魚上氷は季節に関係する言葉ですが、どんな読み方なのか迷ってしまいますよね。
季節に関する話をするときに使いたいけど、使い方もいまいちピンときません。
ぜひ読み方や使い方をマスターして、魚上氷を活用したいですよね。
季節はどのように分けられているのか、魚上氷における旬の食べ物や立春との関係についても知りたいところです。
今回は魚上氷の意味や読み方と使い方や旬の食べ物、立春との関係についてご紹介していきます。
魚上氷の意味を説明する前に、まずは読み方についてみていきましょう。
魚上氷はどんな読み方?
簡単な漢字が並んではいますが、パッと見ても読めないですよね。
実は全く知らない人からすれば、想像もできない読み方をするのです。
魚上氷の正しい読み方は「うおこおりをいずる」です。
字のイメージからなんとなくわかりますが、とても初見では読めませんよね。
魚上氷の字を見てすぐに「うおこおりをいずる」と読めたら、周りから一目置かれること間違いなしです。
魚上氷の意味とは?
魚上氷の読み方がわかると、自ずとどんな意味なのかが頭に浮かんできます。
読み方の次は意味について、詳しくみていきましょう。
七十二候についてわからない、という人も、次の項目で詳しく説明します。
七十二候とは?
魚上氷は七十二候のひとつで、72の季節のうちの3番目にやってきます。
七十二候は古代中国から日本に伝わった、季節をわけるための分類です。
昔は現代のようにカレンダーで明確に季節が分かれていたわけではなく、太陽の出ている時間から季節を感じていたのです。
魚上氷の場合は暖かくなってきて氷の上に魚が飛び跳ねるようになってきたから、春がきたのだなと目安にしていたわけですね。
七十二候は一年を72の季節に分けているので、ひとつの季節はたった5日間ほどにしかなりません。
5日間で七十二候のひとつがあっという間に過ぎ去ってしまうため、ますます季節ごとに大切に過ごしたいと思いますよね。
いつの時期?
魚上氷は二十四節気だと立春のカテゴリー、七十二候で3番目の季節です。
古代中国から伝わった旧暦の一年の始まりは2月4日くらいの立春からスタートします。
各地の中華街で2月4日頃に旧正月のお祝いがおこなわれているので、春とともに一年が始まるということになるのです。
魚上氷は立春の中でも2月14〜18日頃にあたる季節です。
現代において2月14日といえばバレンタインデーで、春というよりはまだまだ冬真っ只中。
太陽の動きを見て決められていた七十二候は、現代においては季節のズレがあるのです。
二十四節気の場合は日本に合わせて作り直されましたが、七十二候の場合は中国から伝わったまま変わっていないんですね。
七十二候の意味からは現実とのギャップが大きいですが、魚上氷はいつなの?と聞かれたらバレンタインデーから5日間くらいの時期と覚えておきましょう。
どんな意味がある?
魚上氷は「魚が氷の上にいる」というイメージができますが、普通は水の中にいる魚が氷の上にいるとはどういう意味でしょうか。
冬は気温が氷点下になることも珍しくなく、魚たちが住む水の表面も寒さから凍ってしまいます。
寒い冬の時期は凍った水の下でじっとしていた魚も、春がきて暖かくなってくると元気よく氷の上に飛び跳ねるようになるのです。
ワカサギ釣りは氷に穴を開けて、穴から釣り糸を垂らして釣ります。
冬の間は分厚い氷の中で閉ざされていた魚たちも、暖かくなるにつれて氷も薄くなっていき飛び跳ねて泳ぐ元気が出てくるのです。
魚上氷は中国で季節を72に分けて数えるための「七十二候」の3番目にきます。
七十二候を3つの季節ずつまとめて24に分けたものが有名な二十四節気で、魚上氷は「立春」のカテゴリーに入ります。
立春は、七十二候の1〜3番目が分類されているのですね。
立春も魚上氷を説明する上で、重要な季節なので次の項目で詳しく説明していきます。
魚上氷と立春との関係とは?
