2023年3月、家庭でできる防災訓練の一環として、家族で「停電ごっこ」を体験しました。
「停電ごっこ」とは、防災士・管理栄養士・防災食アドバイザーの今泉マユ子さんが考えられた取り組みで、“災害時にどう行動すればいいかをシミュレーションして体験すること”を目的としているそうです。
今回は、家庭でできる防災訓練「停電ごっこ」の様子を紹介したいと思います。
・家庭でできる防災訓練「停電ごっこ」
わが家では、年に1回、防災グッズの見直しをしています。
今年は3月11日に、家族で非常食の数量と賞味期限をチェックしました。
3月11日、この日は東日本大震災が発生した日です。
12年前の2011年3月11日、わたしは震源地から遠く離れた関西にいたのですが、それでも大きな揺れを感じたのでした。
幸い被害はありませんでしたが、当時長女がお腹の中にいたため、とても不安だったことを覚えています。
そんな経験があり、防災グッズや非常食はしっかりと備えるようにしています。
今回の非常食チェックで賞味期限のちかいアルファ米があったので、家族で試食会をひらくことに!
そんな時、ネットで発見したのが、防災士・管理栄養士・防災食アドバイザーである今泉マユ子さん発案の「停電ごっこ」です。
「停電ごっこ」は自宅でできる防災訓練で、“災害時にどう行動すればいいかをシミュレーションして体験すること”を目的としているそうです。
具体的には災害時(=停電)を想定し、電気をつけずに防災用のランタンや懐中電灯などの灯りをつけ、カセットガスコンロでの調理を体験するというものです。
せっかくなので、この機会に家族で「停電ごっこ」を体験してみることにしました。
・「停電ごっこ」todoリスト
今回、わが家で体験した「停電ごっこ」は以下の通りです。
- 夜、電気を点けずにランタンと懐中電灯の灯りで過ごす。
- 夜ご飯の調理時は、電気を使わずカセットガスコンロで作る。
- カセットコンロで調理した「非常食」を試食する。
初めての「停電ごっこ」ということもあり、家族には事前に「今日は夜になったら停電ごっこをするからね!」と伝えておきました。
実際には、どこの部屋で被災するか分からない為(もしくは外出中かもしれません)、毎回「停電ごっこ」をする部屋を変えるといいそうです。
夜ご飯の調理も、電気は使えない為、防災グッズにいれていたカセットガスコンロを使って調理をすることに。
ちょうど賞味期限が近いアルファ米があったので、こちらを使用しました。
最後は、家族みんなで、出来上がった非常食ディナーを暗闇の中でいただきました。
次の章では、実際の様子をくわしく紹介してみたいと思います!
・非常用の灯りをつける
夜6時半ごろ、「今から停電します~!」の掛け声で、家中の電気を消しました。
子ども達は怖がるかなぁと思いきや、「わ~真っ暗やぁ~!」とはしゃいでいました。
わたしはと言えば、電気が消えることは分かってはいたのに、灯りのない自宅は真っ暗闇で怖かったです!
(実際には心の準備もなく急に消えるんですから、小さなお子さんはすごくびっくりするんじゃないでしょうか。)
今回は、事前に「停電ごっこ」をすると宣言していたので、わたしはリビングに用意していたランタンを、子ども達はそれぞれ用意していた懐中電灯をつけました。
と、ここでハプニングが…!
夫用に用意していた懐中電灯が、まさかの電池の液漏れで点灯せず…。
普段、あまり使う機会がないため、全く気づいていませんでした!
被災時に「電気がつかない!」となったら一大事、停電ごっこ後、すぐに新しい懐中電灯に交換しました。
また、アウトドア用のランタンが1個、ミニサイズの懐中電灯が3つ(実際に稼働したのは2つ)あったのですが、夜中になると、全部つけても結構暗いなぁという感想です。
特に、懐中電灯はピンポイントでしか照らせない為、小さいサイズのものでは灯りが足りない様に感じました。
スマホで懐中電灯を明るくするアイデアを調べてみると、水を入れたペットボトルの下から照らすと灯りが大きくなるという記事を発見!
