葬儀に関するマナーは色々とありますが、香典や焼香などといった絶対に必要なものはもちろん、それ以外にも供物などに関するマナーがあります。
実際にそこまで法要などを執り行ったことが無い方にとって、供物の詳細の知識をそこまで知らないという方がいても当然です。
そこでこちらでは、供物に関するマナーをご紹介していきます。
概要
葬儀への参列の際に故人の祭壇に、網籠などに入った缶詰や果物などが飾られているのを見たことがある方もいるはずです。
それらの品物は「供物」といい、ごく親しい友人や親族などが贈るものとなっています。
送り方は個人的にデパートなどで用意することもできますし、故人の葬儀を取り仕切っている葬儀社に頼むことできます。
個人で用意をする場合は、表書きや熨斗紙などもかける必要があるので注意が必要です。
葬儀社に頼む場合は支払いなどの方法も含め、一度遺族に相談をすることが好ましいといえます。
「供物を用意したい」という旨を、遺族の方の相談してみます。
また供物は仏式の葬儀だけではなく、神式やキリスト教式の場合にも必要です。
ただし内容は宗教によって変わりますので、その際の知識を知らないと間違ってしまうので注意が必要です。
また供物として相応しくないものもあり、知らないで送ってしまうと「常識のない人」という認識を持たれてしまうこともあります。
宗教別の供物の例を紹介
仏式、キリスト教式、神式と葬儀1つでも色々あり、生前に故人がどのような信仰を持っていたかで葬儀の内容も変わります
そこで3つのタイプの供物について、簡単にまとめていきます。
仏式の場合
- ろうそく
- 線香
- 菓子
- くだもの
- 五穀
- 缶詰
などがあげられます。供物は飾り終わった後、持ち帰ってもらうことがほとんどです。
これを「お下がり」と呼ぶのですが、その際に持ち帰ってもらいたい物として菓子を選ぶ方が増えています。
小分けに入っているクッキーやカステラなどは、お下がりにしやすいのでおすすめです。
キリスト教式の場合
キリスト教式の場合は仏式と違い、祭壇に供物を飾ること自体がマナー違反です。
とはいえ親しい友人だったなどの場合で何かを贈りたいという方は、食べ物ではなくお花にします。
神式の場合
- 五穀
- 海産物
- お酒
- くだもの
- 菓子
などです。仏式と同じような供物もありますが、神式では海産物などを供えることがタブーではありません。
このことは神式の考え方がもともと、「海の幸は自然の恵み」などという考え方からで、干物なども贈っても大丈夫です。
知らないと困る供物のタブーを解説
仏式の場合
故人に対する気持ちを表現した供物ではありますが、実はタブーもあります。
例えば仏式の場合は、祝い事を連想させる「かつおぶし」や「昆布」はあげることができません。
他にも「お酒」も供物としてタブーですし、肉や魚も「不殺生戒」という仏教の戒律を破る事になるので供えることはできません。
キリスト教式の場合
供花以外の供え物はマナー違反です。
神道の場合
仏式と大体は似ていますが、神道では線香を焚く習慣はないので抹香や線香、ろうそくなどは供物として相応しくないことを覚えておきます。
菓子類も仏式と同じように日持ちのするものが理想的ですが、色見の華やかなものなどは控えます。
供物の相場を知り適切な価格のものを贈る
親しい友人などの葬儀の際に、供物に悩むこともあります。
供物は故人で出す場合と、連名で出す場合はあるので、まずはどちらにするかを選びます。
とても近い間柄だった場合は、1万円～2万円が相場で、盛り籠などの供物を贈ります。
ただしお香典で1万円を包んだときなどは、さらに供物を贈ると遺族の方の負担になることもあるのです。。
もし供物を贈る場合、香典は5千円、供物を5千円～1万円などにするのもおすすめです。
他には香典は1万円を包み、3千円程度の供物を葬儀の際に直接持参することも方法の1つです。。
贈りすぎることはかえって迷惑になってしまうので、バランスのとれた相場を目指すのが理想的です。
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