皆さんは桃花水という言葉を聞いたことがありますか?
桃花水は桃の花の水と書いて、「とうかすい」と読みます。
あまり馴染みのない人も多いかもしれませんが、桃花水とは季節を意味する言葉で、氷や雪が解けることで増す川の水のことを表したり、単純に桃の花が咲く頃という意味もあります。
桃の花が咲く頃というと、桃の節句を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。
そんなひな祭りに先駆けて、今回は桃花水という季語についてまとめました。
桃花水の意味や時期、おすすめのスポットなどをご紹介します。
この文章を読んで、桃花水について勉強しましょう。
桃花水とは?
そもそも、桃花水という言葉はどのような使われ方をするのでしょうか。
ここでは、まず桃花水について把握しておきましょう。
桃の花は、葉の出る前に綺麗なピンク色の花を咲かせることから、梅や桜と同様に当時は多くの人に楽しみとされていました。
そして、この頃にちょうど雪や氷が解けた多くの水が流れ始めるのです。
この水のことを桃花水といいます。
また、単純に川の水の水位の上昇だけではなく、それと同時にそのときの季節感も表しており、桃の花が咲く頃というような意味もあります。
そのような春の季節を表現する桃花水は、桃の花の水と書いて、「とうかすい」と読みます。
多くの花を一つの枝に咲かせる桃の花は、安産の象徴とされ、魔除けとしても古くから大切に扱われていました。
それゆえ、桃の節句とも呼ばれるひな祭りの桃にも同じような意味が込められているのです。
せっかくなので正しい意味を理解した上で、季節の行事を楽しめるとより素敵ですね。
桃花水の意味は?
桃の花の水と表記する桃花水ですが、意味は読んで字のごとく雪や氷が解けて増水した川の水のことを指すとされています。
また、ただ単純に川の水の水位の上昇だけでなく、同時にそのときの季節感を表現した言葉でもあり、桃の花が咲く頃という情緒的な意味合いも含まれています。
また、桃の節句であるひな祭りには欠かせない桃の花には、「長寿」という意味や「私はあなたの虜です」といった意味が花言葉には込められているとされています。
特に中国では、明るい桃の花が冬の暗さを払ってくれると考えられており、邪気を追い払ってくれるものとして魔除けとしても重宝されていました。
不老長寿の実として古くから珍重されていたことからもわかるように、桃には縁起の良い意味合いが強く考えられていたのですね。
桃花水の時期は?
桃花水とは、雪や氷などが解けることによって増水する川の水という意味や、桃の花が咲く頃という意味合いがあります。
そのため、白んでいた雪の景色が終わりを告げる頃ですので、だんだんと暖かくなってきた時期のことを指すというのはなんとなくイメージできますよね。
では、そもそも桃花水という言葉の持つ、桃の花が咲く頃というのはいつ頃の時期を指すのでしょうか。
ここでは、梅の花の開花時期から桃花水をご紹介します。
日本の春の花というと、梅や桜、桃などが思い浮かぶと思いますが、皆さんはそれぞれの開花時期をご存知でしょうか?