二十四節気の立春は、七十二候の魚上氷を語る上で把握しておきたい言葉です。
七十二候というと現代でなかなか耳にする機会も少なくなりましたが、二十四節気については度々話題になることがあります。
大寒では当日の朝に産まれた卵である大寒卵を食べると、一年健康に過ごせるなどですね。
二十四節気の立春には、3つの七十二候の季節が分類されています。
まずは七十二候の1番目である初候は「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」で2番目の次候は「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」、3番目の末候が「魚上氷(うおこおりをいずる)」です。
魚上氷は二十四節気の立春の時期の中でも、最後の方にくる季節ということなのですね。
体感の季節としてはまだまだ真冬で春の訪れは先といった感じですが、確実に季節は春に向かって進んでいます。
立春が過ぎて、気がついたら本格的な春がやってきて桜が咲いているかもしれませんね。
魚上氷はどんな使い方がある?
魚上氷についてせっかく読み方や意味を知ったのだから、早速使ってみたいという人も多いですよね。
季節を表す言葉なので、主に手紙などの冒頭に使うことが多いでしょう。
目上の人や年配の方に手紙を書く際に魚上氷を使うと「若いのに魚上氷を知っているなんてすごい」と、褒められるかもしれないですね。
どんな使い方をすれば良いのか、具体的な文例を挙げながら説明していきましょう。
手紙で使う場合には「魚上氷の季節で、春がすぐそこに見える時期になりました。
氷の下から飛び出てくる魚を見習い、私も家の中ばかりではなく外に出かけてみようと思っております」などがおすすめです。
氷の下でじっとしている魚と、こたつの中でじっとしている自分を重ねてみると意味もわかりやすいですよね。
手紙で書く場合には相手が魚上氷の意味を知らない可能性もあるので、なるべく意味がわかりやすいように書くと良いでしょう。
魚上氷の時期に食べたい旬の魚
魚上氷は冬の間氷の下でじっと春を待っていた魚たちが、暖かさを感じて飛び跳ねてくる季節です。
魚が活動的になる季節が魚上氷ですが、旬の魚はどんなものがあるのでしょうか。
魚上氷の名前の通り、氷の上で元気よく飛び跳ねている魚の代表的な存在がシラウオです。
シラスと混合されてしまいますが、実は違う魚なんですね。
天ぷらなどの加熱調理で甘みが増し、和食割烹などではおなじみな魚になります。
魚上氷に春を告げる魚として関東地方で有名だったのはニシンですが、数が少なくなって現在では春告魚として有名なのはメバルです。
関西では魚へんに春と書く鰆が有名ですが、サワラは真冬に漁獲されるものが脂がのって人気があります。
春に獲れる産卵前のサワラも、脂を蓄えているので美味しくいただけます。
季節が移るたびに、食べ物に関しても意識して取り入れたいですよね。
特に魚は季節によって店頭に並ぶラインナップも異なるので、楽しみながら選べそうです。
魚上氷の時期に食べたい旬の野菜
魚上氷という、まだ真冬ではあるものの春がすぐそこに迫っている時期は花粉症に悩まされている人も多いのではないでしょうか。
魚上氷の時期に食べたい旬の野菜に、明日葉というものがあります。
あまり聞きなれない野菜ではありますが、青汁やサプリメントなどにも含まれるくらい栄養や効能が豊富な野菜なのです。
明日葉の名前の由来は一度葉を摘んでも、明日には再び新しい葉が生えてくるという意味なんですね。
明日葉には強い生命力があるのと、薬草として栄養素が非常に豊富なのです。
春先に悩まされる人が多い花粉症に対抗するための「カルコン」というネバネバ成分も含まれています。
カルコンにはアレルギー抑制作用が期待できるため、魚上氷の時期に食べるには最適なのです。
まとめ
魚上氷の意味や読み方と使い方や旬の食べ物、立春との関係についてご紹介してきました。
魚上氷の読み方は「うおこおりをいずる」で、冬の寒い間氷の下でじっとしていた魚が暖かさから春の訪れを感じて氷の上に飛び出てくる様を表しています。
中国より伝わった七十二候の3番目の季節で、二十四節気の中では立春の分類です。
手紙などでは魚の様子をこたつでじっとしていた自分に置き換える使い方が、わかりやすくて適しています。
まだまだ魚上氷の時期は寒いですが、旬の魚や野菜を取り入れながら目と鼻の先である春を待つことにしましょう。