実際に照らしてみると、確かに光が広がったような気がしました!
スーパーの袋を懐中電灯にかぶせても、同じような効果があるそうです。
・カセットコンロでの調理
各自灯りを点けることができたら、次は夜ご飯の準備です。
- お鍋にお湯を沸かす
- お湯をアルファ米に入れる
- 残りのお湯にレトルトカレー(パウチと缶詰)を入れて温める
- お湯は残しておいて、お皿を洗うのに使用する
この日は、防災グッズに入れていた“アルファ米”を試食することに!
お鍋にお水を入れて、カセットガスコンロで沸騰させた後、お湯をアルファ米に注ぐだけ!
今回試食したサタケのマジックライス(アルファ米)という商品は、お湯を注いだら袋を閉じ、15分まてば完成です。
アルファ米ができあがるまで、お鍋のお湯の中に5年間保管できる非常用カレーと、カレーの缶詰を入れて温めました。
ランタンの灯りがあったものの、薄暗い中で火を使うのは結構怖かったです。
暗闇の中では、お湯を沸かすので精一杯、油をつかったり、長時間煮炊きしたりするのはちょっと厳しいなぁと感じました。
・暗闇での夕食
20分ほどで夕食が完成しました!
この日の献立は、カレーとアルファ米です。
アルファ米は普段のごはんと比べると甘味やもっちり感が少なめですが、カレーと一緒に食べると食感なども気にならず、普通においしかったです。
大人はアルファ米の袋と缶詰から直接食べ、子ども用は食べやすいように、お皿に入れ替えました。
ちなみに、災害時は水が大切なので、洗い物がでないように、お皿にサランラップを敷いておきました◎(1枚しか敷いていなかったので、食事後サランラップが破けてしまいました。次回はポリ袋をかぶせるか、ラップを2重3重に敷いておこうと思います。)
副菜は、きゅうりスティック、桃の缶詰、野菜ジュースです。(なんと、野菜ジュースは賞味期限が少し切れていました…!)
実際の食事風景はこんな感じです。
ランタンをテーブルの真ん中において食事をとりました。
手元はちゃんと見えたのですが、こうやって写真で見るとかなり暗いですね!
ランタンの灯りでご飯を食べていると、家の中でキャンプをしているような気分になりました。
・防災グッズの見直し
わが家では、「停電ごっこ」をしたことにより、懐中電灯の電池切れと野菜ジュースの賞味期限切れが発覚しました。
懐中電灯の電池は交換し、野菜ジュースも買い足すことに。
そして、今回食べたレトルトカレーと、アルファ米も新しく購入しました。
また、実際に暗闇を体験したことで、家族4人にランタンが1個だけでは少し心もとないなぁということになり、もう1個ランタンを買い足そうという話にもなりました!
今まで懐中電灯は各自の防災リュックに入れていたのですが、急に部屋が真っ暗になった時、地震でぐちゃぐちゃなったお部屋の中、防災リュックのある納戸までちゃんとたどり着けるのか…という問題も。
長女からは「リビングと寝室の枕元に、1個ずつランタンを置いておいた方がいいんじゃない?」という意見がでました。
家族で「停電ごっこ」を体験することで、みんなが被災時の状況をリアルに想像することができるようになったような気がします!
・さいごに
家庭でできる防災訓練「停電ごっこ」、いかがでしたか?
防災グッズや非常食を備えてはいるけれど、実際に使ったり食べたりしたことはない…なんてご家庭も多いのではないでしょうか。
わが家でも、懐中電灯の電池が液漏れしていたり、食材の賞味期限がきれたりしていたので、1年に1度は防災グッズの見直しが必要だなぁと改めて感じました。
今回、「停電ごっこ」をしたことによって、停電した時の暗闇の怖さや、真っ暗な中で調理することの難しさなど、家族全員で共有することができたのがすごく良かったです!
関西では、“南海トラフ巨大地震が30年以内に発生する確率が70~80%”と言われています。
もしもの時に備えて、これからも定期的に家庭で防災訓練をしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。