桜の開花時期は3月下旬から4月下旬、梅の開花時期は2月中旬から3月上旬であると言われています。
では桃の花の開花時期は、梅の花や桜の花よりも早いのでしょうか。それとも遅いのでしょうか。
品種や地域によっても異なりはあるのですが、一般的に桃の花の開花時期は3月中旬から4月下旬と言われています。
開花の早い地域では、1月下旬から開花するような地域もありますが、遅くとも4月下旬には咲き始めるとされているようです。
梅の花や桜の花と比較すると、ちょうど2つの間ごろの時期に開花するといえますね。
つまり、桃花水という言葉の持つ季節の時期も3月中旬から4月下旬を指すといえます。
桃の節句と呼ばれるひな祭より少し遅い季節にはなりますが、旧暦では1ヶ月ほどずれるので覚えておくといいかもしれませんね。
桃のお花見におすすめの場所5選
日本でお花見というと、桜のイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
しかし、あまり知られてはいないかもせれませんが、桃の花は色の濃いものや薄いものなどいくつかの種類があり、お花見としても最適な綺麗な花を咲かせる植物だといえます。
日本の文化にも触れると同時に、気分も穏やかになることができる桃のお花見は、春にはぜひ見ておきたいものですね。
ここでは、桃の花を鑑賞するのにおすすめの、絶景スポットについていくつかご紹介します。
山梨県笛吹市
甲府盆地を染める桃の花は圧巻の絶景です。
「笛吹市桃源郷春祭り」が開催され、多くのイベントも同時に楽しめる山梨県笛吹市は子供連れでもおすすめの場所だといえます。
毎年多くのお花見客で賑わうおすすめスポットですが、中でも桃の花を最も綺麗に見る絶景ポイントは「釈迦堂遺跡博物館」の高台から見る眺めだと言われています。
南アルプスの景色と桃の花の美しさはに目が奪われること間違いなしですよ。
福島県花見山公園
桃の産地である福島県のお花見でしたら花見山公園がおすすめです。
広い敷地でゆっくりとお花見ができるので、レジャーシートを持ってピクニックがてらお花見に出かけるのがおすすめです。
お花見シーズンには出店もあり、賑やかですのでぜひ一度足を運んでみてくださいね。
福岡県千本花桃園
名前の通り、多くの桃の花が見られるのが千本花桃園のポイントです。
なんとその種類は45種類以上もあり、圧巻の絶景です。
展望台には机や椅子もあるのでのんびりとお花見ができます。
帰りがけには、桃の販売もしているのでお土産に買って帰るのもいいですね。
大阪城
大阪城にはあまり知られていないかもしれませんが、実は桃園も存在します。
大阪城の桃園では、12種類の桃が200本ほどあり、毎年綺麗な花を楽しむことができます。
散歩道もありますので、散歩をしながらお花見を満喫するのもおすすめです。
長野県はなもも街道
開花時期には多くのお花見客が訪れるはなもも街道は、約5000本という数の多さがポイントです。
シーズン中は「花桃まつり」も開催され、多くの人で賑わっています。
暗くなると、ライトアップも行われているので1日を通して楽しめます。
桃の節句、ひな祭りでおさえておきたいマナーとは
桃花水の言葉の時期として、桃の節句であるひな祭りの時期であるということもできます。
女の子の健康祈願や厄除けの意味から始まった桃の節句は、古くから女の子の健やかな成長をお祈りする行事とされています。
現在では女の子の幸せを願う意味としても知られていますよね。
ここでは、そんなひな祭りのマナーについてご紹介します。
ひな祭りは雛人形を飾るのが定番ですよね。
穢れを移して災難を払うための身代わりとして用意するという意味のある雛人形は立春の日、もしくはそれ以降の縁起の良いとされる大安か友引の日に出すと良いとされています。
雛人形を飾る上で特に気をつけたいのは、雛人形を前日に慌てて飾るのは「一夜飾り」といわれおり、縁起が悪いとされているのでやめましょう。
しまう時期についても、大安もしくは啓蟄にしまうのが良いとされているので覚えておきましょう。
雛人形を片付けるのが遅れると、お嫁にいくのが遅くなるとも言われているので注意が必要です。
雛人形は早めに出して早めにしまうようにしましょう。
お祝いに招いた親戚に料理を用意する必要がある場合もあるかと思います。
料理は、ちらし寿司やハマグリのお汁などが一般的ですが、お刺身や唐揚げ、桜餅なども準備するといいですね。
ちらし寿司とハマグリのお汁は、どちらも縁起の良いとされているメニューなので、外さずになるべく用意できるといいかと思います。
また、初節句のお祝いを頂いた時には、お礼として子供の名前を書いて内祝いを贈りましょう。
添える手紙とともに写真などを用意すると喜ばれるかもしれません。
内祝いの金額は、だいたい頂いた金額の3分の1程度の費用でお菓子などを贈るのが一般的です。
この頃は育児が忙しい時期でもあるので、あらかじめ余裕を持って用意しておくといいですね。
まとめ
桃花水は春の季節を意味し、雪解けによって増す川の水や桃の花の咲く頃という意味がある言葉です。
今回はそんな桃花水について意味や時期、桃のお花見のオススメスポットなどと合わせて紹介しました。
あまり馴染みのない言葉ですが日本の季節を表現する素敵な言葉ですよね。
せっかくですので正しい意味を理解した上で、季節の行事に参加できるとより良いですね。
3月3日は桃の節句を意味するひな祭りの日です。
この機会にぜひマナーを守って日本文化を楽しみましょう。