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戒名（かいみょう）

created：2019.06.30 /
updated：2019.06.30

故人の葬儀の際に位牌に見たことも無い、難しい漢字が書かれていることがあります。
大人になるとそれが「戒名」（かいみょう）であることを知りますが、戒名は本来釈迦の弟子に与えられる名前です。

仏教葬が浸透している日本では、仏の弟子になることで極楽浄土への道が開かれ、死後も安泰であるという考え方が根付きました。
そこでこちらでは戒名について、どのような由来があり、意味を持っているのかについてご紹介していきます。

概要

戒名とは男性と女性で付け方が違い「～信士」・「～信女」などとそれぞれ種類があります。
戒名はもともと戒名は仏の弟子になった証にもらう名前のことで、本来は生前に付与されることが理想です。

ただし日本では国民の大半が仏式で葬儀を行いはしますが、その大半は日常的に仏教の教えの中で生活をしていない方がほとんどです。

そのため日本では主に亡くなった後に、死後の世界が少しでも穏やかなものであるようにとの願いを込めて戒名をつけるのです。
戒名は亡くなると自動的につけてもらえるものではなく、費用がかかります。
しかもランクもあり、価格もそれぞれです。

最近はこの費用の問題などで、戒名に対する疑問を持つ方もいます。
「戒名は絶対につけなくてはいけないもの」ではありませんが、少なくとも仏式での葬儀を検討している場合は戒名をつける必要があります。
無宗教葬儀などの時は、戒名を必要としない場合もあります。

戒名は、ただ名前をやみくもに付けているわけではありません。
しっかりと構成が決まっています。
もともとは中国から伝来した仏教文化であり、仏門に入った証である名前だったのです。

日本で戒名が一般化されたのが、江戸時代でした。
江戸時代に檀家システムが広まったことで一般人もどこかのお寺に属さなけらばならず、その流れで僧侶が亡くなった檀家に戒名を授けるという決まりが出来たのです。
戒名をもらったことで仏の弟子になったとともに、「死後は仏教の戒律に準じます」という約束をします。

また江戸時代に確立された檀家制度は、年忌用法にも大きな影響を与えます。
年忌法要の際に位牌をおき、先祖の霊、故人の霊を慰めるという儀式を始めたため、位牌は家庭に必要なものになってしまったのです。

戒名は「仏の弟子になる」という意味があります。
それまでは仏門を重んじて生活をしていなかった故人ではありますが、この世からあの世へ魂を移すことです。
その重要な役割を担っているのが、僧侶です。
故人の魂を慰めるためともいえますがそれよりもこの世に魂が残らない様に、故人をあの世に送るわけです。

そこで必要になるのが戒名です。
現世で使っていた名前では仏の世界では暮らすことができないので、仏の弟子になった証拠である戒名を授け、無事に極楽浄土へ行けるように導くという意味があるのです。

戒名は長い名前を、適当に組み合わせているわけではありません。
戒名には以下の構成があり、上から付けられている順番です。

院殿号・院号…戒名の一番上に付けられる社会的貢献度を表す言葉
道号…仏道修得済みの人への称号（字とも呼ぶ）
戒名…どの身分でも2文字の決まり（平等を表現するため）
位号…仏道での位（右から高い順に大居士、清大姉、居士、大姉、禅定門、禅定尼、清信士、清信女、信士、信女・（子供）童子、童女、孩子、孩女、嬰子、嬰女と表現します。）