから、もう自信を持って出産祝いを贈ることができますね。
出産祝いを贈る機会も、最近は減っているようですが、やはり心が浮き立つようなお祝いはよいものです。自分も楽しく、うれしくなれるのが出産祝いです。
マナーやタブーを知ることも大切ですが、自信を持って堂々と出産祝いを贈ることも大切です。
お祝いをしてあげたいと思う気持ちがあれば、きっと喜んでもらえるはずですよ。