出産前から出産後の一定期間、実家で過ごし出産することを里帰り出産といいます。
里帰り出産にはいくつものメリット、デメリットがあるため、安易に里帰り出産を決めてしまうのは危険です。
こちらでは、しっかりと計画して決めたい里帰り出産について、ご紹介していきます。
概要
里帰り出産とは、女性の実家で出産をし、その後の一定期間実家で過ごすことを指します。
出産するために、出産前から実家にいる必要があります。
里帰り出産をする文化は、欧米にはなく日本の独特な風習の名残りです。
里帰り出産の歴史
日本では古く、肥立ちをよくするために、出産後しばらくは布団で寝て過ごしていました。
母親が休んでいる期間は、家の中にいる他の女性が子供のお世話をしていたのです。
母体の体が十分に休まり、体力が回復すると、通常の生活に戻る床上げが行なわれました。
日本の古くからある床上げの習慣の名残りで、里帰り出産があります。
現在でも、男性が育休を取るのが当たり前という習慣がないため、里帰り出産をして実家にサポートしてもらう女性が多いのです。
日本とは違い、アメリカやヨーロッパの国々では、父親が産休を取ることが浸透しているため、近くの医療施設で出産したのち、健康であれば数日で退院し、すぐに家族で生活をします。
里帰り出産のメリット
里帰り出産をするにあたり、いくつかのメリットがあります。
- 急にお産が始まっても誰かのサポートを受けられる可能性が高い
- 出産後、体をゆっくり休められる
- 家族に家事を頼めるため、赤ちゃんのお世話に集中できる
- 精神的に安心できる
自宅で1人でいる際に破水や陣痛が起こってしまうと、不安や焦りが出てきてしまいますが、実家の場合誰かしらのサポートを受けられる可能性が高くなります。
出産後も実家にいる家族のサポートを受けられるため、体をゆっくり休めながら、赤ちゃんのお世話に集中する環境が作られます。
自分の母親や父親がそばにいてくれるため、精神的にも安心できる環境は魅力的でしょう。
里帰り出産のデメリット
里帰り出産にはたくさんのメリットがありますが、それと同じくらいデメリットも存在しています。
- 途中で医療施設が変わる
- 立ち合い出産ができない場合がある
- 自宅に帰るまで、パパが育児に参加できない
- 実母の度を超える干渉
里帰り出産の場合、妊婦健診を受けていた医療施設と出産をする医療施設が変わってしまいます。
信頼していた医師や助産師に、出産までお願いできない不安が出てくる可能性があります。
不安を減らすためにも、出産を希望する医療施設をしっかりと調べ、早めに通院しておくといいでしょう。
立ち合い出産を希望している人も多いかもしれませんが、自宅と実家に距離がある場合、立ち合い出産に間に合わない可能性も出てきます。
お産が早く進んだ場合やすぐに連絡を取り合えなかった場合など、立ち合い出産に間に合わない状況はいくつもあります。
自宅に帰るまでの期間、パパが育児に参加できないこともデメリットにあげられます。
新生児期を見逃してしまう、新生児期の大変さをわかってもらえないなど、不安や悩みが出てきてしまうかもしれません。
パパが会いに行く頻度などを事前にしっかりと確認しておきましょう。
実家のサポートを受けられるのはメリットで紹介しましたが、度を越える干渉があるかもしれません。
家事をお願いしたいにも関わらず、実家にいる実母が赤ちゃんのお世話を優先してしまう可能性もあります。
里帰り出産をする前に、どんなことをサポートしてもらいたいのか、しっかりと話し合いをしておくことをおすすめします。
里帰り出産の準備
里帰りをする上で、実家に受け入れ可能かの確認を取るのはもちろんのこと、出産をする医療施設を決めなければいけません。
出産した後に必要になるベビーグッズも、自宅ではなく実家で用意するようにしましょう。
夫婦ではしっかりとコミュニケーションをとり、お互いの不安や悩みを共有し解決できるようにしましょう。